森次 美尊

NISA拡充!投資対象商品3つのポイントから見えてくる注意点とは?

こんにちは。

ファイナンシャル プランナー もりつぐ先生です。

さあ 新NISAが2024年から拡充すると言われています。

その中で大きなポイントになってくる内容が発表され、
いよいよ新NISAとはなにか。

ということが、より明確化してきました。

この中身とは一体何なのか?について、お話していきます。

NISA 拡充!!
投資対象商品3つのポイントと注意点!

新NISAっていうのは、今まで何度も言ってますように
あくまでも
非課税口座の器 なんですよね。

この口座に何か商品を買ってきて入れておく。

そこで解約して利益が出たとしても、これには税金がかからないよ。
ってことでしたね。

ここで重要なことが2つ あります。

ポイント ①
「何を買ってきて、入れておくか」

ポイント
「 何が買えるのか ?」

この買ってくる商品、そもそも何が買えるの?
っていう事がまだ、はっきりと決まっていなかったんです。

それがある程度 こういう方向です!
みたいなのが決まってきました。

なので今回は、そういうお話をしていきたいな、
と思いますので、どうぞよろしくお願いします。

元々 つみたてNISAと一般NISAっていうのがありまして、
一般NISAでは、基本的にほぼ何でも買える、という状態でした。

例えば、投資信託って日本に6,000以上ありますけど
一般NISAであれば、これが基本的に全部買えるぐらいのノリだったんですね。

そんな中で、国は
つみたてNISAっていうのを制度として新しく始めたわけです。

この時に素人の方だと、何千本もある商品の中から中々選ぶ事ができないですよね。
だったらなるべく騙されないようにしてあげたいよね。という風に考えて、
「 この投資方針に見合うのはこんな感じじゃないの ?」
みたいな感じで 国が推奨している
長期分散積立投資 という基準を決めたんですね。

これは結構、手数料っていうのがポイントになってるので
必ずしも長期分散積立に合ってるかどうかで言うと、
個人的に僕は?マークなんです。

ですが
” いい意味でも悪い意味でも、やはり無難なものが集まったな “

というイメージが強いかも知れないですね。

素人の方が安心出来る仕組みになっているので、
これってやはり 国の優しさなんじゃないかなって思います。

その結果、6,000本ある投資信託の中から、
つみたてNISAでは大体200本ぐらいが買えるようなりました。



今は、つみたてNISAか一般NISAのどちらかしか選べない仕組みになってます。

いろんな商品の中から吟味して良いのを選びたい ⇒ 一般NISA

何を選んで良いかわからないから、国が推奨してる中から選びたい ⇒ つみたてNISA


人によってこのどちらかを選ばないといけなかったわけです。

これが今回 NISAが拡充 することによって

つみたてNISA ⇒  つみたて投資枠

という名前に変わります。

年間40万円 ⇒  120万円まで
年間で積立できるようになります。

これは大体そのまま移行するって言われています。

つまり今200本買えるつみたてNISAの商品が、
新制度になっても、そのまま同じように買えるということなんですよ。

一応 ここで注意点をお伝えしておきますと、

つみたてNISAって、積立していかないとだめなの?

