こんにちは。
ファイナンシャル プランナー もりつぐ先生です。
今回は、住宅ローンを借りやすい人・借りにくい人についてのお話です。
住宅ローンを借りる時の金利は、実は人によって違うのです。
誰しもより有利な状況で住宅ローンを安く借りたいですよね。
でも住宅ローンを借りやすい人、借りにくい人というのは
銀行にとって良いお客さんか、それとも微妙なお客さんなのかの違いで、
それぞれ金利に差をつけたりするんですよね。
じゃあどんな人がどのようにすれば、
より有利に住宅ローンを借りれるようにすすめていけるのでしょうか。
そんなお話をしていきたいと思います。
そもそも『 住宅ローンを組む 』とは、
住宅を購入したいと考えた時に
全額を自分の自己資金で買えればいいですけど、
なかなかそんな人はいないですよね。
とくに住宅が欲しい子育て世代の方といえば
30歳、40歳位の方たちですよね。
「子供たちをこんな環境で育てたいな」
「お家という思い出の箱が欲しいな 」なんて思うわけです。
その方たちが今は持っていない4千万、5千万を
住宅ローン制度を使った借金をして住宅を購入するんですね。
でも日本という国では
借金は良くないものというイメージがありますけれど、
『 住宅ローン控除』という優遇された制度により
ローンという借金をしてるおかげで、
税金を還付してもらえる制度が使えたり、
通常の借金に比べて金利がかなり優遇されている上に、
安くもなっているわけです。
ですので僕は住宅ローンを組む行為とは
今自分が居る場所からたどり着きたい目的までに着く為の
自己投資のひとつだと思っています。
ちなみに投資は、
他には稼ぐ力をつけるための自己投資として色んな勉強したり、
企業が売上をぐっと伸ばすために技術や設備投資なども
この投資に当てはまりますよね。
ほかにも資産運用としてお金を増やしていくのもそうだし、
結局投資をすることとは、
自分が今いる現時点から辿り着きたい目的までに
辿り着く行為じゃないですか。
そういう風に考えたら住宅ローンを組むことも
本来30代、40代の人は一括で買えないし、
なかなか5千万の貯金は持ってないですよね。
仮に5千万の貯金が貯まったというのが
60歳になってしまったとしたら、
その時にはもう家はいらないかもしれない…という話ですよね。
そういう人が先に住宅ローンを借りて、
そこからコツコツ返済していくということなんですよ。
でもこれは全員が住宅ローンの審査に通るかとと言えば…
そうではないわけですよ。
あなたが5千万借りたということは、
「5千万円を返せる」という信用があるわけです。
この信用を貸しつけて、お金を借りているのだから
十分胸を張って良い行為だと僕は思うんですよね。
なので積極的に住宅ローンを組めば
いいんじゃないかと思っています。
ですが大前提として
返済計画をちゃんと立てて、ライフプランを作ったうえで、
自分たちに見合った家を買いましょう。
ということを踏まえてお話を進めていきたいと思います。
住宅ローンについて、
どういう人が借りやすくて
どういう人が借りにくいのかなんですけど、
これはシンプルに返済能力があるかどうかなんですよ。
当たり前ですけど銀行がお金を貸して、この人は
返していけるかどうかという点を見ているわけです。
ポイントは返済期間が長期間にわたるという所です。
住宅ローンというのは35年という長い期間返していくので、
この人は長期間にわたってちゃんと返済できるのか。
というのを見ていくということなんです。
どういうところを具体的に見るかと言うと、
住宅ローン審査のポイントが3つあります。
1.返済比率
まず1つ目は、返済比率です。
銀行とか金融機関によって変わりますが、
年収に対して大体30~40%ぐらいしかローンを貸さないよ
というルールがあるんですよ。
そしてもうひとつ、全てのローンが対象になるので
例えば奨学金や車のローンも含まれてきます。
今あるローンをを全部合算して
年収の30%~40%が
住宅ローンを組める範囲だよという計算になります。
なので例えば年収が1千万の人が30%だったら
300万を借りられるわけです。
一方で年収が500万だとしたら先程の半分なんで
150万しか借りられないわけですよ。
年間に150万借りられると、
それに対して例えば車のローンが年間50万の支払いがあります、
そして奨学金が年間30万の支払いがあります。
つまりもうすでに年間80万円の支払いを持っている人だとしたら、
そもそも150万しか借りれないのに
80万の支払いをもう持っているので、
残り70万円分しか住宅ローン貸せないよ。となるわけです。
月で計算すると6万円も貸せないので
だとしたら家は買えないよね。
という風になるということなんですね。
まず見られるのがこの部分なので、
やはりこの年収が高いというのはかなり有利になる
ということですよね。
2.職業
次は職業です。
年収が確かに高くても
歩合制のお給料で上がり下がりのある人よりは、
多少年収が低くても安定してずっと給料が入ってくる人の方が
長期的に見るとやはり返済能力は高いという風に見られるわけです。
長期的に見て安定しているということは、
当然会社が潰れないとか給料が下がりにくいと言うのが
ポイントになるでしょ。
なのでやはり公務員って圧倒的に一番に有利なんですよね。
上場企業の会社員の方というのも
同じぐらいのレベルで優遇されます。
