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こんにちは。
ファイナンシャル プランナーもりつぐ先生です。
今日はみなさんが今すごく興味のある
良い投資信託の選び方についてお話していきたいと思います。
みなさんが投資信託したいなって考えた時、
今って6000以上の投資信託が日本で買えるんです。
その中から「 一体どれを選んだらいいの?」ってなるので
その辺りの解説からしていきたいと思います。
投資信託って何?
そもそも投資信託って何なのか。というのを簡単に振り返りますと、
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米国のものを買うよ。とか、
日本のものを買うよ。とか、
いろんなものを買ってきてパッケージ化します。
このように、いろんな企業の株や、債券などを
パッケージ化した商品を投資信託と言うんですね。
一つの企業の株だけ持っていた場合、
その企業が潰れたら、それはもう紙切れになるじゃないですか。
でもたくさんの企業や国などを合わせて持ってると安定していくんです。
投資信託の目的 =『 利益を出すこと 』
当然ですけど投資信託というのは、投資ですから、
利益を出すことが目的です。
なのでどんな投資信託であったとしても、
いろんなものを集めてしっかりと利益を出していくことが目的で、
これについては変わらないわけですよね。
ですが、この利益を出すにはどういう風にすれば出せるのか?
という考え方がその投資信託ごとによって違うわけです。
インデックスファンド ・ アクティブファンド
大きく分けるとまず二つの考え方に分かれます。
これがインデックスファンドとアクティブファンドです。
インデックスファンド
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インデックスファンドとはざっくり言うと、
平均値を取りにいって、全部の山を大人買いしておく。と言う感じです。
例えば日本の企業の株を買うと決めた場合
日本の企業と言っても、
ピラミッドに例えると上から下まで色々とたくさんありますよね。
その中からとりあえず全部の株を買います。
その全体から出した平均値を指数って言います。
指数を英語に訳すと”インデックス”ですね。
これはもう平均を取っておきましょう。と言うことで、
良い意味でも悪い意味でも平均なんですよね。
インデックス は基本的に
AIが勝手に売買するので手数料がかなり安い
というメリットがあります。
一方で、全部の株の平均をAIが買っちゃうと、
例えば今は利益が上がってない小さな会社だけど、
実は売り上げはすごく上がっていて、
人材投資やその他いろんな所に投資しているから
利益が出てないのが理由の小さな会社があったとすると、
長い目で見たら右肩上がりに上がって来そうじゃないですか。
でもインデックスファンドというのは全部を平均で買いますから
もしかしたら、その将来有望な会社のことは、今はまだ全然小さなものなんで、
買っても少ししか買わないぐらいの感じかも知れません。
アクティブファンド
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その一方で、アクティブファンドというのはファンドマネージャーがついています。
ファンドマネージャーは、
先ほどの例のような『小さな会社でも、将来有望である会社』を見つけてくるんです。
『この株はみんな気付いてなくて、
今は小さいけど将来的にはめちゃくちゃ大きくなりそうだね。』とか
こんなことをずっと調査するわけですね。
そして『これとこれを買おうかな』ということを抜粋して買ってくる。
これがアクティブファンドの特徴で、
どうしても手数料が高くなります。
何故かというと、当然ですけどAIが勝手にやるのではなく
ちゃんと調査をしたり、調べたりするので、
その分の人件費的なものはどうしてもかかってきますよね。
ですが、そういったところ(将来有望株)を探してくるわけですから
これが将来も上向きに伸びたら
インデックス以上のパフォーマンスを出せるから良いんじゃないの。という考え方です。
つまり手数料を差し引いても、
「インデックス以上のパフォーマンスを出せたらいいよね」と言うのが
アクティブファンドの考え方なんですよね。
ここで重要なのは
インデックスファンドは手数料が安くて、平均値。
でもやはりコンピュータには見えないところがあるよってことです。
今はたくさん投資してるから確かに利益が低いね。とか、
今めちゃめちゃ売上は上がってるかも知れないけど、
実際は非人道的な働かせ方をさせてるよ。といった企業はどうなのか。
この辺りの所ってコンピューターじゃ見抜けないわけですよね。
なのでアクティブファンドっていう、
本当にちゃんと人が入って、その上で良いのを選抜してくれている、
そういう投資信託を選びたいですよね。
ただ、そう思ったとしても、
6000もの投資信託があるわけじゃないですか。
この中でどれを選んだらいいのか分からないってことですよね。
インデックスであれば平均値なのでもういいんですよ。
ですけど、アクティブファンドってその投資信託によって全然違うんです。
選び方のポイント:定量分析 ・ 定性分析
なのでこれをどうやって選んで行くの?ということなんですけど、
ここでポイントになるのが定量分析と定性分析になります。
この二つの分析をかけて
本当に良い投資信託を選び抜いていくわけなんです。
定量分析=数値化できる物
じゃあこの定量分析とはどういうものかなんですけど、要は数値化できる物 です。
①手数料
アクティブファンドはインデックスファンドより手数料は高いです。
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手数料を差し引いたとしても
インデックス以上のパフォーマンスをちゃんと出してることって、
当たり前に自分で人件費分の、仕事をしてるってことなので、これ基本ですよね。
これが単年じゃ分からないので10年ぐらいのスパンで見た時に
ちゃんとインデックス以上のパフォーマンスをトータルで出しているのかどうか、
この辺りを見るのがこの定量分析だったりするわけです。
②ローリングリターン
後よくやるのは、 ローリングリターンという元本割れを見ていくものです。
※ ローリングリターン=ある時点より一定期間保有をした場合の連続リターンの事
例えば
【1990年~1995年まで】
【1991年~1996年まで】
という5年単位で、元本割れしていないか、ちゃんと増えてるか。を見ていきます。
最初の月はどうか?その1か月後ではどうか?と言うように、
その5年間の元本割れ率っていうのを見るんですね。
その次は、5年間ではなく、7年間にしたらどうなるのか?10年にしたらどうなるのか?など
『 この投資信託は10年間という長期で運用したら全然マイナスになってないよね 』
と言うように、元本割れ率を分析していくということもやったりします。
③純資産残高
あと、よく言われるのは 純資産残高 と言って
要はその投資信託がどれだけお金集めてるのか。みたいなことを見ることもあります。
あまりにも少ししかお金が集まっていない場合、
どこかのタイミングで投資信託を維持できなくなっちゃったら、もう解散!