ってみなさん思われてるじゃないですか。

今回もつみたて投資枠っていう名前になるから
積立じゃないとだめなのか? っていう話になるんですけど
実はそんなことないんですよね。

つみたて投資枠 = 積立に向いている商品を集めた枠

つみたて投資枠とは、積立に向いている商品を集めたよ。
って言うだけなんです。

例えば、今だったら年間40万円、買える枠があるじゃないですか。

そして11月ぐらいに運用を始めたとするじゃないですか。

そうしたら積立で買うと、40万円だから
月払い20万円で2回買ったら40万円いきますよね。

来年になった瞬間に3万3千円まで下げるとか、
今年はもう時間がないので、こんなことしなくても
一括で40万円を一気に買います。みたいにやってもOKですし、

「来年から積立始めます!」
とかでも自由なんです。

この辺の自由度が積立に向いてるっていうだけなんです。

別に一括でも積立でもどっちでもOKなので、
名前だけで間違えないように注意してくださいね。

逆に言うと、この一般NISA枠で積み立てもできます。

こっちも一括で買うわけじゃなくて、積立でもどっちもOKです。

この一般NISA枠では何でも使えたわけですよ。

だから投資信託で言うと、本当にほぼ全部買えたんですね。

ところが

一般NISA   成長投資枠

今回 新NISAになり、成長投資枠に名前を変えて
一応6,000本ある投資信託から2,000本ぐらいまでは抜粋される。
という風になりました。

じゃあ 今回
何の基準で抜粋していくのか。

なんですけども今、3つ 決まっています。

成長投資枠の抜粋の基準って何?

① 信託期間20年未満

1つ目が、信託期間20年未満 という奴なんですよ。

信託期間ってちょっと聞き慣れない名前ですよね。

投資信託を買う時、
目論見書っていうのをちゃんと読まないといけないんですね。

この目論見書に書かれている信託期間が無期限っていうのもありますし、
基本的にはそんなに尖った商品じゃなければ、
大体これは信託期間が20年以上になります。

ですので、問題なく普通に買えるかなって感じですね。

信託期間は運用会社側も変えられるし、別に変えちゃえばいいので
あまりここって効果ないのかなって感じがしますね。

「信託期間」とは、投資信託の運用がスタートする「設定日」から、運用が終了する「償還日」までの期間を指します。「信託期間」が終了すると投資信託は「償還」します。

 

② 高レバレッジ

次に高レバレッジ なんですが
レバレッジっていうのは、いわゆる 「てこ」の原理ですね。

※ レバレッジ = 経済活動において、他人資本を使うことで
自己資本に対する利益率を高めること。 またはその高まる倍率。

自分の資産はこれだけなのに、レバレッジを効かせて少し増えたら2倍ぐらいに増えるよ。
みたいな感じで、その代わり下がったらめっちゃ下がるよ。
みたいないわゆるギャンブル性が高い物です。

この辺は基本的に何が言いたいのかというと、
今まで短期売買について、ここでもお伝えしてきました。

投資をしたいと思っているのに、ふと気がつけば
短期で売り買いする投機をさせられている。

といったようにならないように、
こういった商品は外してるっていうイメージなんですよ。

あくまでも長期で持って下さい。みたいなイメージです。
 

③ 毎月分配型

3つ目は毎月分配型ですね。

これも外れる。という風に言われています。

さあ今日の本題はここからなんですよ。

この毎月分配型なんですが、これを結構みんな勘違いしていたりするんです。

僕はこれが、
日本の投資信託のイメージが悪くなる根源じゃないかな。

という風に思ったりしてるので、
これについてお話ししておきたいな、と思います。

今、日本でよく売れている投資信託は
毎月分配型 が非常に多いんです。

でも本当にちゃんとみんなわかってるんでしょうか?


名前のごとく毎月その投資信託を持っていると
分配金みたいのが入ってくるんですよ。

よく勘違いするのは株の配当金。
皆さん、株を持っていると貰える配当金と同じようなものだと思ってるんです。

あと 保険でも一括で入れたら定期引き出しみたいなのができる
イメージだったりするんですけど、この辺りと全然違って
簡単に言うと、分配金とは一部解約です。

配当っていうのは、株を持ってたら増えた分がちょっともらえます。
みたいなイメージじゃないですか。

保険の定期引き出しとかも同じなんですよ。

一時払いOKなので、ポンと入れて
そこから増えた分を取っていくんですね。

分配金は違います。

増えようが減ろうが、約款上 決められているので
毎月一部解約されて入ってきています。

当然ちゃんと右肩上がりに増えていく時の
原理は一緒ですよ。

配当とかの増えてる所から取るってことは、
結果的にそうなってますよね。

株は当然上がり下がりしますけど、下がった時が注意なんです。

投資信託は、今はなんか下がってますよね。

下がってる時って解約したくはないですよね?

