こんにちは。
ファイナンシャル プランナー もりつぐ先生です。
昨年末に 税制大綱が出て、
いよいよ来年、2024年からNISAが拡充
という事が発表になりました。
今回は、この新NISA拡充について解説していきたいと思います。
※ 税制大綱 = 翌年度以降の増税や減税、新しい税の仕組みなど、
税制の具体的内容を網羅したもの(税制改正の原案)をいいます。
新NISAを何のための目的でするのか。
2024年からの新NISA拡充の発表を受けて、
「 こうなると得なんじゃないの。」
「これやらなきゃ損するんじゃないの。」
と、みんなNISAをすることが目的になってしまいそうです。
来年まで時間がありますから、ここで一旦立ち止まって
しっかり勉強して頂いて、そもそも
『 何のための目的でNISAをするのか?』
ということに立ち返って頂きたいんです。
NISAをやる目的として、普通は
しっかりと自分の資産を作っていって、老後安心した生活を送りたいな。
あとは、学費で困らないようにしっかりと時間をかけて、準備してあげたいな。
というような理由があります。
しっかりと資産を増やして、リターンを取りに行く。
これが大体の方の目的じゃないかなって思います。
資産を作りたい時に
絶対見落としてはいけないし、忘れてはいけないキーワード!
を今日はお伝えしていきます。
その前にまずはこのNISAについて過去の動画でも色々喋っていますけども、
この回でもちょっと簡単に振り返りたいな、と思います。
👇NISAについての解説(YouTube動画) 色々やってます。
●ジュニアNISAとつみたてNISAの質問に答えます
●いまさら聞けない!!一般NISA vs つみたてNISA
●岸田政権の所得倍増プランでNISAはどうなる?
●つみたてNISA上手になるための3選と知っておきたいポイント
NISA=非課税口座
NISAというのは、するものではないんです。
NISAって言うのは作るものです。
NISA とは 非課税口座のこと
口座をするっておかしいですよね。
口座は作るもので、器なんですよね。
NISAは何の商品を買って入れておくかが重要!!
まず初めに、非課税口座(NISA)を作ります。
じゃあここに
『 何の商品を買ってきて入れておくのか、が重要 !! 』
なわけですよね。
ここで一番代表的な、NISAの商品=投資信託 だと言われているわけです。
国は、投資信託 推しなわけですね。
僕のこの動画でも投資信託を推しています。
投資信託を買いました。
そして、この投資信託をこの器(NISA)で保管しておくわけです。
するとここで解約とかして、現金化して自分の手元にお金に戻した時に
増えていたら通常は税金がかかるんです。
この税金って、20%ぐらいかかるんですけども、これがかからなくて非課税だよ。
って言ってるのがNISAなんですね。
NISAの税制優遇期間と金額
このNISAの税制優遇がかなり限定的に優遇されていたんです。
限定的に優遇されていたのが期間と金額。
期間で言うと、
●一般NISA 5年
●つみたてNISA 20年
金額で言うと、
●一般NISA 年間120万まで
●つみたてNISA 40万まで
このように、決まってたんですが、
このあたりがかなり拡充するというのが、2024年からの新NISAになってるわけです。
新NISAの目玉
ポイント①
「期間」を限定しない!!
1番の目玉は『期間』
この「期間」を限定しない、ずっと恒久的にOKですよ、と言っています。
ポイント②
金額が高額でもOK!!
金額もこれまでより、かなり大きくなります。
ポイント③
一般NISAとつみたてNISAの併用OK!!
新NISAになると、今までは「一般NISA」か「つみたてNISA」の
どちらか1つしか選べなかったのに、両方選べる、つまり併用できるようになります。
名前(呼び方)は変わるみたいですが、両方できるようになるということで、
老後の資産形成や学費など、将来のための自分の積立という面から言うと、
かなり使える制度になるでしょう。
これから、我々の資産形成の1番の主軸になっていくだろうな。と、
これはもう間違いないわけですよね。
ただ、
重要なことがまだ決まってない のがあるんです。
それが
商品で何を買えるか なんですよ。
もともと一般NISAというのは、いろんなものを買えたんですね。
例えば投資信託って言っても、日本には6000以上あります。
これもう全部買えるよ。みたいなノリだったんですけども、
これがつみたてNISAになると、実際のところ、この中から良い商品って
なかなか選びにくいじゃないですか。
なのである程度抜粋して、200種類ぐらいの中から選んでね。
みたいな感じになってたわけですよね。
これが今回引き継がれていくのか、この辺が変わるのか
何の商品をどっちでどう買えるのかっていうのが、
全くまだ見えていない。ということなんですよ。
結局、確かに非課税というのはお得なんだけども
そもそも何をするかというと、投資信託を買うわけじゃないですか。
じゃあこの6000以上ある投資信託の中で、
” これが一番良い!これが欲しい!”
