森次 美尊

リスクの上手な付き合い方

こんにちは。

ファイナンシャル プランナーもりつぐ先生です。

今日はリスクの上手な付き合い方やそのコツをお伝えしていきます。

投資をすると、必ずリスクというものが付いてきます。
そして、このリスクは投資家さんである”あなた”自身が取らなければならないもの、
つまり、投資家であれば、みんなリスクを取っているわけなんです。

過去にお伝えしたことがあるように『リスク』とは『デンジャー』ではないんです。
つまり、『リスク』は決して危険ではない、
うまい付き合い方があるんだよっていうことなんです。

リスクの許容度チェック

まずはご自身がリスクに対して、どの程度の耐性があるのかを把握しましょう。

例えば、リスクに対して「全然平気です」みたいな、耐性がすごくある人もいれば、
リスクと聞いただけで「あーもう怖い!」となる、耐性がない人もいますよね。
これって、人によって全く違ってきます。
なので、まずは自分はどうなんだ?!っていうことを知る。
これがとても大切なんです。

金融商品を買う時に「リスク許容度を知ってくださいね」ということで、
心理テストのようなものをしてくれることがあります。
そして、あなたのリスク許容度に合わせて、
あなたの資産の持ち方やバランスを推奨してくれる『資産のポートフォリオ』を出してくれたります。

これに関して、僕的に納得のいかない部分があるんです。

と言うのも、こういうものは
「あなたのリスク許容度はこんなもんだから、あまり大きなリスクを取るのは困るよね。
 だから、リスクを抑えた金融商品にしましょうね」
という考え方をするんです。

これに関して、僕はどうも違うな、と思っています。

僕が今までお伝えしてきた、子育て世代の方に向けた
『長期・分散・積立投資』という
しっかり時間をかけて、積み立てをして、最後で取り崩すスタイル。

このように一生涯かけて資産を作っていくやり方を取る場合であれば、
リスクを抑え込むのではなくて、
リスクを受けれてしまった方がいいんじゃないの?
と思うんです。

では、なぜリスクを受けれてしまった方がいいのか?
3つのポイントをお伝えしたいと思います。

リスクを受け入れた方が良いポイント

①現金とのバランスを取る

わざわざ投資をしているのに、ここでリスクを抑え込もうとするのではなく、
現金は現金でちゃんと持っておいて、
投資は投資でしっかりリターンを取りに行く。

投資の目的は「リターンを取ること」なので、
その「リターンを取る」ためには、何が1番いいのかをちゃんと追求した方がいいんです。
そして、それが行き過ぎないように、現金の比率をしっかりと上げておいて、
ここでバランスを取りましょう。

わざわざ投資をしているので、ここのリスクを抑え込むというのは
本末転倒じゃないのか?と僕は思います。

②長期的に元金より大きく

長期的に見たときに、元金よりも大きくするということが、
結果、お客さんの願いを叶えることではないでしょうか?

なぜ、多くの人が「リスク=デンジャー」と思うかと言うと、
みんなその「リスク」が嫌なんではなくて、「損したくない」という意識があるわけです。
では、その「損しない」ようにするにはどうすればいいのか?

自分が払った元金よりも高いところへ持っていければいいんです。

例えば、100年に1度のマイナスと言われた『リーマンショック』ってありましたよね。
ドーンと一気にマイナスになりました。

ですが、100年に1度のマイナスと言われた『リーマンショック』の時期でさえ、
世界株という投資信託を20年前から長期間保有し続けていたのであれば、
その一気にマイナスになったタイミングで解約したとしても、
マイナスにはならずに、ちゃんと増えていたんです。

つまり、世界株というものは、イコール世界経済というこのなので、
長い目で見たら、ずっと右肩上がりに成長してきたわけです。

これからも成長すると思うので、みなさん投資するんですよね?

それを長期で持つのであれば、成長する時期に大きく成長してどんどん上がっていき、
万が一、ドーンっと大きなマイナスが来たとしても、自分の元金よりは大きくなっているはずなんです。

なので、中途半端に上がるか下がるか、みたいなものを選ぶよりは、
時間をしっかりかけて長期間かけて高いところを目指すのであれば、
リスクを受けれた方が合理的じゃないでしょうか?

リスク上手く付き合うには、抑え込むのではなく、受け入れた方がいいんじゃないでしょうか?

③積立投資

最後の3つ目は「積立投資」です。

仮に、毎月1万円を10年間、積立していきます。
1万円 × 12か月 × 10年間 = 120万円

つまり、10年間で120万円払ったという人がいたとします。
この毎月の1万円で、投資信託を買っていきます。



Aという投資信託の場合:
リスクはほぼなく、ずっと安定して右肩上がり。
リスクは少ないですが、値動きもほぼしておらず、
成長幅としては1万円が1万1000円という、10年間かけて1.1倍

このAという投資信託の場合、120万円払って、1.1倍の130万円くらいまで増えました。


Bという投資信託の場合:
これにはみなさんが大嫌いなリスクが付いてきます。
ドーンと上がり下がりしており、
5年目にはなんと、1万円の1/5の2000円にまで下がってた時期もあります。
ですが、その後大きく成長し、最終的に10年目ではおよそ2倍の約240万円になりました。

何が言いたいかと言うと、
リスクのない投資信託だと、1.1倍で130万円にしかなりません。
ですが、上がり下がりするリスクを伴う投資信託だと約2倍の240万円になっています。

さあ、あなたならどっちがいいですか?

つまり、積立投資というのは、まさにこのリスクを受け入れるやり方なんですね。

なので、長期的に積立で持って、最後もしっかりと取り崩していくのであれば、
やっぱりリスクは抑え込むより、受けれた方がいいんじゃないでしょうか?

リスクを受け入れるとは?

では、リスクを受け入れる、とはどういうことなのか。
最後にお伝えします。

例えば、投資と言っても、債券とかがありますよね。
どちらがリスクあるのか、というと、当然、株の方が上がり下がりがあって、リスクを伴います。
その代わりに、高いところを目指して、大きなリターンを取りに行けるんです。

債権というのは、どちらかと言うと、上がり下がりは少なくて、
高いところは目指せないけど、バランスを組むことで、
リスクをどんどん抑え込んでいけるという考え方です。

より高いところを目指すのであれば『世界株一択でOKでしょ!』という考え方。
これはつまり、「リスクを受け入れる」ということですよね。
当然、上がり下がりするけども、そこに積立投資すると、
長期的に持てばしっかりと増えるということです。

では、比べてみましょう。
1999年から2021年まで積立投資をしたとします。
①6資産(先進国、新興国、REITの国内、国外)
この6つの資産をバランスよく組んでこれをずっとこの期間持っていたら、
最終的に2.2倍になっていました。

②世界株
世界株一択です。
先進国は80%、新興国10%、日本10%というバランスで組んで世界株価一択の場合、
当然上がり下がりがあります。
が、最終的な2021年時点で3.4倍になっていました。

この期間の間にリーマンショックがあった時に、
①6資産の均等分散の方は、元金割らずにギリギリ、ちゃんと上がっていました。
逆に②世界株一択の方は、そのリーマンショックのタイミングでは元金割っちゃってました。
ですが、元金は割ってるんですが、積立投資だから、逆に言うと「安く買える!」とも受け取れます。
なので、途中で1回元金割れを起こしてはいますが、
そのリスクを許容して受け入れて長期で持った人は、最終的に3.4倍

元金は絶対割りたくない!割らないように!と、
リスクを抑え込んで、抑え込んでしてきた人は、最終的に2.2倍

さあ、みなさんはどちらを選びますか??

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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