森次 美尊

混迷する世界経済においてアクティブファンドが有利な理由

こんにちは。

ファイナンシャル プランナーもりつぐ先生です。


今月はアクティブファンドが今、
日本に必要な理由について書こうと思います。

予備知識として、投資信託とは何なのか、
その中のインデックスファンドとアクティブファンドについては
先月号で書いていますので、まずはそちらを読んでいただくことを
お勧めいたします。


投資信託について書いた記事はこちらから

 fpsdn.net/fp/ymoritsugu/column/3287

アクティブファンドとは?

アクティブファンドとは、その投資信託の各ファンドマネージャーが、
それぞれの投資哲学に基づいて運用先を選定していく投資信託です。

全てを指数化し平均値を取りに行くインデックスファンドと違い、
それぞれの投資信託ごとに決められた投資哲学があり、
ファンドマネージャーは一つの企業を買い付けするための調査に
5年ぐらいかけることもあり、そのぶんインデックスファンドに比べて
信託報酬という手数料が割高になります。

投資ですから、投資家のリターンを追求することが目的ですが、
そのやり方、考え方がそれぞれの投資信託ごとに違います。

投資とは?

そもそもですが、投資とは何なのでしょうか?

まず、日本ではお金儲けに対してあまり良いイメージがありません。
でもお金を集められる人はそれだけ「ありがとう」を集めた人です。
つまり誰かの問題を解決したり、夢を叶えたり、欲求を満たせた人が
「ありがとう」の対価としてのお金を集めているんです。

これを企業に置き換えたら、企業が利益を出しているという事です。
これを何年もやり続けているという事は、何年も世の中の問題を
解決し続けている偉大な企業だという事です。

Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoftのない世界を
想像できますでしょうか?

これらの企業がいかに我々の世界を良くしてくれているか。
これらの企業に自分のお金を預けて、オーナーになることで、
幸せの総量を増やすことに使ってもらおうという行為が「投資」です。

結果として、企業が世の中の問題を解決し利益を上げれば
株価も上がり、我々投資家の資産も増える事になります。

現在は空前のインフレ時代です。

日本でも去年は年間3%の物価上昇でした。
このペースだと20年後にはモノの値段は倍になります。

これは日本だけでなく、世界的な現象です。
そうなると景気は不安定になり、企業は二極化されていきます。
商品を値上げできる企業は生き残り、
値上げできない企業は駆逐されていきます。

値上げできる企業 その①
ブランド力のある企業

例えば、エルメスが値上げしても
エルメスのファンはエルメスを買います。

エルメスは顧客ではなくファンを世界中に抱える、
高いブランド力のある企業と言えます。

マイクロソフトも高いブランド力があると言えます。
ワードやエクセルのようなソフトが値上がりしても
そのファイルを開くためには必ず必要なので、
パソコンを買い替える度にそれらのソフトを
ダウンロードする必要があります。

値上げできる企業 その②
参入障壁のある企業

例えば、ディズニーやコカ・コーラは
参入障壁の高い企業じゃないでしょうか。

今からディズニーに変わるキャラクターを作り
世界のシェアをとることは想像できませんし、
新たな炭酸飲料を作ってコカ・コーラに
勝負を挑むイメージは湧きませんよね。

アクティブファンドが有利な理由

2極化していく今後の世界経済において、
インデックスファンドのように
すべての企業を買ってしまうと値上げできず
駆逐されていく企業の株も買うことになります。


というより昨今のインデックスファンドブームで、
すでにそういった企業の株が沢山買われ、
本来は値下がりするはずの企業も値下がりせず
割高で買わされています。

混迷する時代に入れば入るほど、
やみくもにすべてを買うという行為には無駄が多くなり、
ちゃんとその時代を生き残る企業を選定して買う必要があります。

つまり、インデックスファンドは
今までのような成績を出しにくくなり、
アクティブファンドがより力を発揮できる時代に
入ったのではないでしょうか。

アクティブファンドが
日本を豊かにする理由について

アクティブファンドへの理解がもっと我々国民に広まれば、
日本は豊かになると筆者は考えます。

日本株に投資をするアクティブファンドにお金が集まれば、
ファンドマネージャーを通じて、日本の優秀で未来のある企業に
沢山お金が集まります。

いくらスティーブジョブズが優秀でもお金を集められなければ
iPhoneは生まれていなかったし、これだけのスピードで
世界中に広まることはありませんでした。

それを可能にしたのは投資家のお金がアップル社に集まったからです。
アメリカは日本に比べ投資家のお金が集まりやすい国です。

だから才能ある人がチャンスを掴みやすく
優秀な企業が育ちやすいのです。
日本でも、アクティブファンドが広まれば
近い将来、もしかしたらAppleやMicrosoftのような企業が
生まれるかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございます。