森次 美尊

高校生の金融リテラシー講座① 家計管理とライフプラン【前篇】

こんにちは。

ファイナンシャル プランナー もりつぐ先生です。。

高校の授業で金融リテラシーの講座が始まりました。
そのために金融庁が作った資料がめちゃくちゃよく出来てるんですよ。
是非、子育て世代にこそ!
僕は金融リテラシーの授業をやりたいなっていう風に思ったので、
今日はこの金融庁の資料を使いながら、僕が皆さまに授業をお届けする特別回にしていきます。

是非皆さん、金融リテラシー、しっかり高めていきましょうね。
 

金融リテラシーって?

そもそも「金融リテラシー」って何なの?ってことですよね。
最近、結構言われてるじゃないですか。
これは何かと、簡単に言うと、
より豊かな人生を送るためにはお金って必要だよね。
お金とうまく付き合っていくには、やっぱりお金の知識・教養っているよね。

このお金とうまく付き合うための知識・教養
これを金融リテラシーって言うんですよね。

この金融リテラシーが高いと、結構いいこともいっぱいあるわけです。
同じ給料(=可処分所得)を貰っても、使えるお金が違ってきたりするんです。

お金ってそもそも何なのかって言ったら、
なりたい自分になるために必要なもの。
行きたい場所にたどり着くためにも必要なもの。

つまり、お金に強くなる。お金をコントロールするということは、
人生をコントロールする、ということなんですよ。

お金をコントロールする=人生をコントロールする

なので、しっかりとお金と向き合っていただきいたいな、と思っています。
それが金融リテラシーを高める、ということですよね。

本日からスタートする本講座の目的は、
『自分の将来の暮らしについて考えよう』ってことなんです。

自分の人生をどうしていきたいのか。
自分の人生をどうコントロールしていきたいのか。

こういったお話をしていきたいな、と思っています。
 

家計管理とライフプラン

今日のテーマは『家計管理とライフプラン』です。
これを極めることで、自分の人生をコントロールできるよ、ということなんですよね。
どういうことなの?ってことなんですけど、
まず家計管理というのは、
収入と支出を見て、自分の家の家計がどういう風になっているのか
っていうのを考えるということなんですね。
そして、ライフプランというのは、
それが生涯にわたってどうなるのかってことです。

例えば今、光熱費とか通信費とか保険料とか食費雑費とか、
こういうのが色々あったとしても、全ての支出が収入の範囲内でやっていれば、
会社で言うと【黒字】じゃないですか。
これをコントロールすることを家系管理と言います。

これが将来、大学費用でめちゃくちゃかあるかもしれないってなると、
黒字が赤字に逆転するかもしれませんよね。
こういったものを一生涯で見ていきましょうね、というのがライフプランです。

だから、この2つ(家計管理とライフプラン)をしっかりコントロールできたら、
自分の人生、コントロールできるよね
、という風になるわけです。
 

家計管理

例えば、NBAのバスケットボール選手って、めっちゃくちゃお金を稼げる人達じゃないですか。
あの人達って、引退した後に、結構経済破綻してるんですって!僕も聞いてびっくりしました。

全然、我々よりも稼いでたはずですよね。
でもお金のやりくりはできなくなるんです。

なぜできないのか?

それは管理出来ていないからなんです。

つまり稼ぐ力と管理する力って違うんですよ。
だけど、両方とも大切です。

お金を稼ぐために、例えば英会話教室通って知識つけましょうね、とか。
そういったことのお金の使い方も必要ですよね。
でもどちらにしても管理できなかったら、
やっぱり自分の人生をコントロールできないよねってことじゃないですか。

だから、ここが基本中の基本です。

まずは収入がいくらあるのか。
その範囲内で支出。


そのやりくりができるのかっていうことをちゃんと把握しておくってことですね。

これ、高校生用の授業なんで、収入例が「お小遣い・お年玉」になってますが、
社会に出ると当然「給与・賞与」とかになってくるわけですよね。

この収入から、今度はどういう風にお金を使っていくのかっていう支出を考えないといけないわけです。
食費や雑費や娯楽など、いろいろありますよね。
あとは貯蓄もするよ、とか。
将来の自分への投資もするよ、とか言うのもありますけども、
この辺りをしっかりと把握していただく、ということです。

簡単に言うと、お金のジャンルは3つあります。

生きていくために使うお金

消費とか浪費とかも含めて、こういった使うためのお金。
これはまあ、本来のお金ですよね。

今は使わないお金

いつかは使うかもしれないけど、
ちょっとは手元に置いておかないと何かあったら困るよねっていうお金。
これがいわゆる、貯金とか貯蓄ですよね。

将来の自分への仕送り

これはいわゆる投資。
さっきお話した英会話を習うっていうのも自己投資ですよね。
将来の自分への仕送りと言えます。

この3つはやっぱり重要なんだよってことになるわけですよね。

そこでまずは、収入から考えてほしいんです。


上の図は給料明細(例)ですね。
この方の場合の総支給額が21万8千円ですね。

例えば、ある人がこの会社で働いていたとします。
そうすると、会社から21万8千円が給料だよって言って渡されます。
ですが、21万8千円丸々もらえるのかって言うと、そうじゃないんですよね。
手取りというのは、大体この方の場合、17万5千円ぐらいになるんです。
つまり、少ないんです。

