こんにちは。
ファイナンシャル プランナー もりつぐ先生です。
今までインデックスファンドが空前の大流行を続けてきましたけれど、
いよいよこの流行に限界が来ています。
投資信託とは
・インデックスファンド
・アクティブファンド
この2種類なんですが、
インデックスファンドに終わりが来ているということは、
いよいよアクティブファンド夜明けの時代が来たよ。
というお話を今日はしていきたいと思っております。
そしてこれがなぜ皆さんにとって重要か?
それは、単純に投資する場所を考えるだけじゃなく、
アクティブファンドという文化が日本に根付く ということは、
ずっと低迷している日本をこれからいよいよ豊かにしていくんだよ。
アクティブファンド元年になるかもしれないんだよ。
そんなお話をしていきたいと思います。
アクティブファンドこそ、日本を豊かにするかもしれない?!
インデックスファンド・アクティブファンド
のおさらい
まずはインデックスファンドとアクティブファンドについて、振り返ってみましょう。
投資信託で資産運用をする時には、必ずどちらか選ばないといけません。
インデックスファンド
インデックス=指数
インデックスファンドのインデックスとは指数という意味でしたよね。
つまり、指数化しよう。
もっと簡単に言うと、平均値を取って行こう。
という感じなんです。
例えば投資信託でどれを選ぼうか考える時に、まずは山を決めます。
例)アメリカのS&P500
これはアメリカの大企業500社を集めて指数化したものです。
この500社の中から全体の平均値をとっているわけですが、
『 じゃあこの指数に寄り添うようにして買って行こう!』
というのが、S&P500のインデックスファンドという商品ですね。
このように指数を作る指数会社というものがあって、その会社が指数を作るわけです。
そして作った指数を運用会社に持って行って、
運用会社がそれを採用して商品を作ります。
そうすると運用会社から指数会社に使用料が払われるんです。
普通の人って投資信託で資産運用をするときに難しいことは
よくわからないものですよね。
どの商品を選ぶか迷った時に、
「たくさんある企業の指数の平均値を取ってくれたら安心だよね。」ということで、
今まではこのインデックスファンドがかなり流行っていました。
アクティブファンド
その一方でアクティブファンドというものもあるわけです。
アクティブファンドとは、そんな平均値は取らず
ファンドマネージャーがちゃんと企業を選定していくわけです。
「やはりB社より、A社の方がいいよね。」という風に
全体を取るだけじゃなくて、ちゃんと考えて選定します。
長い場合だと、1つの企業を5年ぐらい調査したりするんですよ。
企業訪問したり、ヒアリングしたりして色々決めていくわけです。
その中で、各ファンドと投資信託によって投資哲学があるので、
自分たちの哲学に基づいて各企業を抜粋して買っていきます。
そしてアクティブファンドは
やはりインデックスファンド以上のパフォーマンスを出さないといけません。
なぜなら、アクティブファンドの方が手数料が高いんです。
なぜ手数料が高いかと言うと、
やはり企業訪問して、ヒアリングして、といった時間をかける分、人件費もかかります。
この手数料が高くても”インデックスファンド=平均値”以上のパフォーマンスを出せていれば、
アクティブファンドのファンドマネージャー=優秀となるわけです。
このように、優秀な投資信託もちゃんとあります。
インデックスファンドが流行していた理由
素人にも分かりやすい
アクティブファンドとインデックスファンドのどちらがいいのか?