と思った一番ベストなものを買うのがやはり一番良いですよね。
でも、このベストなものがこの中では買えないってなった時、
じゃあ、ベストなものじゃないけどこの中から選ぼうかな?
っていう風に妥協しなきゃいけないのか、それでも非課税でやった方がお得なのか。
それともやはり、自分が本当に良いと思ったものを買った方が良いのか。
こういう議論がもしかしたら、これから出てくるかも知れなません。
シュミレーションしてみましょう。
【シミュレーション設定】
・30歳時点で投資スタート
・100万円の手元資金で投資信託を購入
・65歳までの35年間、購入した投資信託を保有
・65歳以降、85歳まで20年間かけて少しずつ解約(取り崩して生活)
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投資信託ももちろん上がり下がりはありますけども、
一応世界全体に分散するような投資信託で、どこでも買えるようなやつで
過去40年50年を見た時に、平均利回り大体7%ぐらいで
回ってるものってあるんですね。
なので、そういう商品を買ったとしましょう。
これ将来はどうなるのかわからないですよ。
仮に今回はずっと7%で回ったとします。
その時にこの最初にあった100万円は65歳時点で、
1150万円になってるんですよ。
1150万円ってことは、10倍以上ですからすごいですよね。
この1150万円になるんだけど、
ここから同じように7%で運用されていったとして、
自分は100万円ずつ引き出していきます。
100万円引き出して、自分の老後の年金生活で足りないから
ここに足して使おうかなっていうのを毎年20年間やります。
100万円の20年なので、2000万を引き出した事になります。
それでも最終的に353万円余るんですね。
なのでこの353万と2000万なので、
この人は2353万を86歳時点で、受け取ったことになるわけです。
この2353万受け取りました。
これがNISAが恒久化 → 拡充していって、要は期間の限定がなくなる。
という風になると、この2353万のうち、
元金は100万ですから利益は2253万でしょ。
本来はここに対して20%の税金がかかるんですよ。
でもこの20%の税金がかかんないよ。
って言ってるわけですから、2353万まるまる受け取れるんですね。
これおいしいですよね!って話なんですね。
ただ仮に8%でずっと運用された商品があったとします。
この差は1%じゃないですか。
でも30歳で100万を入れた人が、65歳時点で
7%で運用された商品だと1100万でしたが、
8%で運用された商品では1629万円まで行くんですよ。
1.5倍ぐらい違うんですね。
さらにここから100万ずつ取り崩す時も、8%で回ったとします。
1629万円の8%って100万円以上なんですよ。
なので100万を取り崩しても、1629万は増えていくんですね。
取り崩しても取り崩しても増えていくんです。
なので、85歳時点で同じように100万を、
20回受け取ったんで2000万受け取りました。
さらにプラス3018万積み上がってるんでね。
なので、これをもう一括で全部バーンって受け取ったら
同じように86歳時点でどうなるかというと、
合わせて5018万円を受け取ったことになるわけですね。
この5018万円受け取ったんだけど、
仮にこの商品がNISAの中で、買えない商品だったとしましょう。
ということは約20%の税金が、この利益に対して掛かってくるので
999万円の税金が取られるわけです。
5018万から999万引くと、4919万円です。
わかりますでしょうか?
この7%で運用した商品は2353万円で、これは非課税です。
仮にこちらは課税されるんだけど、
1%運用利回りが多かった時に4919万円になります。
その差は2000万以上ですよね。
これが、利率の力!!なんです。
本日のまとめ
まとめていきますと、
これだけNISAが拡充して、非課税だ!と税金がすごくフューチャーされていますが、
長期投資において、
『 時間をしっかりかければかけるほど 税より率 !! 』なんです。
なので自分が、
『 より高いパフォーマンスを出せそうだ ! これが良い!! 』
という納得感のある商品をまず選ぶ !!ということが何より大切。
ということをまとめとして、お伝えさせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
~ 非課税口座対象商品でなくても、良い投資信託はたくさんあります! ~
こちらの動画でご案内してます。