という風になっちゃう可能性があるので、
『 やはり安定するには、ある程度お金を集めてる方がいいよね 』という風に言われたりします。
ただ、ここは注意して欲しいんですが、
日本って少し特有で、運用会社の中に、いわゆる投資信託を作ってる会社があります。
そして、それを販売する会社が別にあって、
その販売会社が運用会社のグループ会社だったりするんです。
なので販売会社がグループ会社である運用会社に「こういう商品作ってくれ 」
と言って作らせるわけですよ。
このようにして作られた新商品が
販売される前に販売会社がかなりの営業力を使って、たくさん予約を取り付けて、
商品を発売した瞬間に、爆発的に売れるということがあるんですよ。
ということは出た瞬間にこの純資産残高が、一気に大きく増えるんですよ。
こういうことって実は営業力でやれちゃうんです。
ということは、「残高が大きいから良い」と思うかも知れないけど、
仮に、販売会社が販売することで購入手数料が儲かる場合、
「■年に、販売しました。あと5年ぐらいしたら、そろそろ良いだろう。」となって、
グループの運用会社に「次、また違う商品作れ。」と言って、別の商品を作らせるわけです。
そして違う商品が出てくるタイミングで、また販売会社が
その新しい商品を営業力で売るんですよ。
でも売るといってもお客さんは一定数しかいないので、
すでに以前、買ってる人たちに投資信託を売らせて、
「こっちの投資信託を買いませんか?こっち(別の新しい)の方がいいですよ」
といった感じで、新しい商品に乗り換えさせるわけですね。
こんな短期間で売り買いさせて、他の商品の購入手数料を取る、
みたいなことをやっているから、
日本は
投資信託の平均の保有期間が2年~3年と極端に短い んですよ。
こんなことをされたらどうなるかというと、
例えば、運用会社に優秀なファンドマネージャーがいるとします。
運用するプロがいて、アクティブファンドなのでちゃんと調査して
「ここが良いよね。」と言って、将来有望な株を買ってきたとするじゃないですか。
例)10年以上前にテスラの商品を買ったとしましょう。
運用のプロ:
『これから先は絶対電気自動車が来るし、ここはすごい会社だからこれはすごくいいよ。』と言って、
みんなが預けてくれたお金で、テスラの株を買ってくるわけです。
でも販売会社がどんどん商品の乗り換えをさせ出したら、
運用していたお金がいっぱい売られて、お金がなくなっていくので、
自分の保有してる投資信託での株も、売らないといけなくなります。
テスラの株とか「これからテスラが上がる」と思っていたとしても
売りに出さないといけないわけです。
そして、少ししてから別の商品を買わせるってなってくると、
すでにテスラの株が上がってきた頃に
もう一度、買い直さないといけなくなってきたりします。
ですがそんなに短期で売買されると、
これを運用するプロファンドマネージャーは
力を発揮できないし、モチベーションが下がりますね。
こんな超非効率的な状態になるわけです。
だから販売会社が自分の購入手数料目当てで、売り買いなんてさせる、という
長期視点ではなくて、短気視点になっちゃうと
当然この運用の方も長期視点を取れなくなっちゃうんです。
運用が販売とは全く別という、独立系というものもあります。
別会社の独立系もあるんですけど、
やはり日本って、運用と販売がくっついてる会社が多いんですね。
その場合、やはり、グループ会社独特の力関係が働くよ。と言うことなので、
運用する側のお客さんって完全に置いてかれてしまうんです。
なのでそうなった時に、一見、定量分析で純資産残高が高かったとしても、
長期視点がなかったら話にならないっていう風になるわけです。
是非覚えておいてください。
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ここまでのまとめ
以上、今回は
・投資信託とは?
・インデックスファンドとアクティブファンド
・選び方のポイント:定量分析
という、良い投資信託の選び方の前半部分をお話をさせていただきました。
次回の後編では、選び方のポイント2つ目『定性分析』について解説していきます!
最後までお読みいただきありがとうございました。
本日のコラムはこちらのYouTube動画でご案内してます。
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