という話なんですけど、
アクティブファンドってたくさんありまして、
その中には良くないものもあるわけです。
『 こんなに混在してたら良いものをちゃんと選べない!!』
っていう人たちがたくさん出てきたので、
全体の中の平均値を選んでくれる
インデックスファンドというのが爆流行りしたわけです。
年金(GPIF)・日銀
インデックスが流行った理由には他にも色々あって、
例えば我々の年金(GPIF)です。
GPIFでは日本のインデックスファンドをたくさん買ってるんですよね。
あとは日銀も買っています。
Youtuber
Youtuberの人は、基本的に素人の人も多いですから
そういう人たちというのは、単純に
『 やっぱりインデックスが全体の平均値だからいいよね。 』
といった事を言うわけですよ。
そういう事もあって、とても流行ったっていうのもあります。
つみたてNISA
つみたてNISAもいろんな規制があって、アクティブファンドって
参入できなかったんですよ。
なので蓋を開けてみたら、つみたてNISAってかなりインデックスが多くなってます。
こんな感じで今までインデックスが右肩上がりに流行ってきましたけど、
いよいよこれが限界に来てるんじゃないの。というところなんですね。
インデックスファンドが限界な理由
まずその1つ目の理由ですけど、ここまで世の中の大多数が
インデックスファンドを選ぶ風潮になってくると、インデックスって指数化するものなので、
アクティブファンドのような投資哲学といった個性がなくなってくるんです。
みんな同じ指数を使ってそこに寄り添うわけです。
じゃあどこで勝負するの? というお話です。
理由①手数料の引き下げ競争
手数料の安いもの合戦という引き下げ競争をどこもやり出していて、
これが限界を超えるぐらいまで下がっているんです。
こうなると、もう手数料がNo1に安い商品しか勝てないですよね。
「 手数料2番目に安いとこ買います。」とはなりませんよね?
やはりどうしても手数料は1番安い所を買うじゃないですか。
個性がないということは、単に一つの指標だけを見られて
ただ手数料の安いところだけが売れていくという事です。
インデックスファンドというのは
ファンドマネージャーが5年ぐらいかけて選定したりしないですし、
AIがコンピュータでまとめてやります。
それでもそのシステムや、使用量にもお金がかかるし
これはこれでものすごいノウハウが詰まってるわけです。
ですけど、この維持費を維持できるだけのお金の収益が上がらないんです。
インデックスファンドが売れれば売れるほど
いろんな人が疲弊しているんじゃないの?!という状況が生まれるわけですよね。
どうしても日本って未だに『手数料は悪!』という風に叩かれますけど、
そんなこと言ったら、例えばリッツカールトンなどの手数料の高い所は成り立たないじゃないですか。
そりゃあPeachももちろん良いけど、JALだって良いじゃないですか。
ということで、手数料には手数料の価値があるんだけど、
とにかく手数料引き下げ競争で薄利多売競争をやり続けると、
そんな業界に未来はないよね。という風にやはり言われてしまうんだと思います。
理由②価格発見機能がなくなる
2つ目の理由なんですけども、皆が全てインデックスファンドを買うわけですよ。
ある企業が嫌いだって皆が思っていても、知らない間に買っちゃうんです。
皆に買われるということは、つまり価格発見機能が損なわれるということです。
どういう事かというと、皆が買うわけでしょ。
例えば今ってどういう時代ですか?