あとはお医者さんで勤務医の方とかも
かなり安定してる感じはしますよね。
という風にやはり職業によるということです。
では、法人の経営者の方はどうなのかって言うと
これはその法人、会社次第ですよね。
会社がかなり安定していて、
昔からある古い会社だったら当然優遇されますが、
まだ出来て1、2年でしたら不安定だし
設立してかなり長いけど
実際には借金がたくさんあるような会社ならどうなるのでしょうか。
要するに勤務先についても全部調べられる事になるわけです。
また自営業の方になってくると
やはり条件も結構厳しくなり、
収入にかなり乱高下がありますね。と見られがちです。
そして自営業の方はご自身で結構経費を操作できますよね。
「税金を払いたくないから」という考えで、
経費を目いっぱい使ってかなり年収を落としていると
この年収制限で全然借りれないという事態が発生します。
将来、住宅ローンを借りたいと思っているなら
しっかりと税金を払って、
ある程度年収を上げる計画をしておかないと
将来的に困ることになるので、
そうならないための準備も必要になってくるということです。
あと勤続年数も見られるので、
当然ですけど1、2年しか働いてないとか、
転勤をかなりしてる人というのは
「ちょっとこの人長期的返済が大丈夫かな」
という風に見られたりします。
その辺りの1つの目安となるバーが3年なんです。
なので過去3年間分の源泉徴収票で
自分の年収を全部出さないといけないというのがあるんですね。
一部で2年という所もありますが、
基本的に3年間分の年収を見られますから、
3年間はちゃんと働いた方が
やはり借りやすいということになるわけですね
3.年齢・家族構成
最後3つ目が年齢と家族構成です。
当然ですが、長期にわたって返していくわけですから
30歳の人と50歳の人だったら、
現役でバリバリ働ける期間が30歳の人のほうが20年間分多い。
という風に見られるんですよね。
ですので当然30歳の人のほうが条件は良くなりがちです。
ただ一概に言えないのが50歳の人は、
それまでの間ずっと働いてきているので
当然働いてる期間が長かった分、
50歳だけどその分それに見合った貯金がありますとか、
あと10年15年後に退職金がもらえるのが分かっているじゃないですか。
安心材料として今これぐらい貯金が溜まっていて、
他に将来退職金がほぼもらえる事が
ある程度証明できるような制度を会社が持っているのであれば、
これはこれで全然条件クリアになってくるんですね。
なので一概には言えないですが、
やはりその年齢を補填できるのが何かというのが
重要なポイントだったりします。
後は家族構成です。
例えば奥さんも働いていて共稼ぎなので、
2人分の収入を合算できるというのも
かなり大きなポイントになってきます。
まとめ
『 住宅ローンの返済能力 』について銀行が見るポイントは
1.返済比率
2.職業
3.年齢・家族構成
この3つになってきます。
実際に今自分が将来的に家を買おうと思っている時に
どういう所に気を付けていけば、
より条件良く借りられるかというのを
最後に3つご紹介しますね。
① 頭金を準備する
頭金を準備するというのは、
実際に頭金を入れるかどうかは
別として自己資金がこれだけあるんだ。
というアピールになるんですよ。
これは、この家はかなりしっかりお金を貯めて行ける家だな。
という風に見られるので条件が良くなる一つのポイントになります。
② 3年以上勤務
例えば、今が1年半ほどしか勤務していない場合、
あと半年経って2年分の源泉徴収票を出せる方が良いし、
さらに1年半経って3年分の源泉徴収票を出せる方が
やはり良いということです。
その方が条件は間違いなく良くなります。
③ 借金は全額返済しておく
3つ目は、既に色んな住宅ローンとか
借金があるなら一括で返済して、
まっさらの状態にしておくと
返済比率をまるまる自分で使えるので
条件が当然良くなります。
注意事項としましては、
奨学金や車のローンの借金が今あるとして、
これをついうっかりと残高不足で
今月の返済が落ちず、後で返しました。となったとします。
これ1回2回のうっかりは許してもらえるんですけど、
これが長く続いたり、
1ヶ月経っても返してないとなると
ブラックリストに載るんですね。
そうなった瞬間にはローンは全然通りません。
この人はもう返済能力はありませんという風にみなされるので
ここはすごく注意しなければいけないところです。
皆さんなんとなく奨学金とか車のローンは
気をつけて返すんですけど、
意外な盲点として携帯電話の通信料があります。
携帯電話の通信料は毎月払っているんですが、
今は携帯代の中にスマホの端末代を割り算して
数か月かけて払って行くという仕組みになっている人がいますよね。
あれはスマホの借金を返済しているという事なんです。
分割払いなので通信料だけではないんですよね。
実際は借金の返済もしているので、
今月はうっかり忘れて次の月にコンビニに払いに行きました。
などの行為をやっていると、
実はこれだけで住宅ローンが借りられなくなる。
ということも注意しておいてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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