森次 美尊

資産運用におけるアドバイザーの必要性

こんにちは。

ファイナンシャル プランナーもりつぐ先生です。

昨今の株安で、投資信託や変額保険をお持ちの方が不安になり、何名かの方からご連絡を頂きました。
逆にこれはチャンス!と買い増し依頼も何件か頂いております。
正直去年までが異常過ぎただけで少し正常運転に戻ったくらいです。
しっかりと時間をかけて資産を成長させていく長期投資において、
一番重要なことは途中で辞めずに最後まで続け切ることです。


その上で、最も大切なことは不安な時に支えてくれるアドバイザーの存在ではないでしょうか。
というのも資産運用は、自分の心の弱い部分との戦いです。
そして、今後はもっともっと大きな乱高下が必ずやってきます。
この1~2年の間に感じるのは、急激なペースで投資に対してのメンタルブロックが
無くなっているなという事です。
何年か前までは、投資信託と言えばイコールよくないものの代表格であり、
それよりは最低保証されている商品の方が圧倒的ニ ー ズが ありました 。
それが国の取り組みやYouTubeなどの普及で、投資信託について全くわかっていなくても
とりあえずやりたい!という一つの流行りになってしまっているようです。
それはそれで、投資に対するハードルが低くなったというメリットの反面、
よくわからずに流されてスタートしている方が本当に長期間にわたり資産運用を続けられるのか
という課題が残ります。

リーマンショック時アメリカでは、
目的もなくアドバイザーのいない投資は80%の人が現状維持できませんでした。
逆に目的をもち、アドバイザーがいる投資は、75%の人が変更せず、
それどころか20%の人は追加投資をしています。

結局100年に一度のマイナスと言われたリーマンショックでも6年ぐらいで回復し、
世界株式指数だと、あの時辞めずに続けた人の資産はリーマンショック前の約2倍になっています。
簡単に始めた分だけ辞めるときも簡単に判断してしまうのかもしれませんね。
でもそれだと全く意味がありません。

これは株価に限った話ではなく、例えばドル建て保険もこの10年で70円台から120円台を
経験しています。その都度不安になった方々からよく連絡をいただきました。
入口では最低保障の価値をわかったつもりで、最低5年は続けましょうという話が出来上がっていても
昨今の投資信託の流行りに流され差し替える方も中にはいらっしゃいます。
結局のところ目的をもって最後まで続け切ることが最も大切なのに。
なぜ人は途中で辞めてしまうんでしょうか。

そこには3つの要因があると考えます。

例えば、
A,100万円あげます。
B,じゃんけんで買ったら200万円あげるけど負けたらゼロです。

どちらを選びますか?

ほとんどの方がAを選びます。
数学的にはこれは同じなのですが人はプラスよりも損失の方を大きく受け止めます。
つまり損失が出ている時になればなるほど冷静で合理的な判断は出来なくなるということです。
さらに、下記のグラフを見てください。

適性株価と実際の株価を比べたものです。
適正株価とは本来の企業の業績などから計算した理論上の企業の価値(株価)です。
実際の株価は、実際に売り買いが行われた結果です。

適正株価が右肩上がりの時に、実際の株価はさらに右肩上がりになり
適正株価を超えてもさらに買われ続けます。
つまり割高なものを買い続けるのです。これが去年までの株価じゃないでしょうか。

コロナ後の堅調な実績と流行りと国の後押しとユーチューバーのおかげで
完全に流行している状態であり冷静な判断はされなくなっています。
右肩上がりの時はこれがそのまま続くという「代表性バイアス」という心理が働き、
流行りの時は「行動群衆」というみんなと一緒が安心という心理が働きます。
逆に適正株価が下がっていった時は見方を変えたら割安で買えるはずなのですが、
損失回避」の心理が働きさらに売られ続けます。
過去の株価の動きを見ていると大体このような動きになっています。
つまり市場が荒れている時に冷静な判断は中々できないということです。

2016年6月に何があったのかを覚えている人はいるでしょうか?
英国のEU離脱が決まり株価が暴落しました。
メディアは連日「世界恐慌の足跡が聞こえる!」と報道しましたが、あっさり株価は戻り
何もなかったかのようです。
2020年に我々の年金は7兆円失ったというニュースが出ました。
その後過去最高益を出しましたがそちらはほとんど報道されていません。
メディアはネガティブキャンペーンをすることで視聴率が取れたり週刊誌が売れます。
とにかく商売のために派手に報道したり不安を煽ります。
そんな中素人の人がホンモノの情報を抜き取って冷静に判断できるのでしょうか。
そもそもアドバイザー不在の投資は、楽天証券などのネット証券で手数料の安い
インデックスファンドを買うというのが定番です。
この流行りを作っている人たちにもポジショントークがあり、簡単にいうとバズらせたいから
という理由で作られた流行です。

そもそも商品販売しているプロは商品銘柄まで発信できないので、YouTubeなどはプロ不在の現場で、
素人の人たちが手数料が安いというわかりやすいロジックで都合のよいデータを抜き取って
発信している節があります。そしてその情報にヒットした人は「リスク」がよくないものと認識し
「リスク」の低いという理由でインデックスを選んでいる可能性があります。
今まではグロース市場といってインデックスに強い流れでしたが、
今後はバリュー市場といってそれなりに荒れてくる可能性があります。
するとちゃんとリスクを理解していない人たちは怖くなって冷静な判断は
できなくなるかもしれませんね。


素人の人がこれらの難局を乗り越え、長期間資産運用をするのは相当大変だと思いませんか。
金融庁も資産運用において最も大切な一つにアドバイザーの価値をあげています。
最後に今回お客様からお問い合わせ頂いた時にお答えさせて頂いた内容の一部を書いておきます。

「○○さんには人生のどのタイミングにどれだけの金額を解約しても良いという権利があります。
そして株価は、加入時にお伝えしたように日々乱高下します。
でも長い目で見たら、世界中でその時最も元気な企業の業績が引っ張り上げてくれるということと、
人口が増えていくことを考慮すると右肩上がりであがっていくでしょう。
わざわざ下がった時に解約するのですか?
少なくとも○○さんがご加入時に、今年解約する予定なんてなかったですよね。
であるならばどうせ解約しないんだからいちいち日々の評価額なんて気にしていても
全く意味がありません。忘れたように10年間置き続けてください。
そして、乱高下なんてどうだってよいから、それよりも長期的に角度が高いほうが
より確実な資産形成ができるから、という理由でアクティブファンドを選ばれました。
つまり多少の乱高下は織り込み済みでしたよね。
それでも、この先もっと大きな乱高下があれば不安にもなるでしょう。
そんなときに加入時の考えや目的を思い出せるように、不安を取り除けるように我々の存在があります。また不安になったらいつでもご連絡くださいね」


最後までお読みいただきありがとうございます。



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