今っていよいよ物の値段が大幅に上がってる時代なんですよ。
物の値段が大幅に上がっているということは、
例えば何かサービスを提供してる会社にしてみたら
仕入れ値が上がっているという事です。
仕入れ値が上がってるということは、
当然サービスを提供する時に
その商品の価格に反映させないと儲からないですよね。
なので当然、仕入れ値が上がった分だけ値上げしたいんです。
今って、とにかく企業は値上げをしていかないと成り立たないんです。
でも値上げできる会社とできない会社があって、
この価格決定力を持ってる企業は、やはり優良な強い企業なんです。
そして価格決定力が無い企業が
値段を倍にすると同時に、お客さんも倍少なくなりました。
こうなるともう儲からないですよね。
こういった企業もたくさんあるわけです。
要は、
『値上げできる会社とできない会社も含めて、企業をまとめて全て買いましょう。』
という風にやるのがインデックスファンドです。
優良で良い会社なA社は、
「10年後も残りそうだし、価格は高くて当然だよね」という風に値段が上がります。
それに比べてあまり人気のないB社は、
みんなが「別に欲しいと思わないから」というように値段は下がります。
本来良い企業に対して高い値段がついて、
良くない企業は人気がないので値段が下がる。
さらに、仮に不祥事なんか起こしたなんてニュースが出たら
もうとんでもなく値段が下がるっていう風に
本来、その企業の価値に合わせて価格というのはつくものなのに、
インデックスはそんなの関係なく、その全てを買うわけです。
ということは、
「 実際どれが良い企業かわかんないよね。」
っていう風になっているんですよね。
アメリカのS&P500だったら S&P500のような
日本の日経225だったら日経225みたいな感じになりますが、
特に日本はGPIFとか日銀という我々の年金を運用しているところや日銀が
どんどん国を挙げて買ってるので、日本の企業って基本的にみんなに買われてるんですよね。
海外の投資家からすると・・・
海外の投資家ってかなり力はあるんですけど、
上記のような理由で、日本の株を見てもわからないんですよ。
実際にインデックスばかり買われてるせいで、どれを選んでいいのか分からない。
ということはやはり海外の投資家が投資しにくいんですよね。
本来優良な企業というのは、みんなに人気があってお金が集まるんです。
そして優良な企業に投資家からお金が集まるから、
優良な企業が成長して日本が豊かになるのに、
お金が集まらないから成長できないんですよ。
というようなリスクを抱えていることが
価格決定や、価格発見機能が損なわれてる状態だということですよね。
インデックスばかり買われていると、海外の投資家は投資しにくい
理由③ゾンビ企業が増加する
加えてゾンビ企業も増えてしまいます。
『 あなたの所はもう本来は潰れてもおかしくないよね。』
という企業があったとしても株が買われていたとしたら、
資金は潤沢に集まりますので潰れないんですよ。
だから、「本来は潰れてるよね」みたいな企業を、仮にゾンビ企業って言い方をしましたが、
そういった企業でも、
ずっとそこに居座り続ける=インデックスとして買われるので価格が下がらない。
どういうことかというと、
『 本来価値のない企業の株を、
インデックスとしてかなり割高で買わされている 』
という事です。
こうなると完全に
インデックスファンドは流行りすぎると市場が歪む!!
という風になってきます。
理由 ④責任はだれが取るのか?
そして最後にひとつ、僕は警告を鳴らしたいんですけど
インデックスファンドってよくよく考えたら指数会社が指数を作るんです。
そして運用会社に作った指数を売って、
指数会社が作った指数に合わせる運用手法をとるわけです。
これがもしも、どーんと下がった時に一体誰が責任取るんですか?
これって誰が運用してるんですか?
という話なんですよね。
もちろん投資は自己責任なのでお客さんです。
買った人の責任なんですよ。
それをちゃんとわかった上で買ってください。
つまり顔が見えないのがインデックスファンドなんです。
このことをちゃんと分かった上で買うのはいいけど、
『 単純に流行ってるから 』とか『 リスクがない って聞いたので 』
とかそういうのだけで投資しちゃうのは怖いよ。
という警告を僕は、やはりインデックスの限界に来てると思ってるので、
皆さんには知って欲しかったんですよね。
まとめ
まとめていきますと、
とにかくインデックスがとても流行っているので、
手数料引き下げ競争があって、みんな疲弊してます。
こんな状況で未来はないよね。ということです。
そして、ここまで流行ると市場がゆがむので、
インデックスの流行は
ゾンビ企業の増加、
価格発見機能の喪失に繋がり、
本来の優良企業に対して資金が集まらず、
経済が発展しない!!
そもそも顔が見えない責任は誰が取っていいものかよくわからない。
というものがインデックスファンドなんだよ。という事なんですよね。
次回の後編では、アクティブファンドに追い風が吹いているよ!というお話をしていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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