一旦は、置いときたいじゃないですか。

持ってる口数が変わらなければ、価格が今下がっていても
一旦置いておけば、また価格が戻れば自分の資産はそのままなわけでしょ。

ですけど、この下がっている良くない時に
口数を一部解約しちゃうわけです。

そうしたら、当然少ししかお金は入ってこないし
一部解約した株が戻ったとしても、もう元の価格に戻る力はなくなってますよね。

毎月どんどん減っていくんだからという風になるわけですよ。

なので下がった時には、
毎月分配型って最悪 なんですよ。

じゃあ上がってたらどうなるのか?

って話なんですけど、分配がないタイプであれば
「 増えた物に対して増える、増えた物に対して増える 」
という複利の原理が働きます。

例えばここに、100万円があります。

そこに対して仮に10%で増えたら110万円になりますよね。

次の年に110万円の10%が増えたら、121万円。

つまり1年目は10万円増えたけど、2年目は11万円増えてます。

増えた物に対して増えるのが複利です。

なんだけど、毎月分配型で10%引き出すと
100万円が110万円になって、そこから10万円引き出すので、また100万円。
次の年、100万円に対してまた10%増えたら110万円ですね。

分配がついていないタイプで複利が増えていく場合、2年目は11万円増えて121万です。

っていう風になると、やはり長い目で見たら増えていたとしても
分配金は出さないほうが良くないですか。ってことなんですよ。

要するに目的は何なのか。

子育て世代の方が投資をする時って、基本的には
『 長期投資でしっかり老後まで持って行きましょう 』
という方が多いと思うんです。

では、毎月分配型ってどうなのか。というと
どこかのタイミングで株価って下がる時があるので、
下がった時はすごい最悪ですし、上がって行ったとしても
複利で増えないのでこれも最悪ですし、結局 何もメリットがないんですよ。

なのに、これがめちゃくちゃ売れてるわけなんです。

信託期間20年未満・高レバレッジ・毎月分配型
これらは長期投資には向かないので注意!!

なんで?って話なんですけど、
結局これって人の脳の仕組みの原理なんですよね。

ちょっと頭の中でイメージしてください。

遠くにある木が近くにある木より高いとします。

この場合、明らかに遠くの木の方が高いんです。

ですけど、見た感じ 距離感で近くの木の方が高く見えますよね。

これは、脳の仕組みの原理です。

つまり 長期投資でこっちの方がしっかりと増えていくんだろうな!
っていうのは頭でわかっていても、手前で今これだけ利益確定されて
これだけお金をもらえるよ!
ってなったとしても、これは別に利益でもないんですよね。

下がったら、むしろ解約してるだけで利益じゃないんだけど
でもなんか利益と思っちゃうわけですよ。

投資してドキドキしてたけど、手前でもらえるとなんか嬉しいし
お金が出てきてよかった!ってなるわけですね。

なので毎月分配型って、めちゃくちゃ売れてるんです。

もちろん長期で持たないっていう人は、そもそも話が別なんですが
やっぱりこの新NISAっていう制度に国が変えた時に、
長期で持つためにはどうすればいいのか?

というふうに考えたら、

信託期間20年未満・高いレバレッジ・毎月分配型

この辺りは外しましょうよ。

という風になっているということですから、
ここを基準に考えていただいたらすごく分かりやすいと思います。

今 皆さんが持たれているもの中に、
もう既にこういったものを持っているのであれば、
信託期間20年未満高レバレッジ毎月分配型
これらは長期投資には向かない。

ということなので
この辺りを考えて、どれを選ぶか
考えていただいたらいいんじゃないでしょうか。


最後までお読みいただきありがとうございました。


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