森次 美尊

アクティブ?インデックス?良い投資信託の選び方【後編】

こんにちは。

ファイナンシャル プランナー もりつぐ先生です。

前回の記事で、良い投資信託を選んでいくポイントになってくるのが、
定量分析定性分析の2つだとお伝えし、
前半部分の「定量分析」までお話をさせていただきました。

前回記事 → 『アクティブ?インデックス?良い投資信託の選び方【前編】』

後編の今回は選び方のポイント2つ目の
定性分析」についてお話させていただきます。

選び方のポイント:定性分析=数値化できない物

定性分析とはどういうものか、と言うと、

定性分析数値化できない物
要は数値に置き換えられない要素を分析していく物で、
長期視点の投資信託を見つけるためにとても重要になってくるものです。

そしてその一番根幹になる重要なポイントが投資哲学です。


例)海外にある、かなり有名な投資信託
amazonの株は買わない。
Microsoftの株は買う。

通常で言うと、amazonってかなりの勢いで伸びてる企業なので
成長性を考えたら普通は買っておくべきですよね。

だって、amazonって世界のトップですごく大きい会社です。

amazonは買わなくて、Microsoftは買う この差は何か?

=投資哲学の差

「消費財で定期的に売れ続けるもの、
 そしてブランド力のある企業を集める」

Microsoftってエクセルやワードなどのオフィスソフトで商売しています。
そして今、エクセルやワードはダウンロードして取り込みますよね?

でもパソコンって消耗品だから定期的に買い替えます。
パソコンを買い替える度にエクセル・ワードってダウンロードするので、
定期的に売れ続けるんです。


しかもダウンロードするだけなので、在庫を抱えるリスクなし!
ですから「作りすぎちゃった」ということがないわけです。その上、ブランド力もかなりあります。

パソコンを次に買い替える時、
「もうワードを買うのはやめよう」とは、あまりならないですよね。

ワードのファイルはワードでしか開けられないので、
必ず「ダウンロードしないといけない」という風になるわけです。

これはかなり企業としてのブランド力があるという考え方ができるわけですね。


その一方でamazonは確かに成長力はあるんだけど、
在庫を抱えなきゃいけないとか、
大きな倉庫を持っているので震災が来たら・・・
と、それなりのリスクはあるわけです。





そう考えた時、より高い成長を目指すためには、Microsoftもamazonも買うべきだと思います。

しかし、投資哲学が
「より高い成長ではなくて、よりブランド力のある企業を買っておくことで
 下がりにくい投資信託を作るんだ!!」という発想であれば、
リーマンショックなどの何か大きなマイナスが来た時でも
価値が下がりにくい企業がどんな企業か、を考え、
『 消費材で定期的に売れ続けるもの、そしてブランド力のある企業ばかり集める。』
という投資哲学の考えを基にして、購入されていることが分かってくるわけです。

その投資哲学通りに本当になってるのかな?
という目線で見たら、確かにこの投資哲学を基準にした投資信託は、
全然下がってないんですよ。

今はもう世界の株の平均ってすごく下がってるんですけど、
投資哲学のある株は、全然下がってないんですよね。

こういったところにこの投資哲学の価値があるわけです。

なのでこの投資哲学の中で『長期』というのを謳っていたら、
やはりこの投資信託は長期的ビジョンなんだ!ということがわかってくるわけです。

定性分析と投資哲学の入口とは?

ですが、定量分析はネットで調べると数字が出てくるので一般の人でもわかりますが、
定性分析って実はわかりにくいんですよ。

確かに定性分析については、
投資信託を扱うホームページのサイトとかで書かれてはいますけど、
それだけだとまだ少し分かりにくいですよね。

じゃあもっと わかりやすくて、お勧めできるような
定性分析と投資哲学の入り口 』を知る方法はないんでしょうか?


そこでお勧めなのは、投資をしている運用会社の代表の方々が宣伝広告塔になって、
『 うちの投資信託は、こういう感じなんですよ。』といった感じで、
世の中の投資教育的活動をたくさんされています。

特にここは日本ですから、日本の投資信託の運用会社の代表の方々が
かなりそういった教育的活動をしてくれています。

なので運用会社の代表の方々の 動きをウォッチしてみることがわかりやすくてお勧めです。

投資哲学に触れる入り口として一番のお勧め
=運用会社の代表の方々の考え方に触れること



例えばですけど、本とかyoutubeとか講演会など、いろいろな手段があるんですが
一番わかりやすい手っ取り早い入り口としては本がいいと思います。

コモンズ投信株式会社 取締役会長 渋澤 健氏

コモンズ投信株式会社 企業理念 をチェック!】



彼は渋沢栄一さんの玄孫で、その想いを引き継いでいるので、
『投資とは、単純にお金を増やせば良いというだけではなく、やはり社会のためにならないとダメだよ。』
ということを謳っているわけです。

そして子供達に対する金銭教育にすごく力を入れた活動もされているので、
そういった活動が分かるような本とかに触れてみるのが良いかな。と思います。
 

セゾン投信株式会社 代表取締役会長 CEO 中野 晴啓氏

セゾン投信とは をチェック!】



『 とにかく長期投資に価値がある!』ということをずっと言われています。
長期の積立投資がどれだけ価値があるのか、
それがどれだけ皆さんの人生を豊かにするのか というような
投資教育という日本の金融リテラシーが上がるような活動をずっとされてる方です。

レオス・キャピタルワークス株式会社
代表取締役 会長兼社長 CIO(最高投資責任者
藤野 英人氏

レオス・キャピタルワークスのトップメッセージ をチェック!】


この方はもう投資を超えています。

もちろん投資のノウハウを書いたような本もありますが、
投資家目線を通して世の中を切っていくと、
こういう風になって人生を考えたらこうなります、とかね。

例えば良い企業とはこういう企業だよ。とか、
他には子供の教育とか、
人生全体に関わるような投資家目線があれば本当に人生って変わるよ。
みたいな事を色々と謳ってます。


こういったことを見ていくと、
『 投資って全然自分と違う世界のものだとなんとなく思ってたけど、案外そうじゃないんだ。』
ということがわかってきます。

そこにはやはり人の想いや感情などが含まれているし、
その上に投資哲学があるわけです。

それに基づいて運用しながら、企業を選び抜いているって事になりますよね。

そしてその結果として、しっかり定量分析をしていくことで、
ちゃんと資産が増えていっている事が理解できるし、
お金が増えている根拠となる根幹の想いの部分も分かってくるわけです。

この辺りがやはり分かった方が投資ってすごく深みが出てくるし、
何よりも面白くなってきます。

「なるほどそういうことか」ってなるような人の想いに触れることって
表面上の分かりやすい数字だけ見てても、よくわかんないじゃないですか。

なのでしっかり定量分析して、
お金が増えている根拠も含めて見ていただくことで、
こういう投資信託がいいな。みたいなことを選んでいただいた方が愛着が湧くし、
それが皆さんにとっての価値になるんじゃないかな。と、思います。

その一方で、もちろん投資の目的は利益を出すことなので、
しっかりと過去の資産を分析してみて
『 振り返るとちゃんとお金も増えている!』
といったところも見ていただくことがもちろん重要になります。

まとめ

長期視点の良い投資信託を見つけるには、

定性分析で素敵な投資哲学の投資信託を!
そして、
定量分析でしっかり数字を出している投資信託を!

選びましょう!!

最後までお読みいただきありがとうございました。



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