こんにちは。
ファイナンシャル プランナーもりつぐ先生です。
今日は住宅ローンを組む時に、頭金を入れた方が得なのかどうか
というお話をしてみたいと思います。
これ、永遠のテーマですよね。
住宅ローンを組む時には、皆さん考えないといけない問題で、
今日は僕なりの答えを出してみたいと思います。
フラット35
まず、フラット35というもので考えてみたいと思います。
フラット35というのは、35年間固定金利ですから、分かりやすいですよね。
35年間ずっと固定で行ったらどうなるのか?という話です。
フラット35というものは、
借入額を家全体の9割までに抑えるのか、それ以上になっちゃうのかで金利が変わるんです。
例えば、5000万円の家の場合、
9割)4500万円までの借り入れにしたおくのと、
全額)5000万円フルローンにするのとでは金利が変わります。
どのくらい変わるのかというと、0.26%高くなるんですね。
なので、今現在の数字ですけれども1.35%、35年間固定金利で貸してくれます。
最初ちょっと優遇が効いたりとか、細かくはいろいろあるんですが、
2022年2月時点で、フラット35の35年間の固定金利は
5000万円の家を4500万円までで抑えて借りると1.35%の金利。
これを5000万円の全額フルローンにして借りると1.61%に上がってきます。
なので、これを見て、
「500万円頭金を入れた方がいいよね」
というふうになる。こういう考え方はすごく多いと思います。
じゃあ、その場合いくらぐらいメリットがあるのか計算をしてみました。
500万円の頭金を入れたとして、4500万円をローン。
金利は1.35%
この頭金の500万円に対しては、そもそも利息はかかりませんよね。
だから500万円に対しては0%の利息。
そして、4500万円に対しては1.35%になるわけですよね。
頭金なしで、5000万円をフルローン。
金利は1.61%
この場合、5000万円全額に対して1.61%かかります。
じゃあ、この総支払いの差額は?というと、
差額=394万6000円です。
約394万、頭金を入れておいた方がメリットが出てくるということなんです。
大きいですよね。
やっぱりこれだけを見たら、
金利って大きいよね。頭金入れよう。というふうになるんです。
視野を広げてみよう
でもちょっと視野を広げてみましょう。
ここからが大切なお話です。
さあ、頭金500万円を入れてずっとローンを返していく、ということは、
この頭金に使った500万円は35年間ずっと使えないっていうことじゃないですか。
なので、この500万円を頭金に入れるのではなく、資産運用したとします。
そして、この資産運用を35年間します。
仮にこの資産運用が年率5%で運用されたとしたら、どうなるのか?
元金500万円が年率5%で35年間運用すると、
35年後にこの500万円は2,758万円になっています。
元金500万円を差し引いても、メリット2,258万円です。
かなり大きくないですか?
頭金を入れるメリットは394万6000円。
資産運用で回しておくメリットは2,258万円。
圧倒的に資産運用の勝ちですよね。
仮にこれが3%でしか回らなかったとしても、1,407万円になるので、
500万円差し引いても907万円です。
やっぱり頭金を入れるだけの394万円よりはいいですよね。
そりゃそうです。
なぜなら、頭金を入れる方は0.26%の差が出るんですが、
頭金分を資産運用に回すと、3%とか5%とかで回ってるので、
そりゃこういう結果になるわけです。
スポットではなく、全体を見る
家計を単純にスポットだけで見る、というのは全部のことに言えるんです。
・住宅ローンだけで見る。
・学資保険だけで見る。
・学費だけで見る。
・老後の部分だけで見る。
・奨学金だけで見る。
一個一個で見れば、まあそういう答えになるよねっていう選択肢なんですが、
もっと視野を広げて家計全体で見てみましょう。
ポイントはその金利を全部書き出すということ
借金の場合、
住宅ローンは金利〇%
奨学金は金利〇%
車のローンは金利〇%
逆に資産運用の場合でも、
自分とこの過去の利回りは大体〇%だから、このくらいのパーセンテージはいけるだろうな、とか。
学資保険は〇%になってるだろうな、とか。
財形積立は〇%、とか。
全部書き出してみたらいいんです。
そしたら、どれが1番金利が良くて、どれが1番金利が低いのかというのはわかりますよね。
それを相対的に見て、自分はお金をどこに置いておこうか、と考えていただくのが、
1番賢いやり方なんじゃないかな、という風に思っております。
もちろん、この資産運用をするとして5000万円の借金を背負うことになると、
そこに対して『団信』という、「死亡保障」も上乗せされてついてくるなど、
こういったメリットもあります。
ただそうは言っても、借金ですから、
「得だから」だけで本当に借りていいのか?というところは
もちろん慎重に考えていかなといけないんです。
あくまでもベースは借金なんだ。借金が500万円多くなるんだ。
というのは、これは分かっておかないといけないことです。
なので、この辺りを相対的に考えてみて、
単純に手前の損得だけではなく、しっかりと長期的なプランで計画を立てて
自分は何が1番したいのかを考えてみてください。
ポイント
・金利を全部書き出してみる
・1番お得だと思うところに、計画的に資産を置いていく
これらのポイントを押さえた上で、
住宅ローンの頭金に限らず、
資産運用していただけたらいいんじゃないかな、と思っております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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