なぜかと言うと、支給額から控除といういろんなものが引かれるんですよね。
その主たるものが税金と社会保険ですね。
社会保険って3万円以上も引かれてるんですよ。高いですよね。
だから、これは引かれて、自分にとってはどう還元されてるのかって、絶対知っておく必要ありますよね。
この部分はまた別の回で解説しますが、
今日ここで知ってほしいのは、収入からいろんなものを引かれて手取りがあるんだよっていうことです。

家計を管理する時は、この手取りを見ないといけないよってことです。

手取りの17万5千円の範囲内でやりくりをすれば、家計は黒字なんです。

この家計管理の最大のポイントは家計を赤字にしないということです。
というより、もうこの1点ができればOKです。

特に子育て世代の方って家計管理、難しいんですよ。
みんな当たり前にやらされていますけど、誰からも習ってませんよね。
家事育児ってめちゃくちゃ大変じゃないですか。
しかも今、共働きとかパートしてるっていう主婦さん、いっぱいいますよね。
そんな方が当たり前に家計管理できてるって言う、そんな空気自体が間違ってますよね。
なので、そもそも家計管理って難しいんだよっていう前提で考えてください。

だから、決してそういうプレッシャーになったりとか、
できてないからって劣等感を感じたりしないでくださいね。
そういう方のために、我々ファイナンシャルプランナーとかもいるわけですから、
是非そういう方を頼っていただいて、最初はまずしっかりと仕組化していくっていうことで、
負担はめちゃくちゃ減りますので。
全部を自分でしようと思わないでくださいね。

ポイント=家計赤字にしない

例えばなんですけど、毎月微妙にちょっとずつ赤字で、
ボーナスでなんとか補填するみたいな家ってあるじゃないですか。
自転車操業パターンって僕は言ってるんですが、このパターンは結構大変なんですよ。
精神衛生上良くないし、管理しにくいです。

よくわからなくなるので、基本は毎月を赤字にしないということ。
これを是非心がけてくださいね。


では、ここで、金融庁が面白いシミュレーターを作ってくれてるんで、やってみましょうか。
スマホを取り出して、QRコードを読み込んでみてください。
そうすると上の資料のようなサイトが出てきます。※パソコン版 家計管理シミュレーター (fsa.go.jp)
スマホで開くと縦長で出てきます。

その中で今日は紫色の「家計管理シミュレーター」を使ってみたいと思います。

「家計管理シミュレーター」をクリックして開くと上の資料のような画面が開きます。
要は自分の家計をどのくらい使うのかな?というのを決められるわけです。
なんとなくでもいいので、決めてみてください。
自分だったら、これくらい使うかな?みたいな感じで入れてみてくださいね。



先ほどは手取りが17万5千円ぐらいでしたが、
このシミュレーターはそこまで細かくは入れられないので、18万5千円で入れてみました。
そして、適当に支出額を決めて入れていくと27万円になっちゃって、
この家の場合、10万円近く赤字ですね!

ここをちゃんと管理するというのが、『家計管理』ということですね。

じゃあ、どうすればいいのって言うと、
例えば働き方を夫婦共働きにして、29万円まで手取りを持ち上げる、とか。
それに対して、支出をもうちょっと抑えようかな、とか。
支出を抑えて、23万7千円まで抑え込めたら、黒字ですよね。
会社で言うと、黒字なので倒産しません。っていう状態。
これが赤字という状態が続いていたら倒産しちゃいますからね。
家計が破綻しちゃういますので、是非この収入の範囲内でやりくりする!
赤字にしないってことを、考えていただけたらなっていう風に思っております。

これが基本ですね。

ここが基本なんですが、実際にはここにボーナスが入ってきたり、
月以外のもの、例えば4ヵ月に1回の児童手当なんかも「月以外」でまとめて、
ボーナスとかと同じような扱いでいいし、
他にも例えば冠婚葬祭が続いたとか、家電買ったとか、旅行に行くよとか、あとは年払いの保険料とか。
「月以外」のものは「月以外」のものに支出として別でやったらいいと思います。

それでトータル、がっちゃんこって合わせてみて、
自分たちはどうなのかなー?って考えていただくと
わかりやすいかな、と思っております。

あなたの家計管理はどうだったでしょうか?
一度お試しくださいね。

※次回「家計管理とライフプラン【後篇】」に続きます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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