小川 洋平

お金に興味を持ち、経済、政治に興味を持つ

こんにちは(^^)

昨日は新潟市で行われた「横田めぐみさんとの再会を誓うチャリティーコンサート」に参加してきました、ファイナンシャルプランナーの小川です。

普段は自分から進んでコンサートに行くことなどまずありませんが、今回のコンサートはSNSで横田さんの同級生の方がアップされていたチラシを見かけてすぐに申し込みさせていただきまいた。

前半は同級生の方達が当時のめぐみさんの様子を語ったり、事件が起きた日に北朝鮮の工作員と思われる不審者に追いかけられた、声を掛けられたなどのことがあったなどのことが語られていました。

当事者の皆さまからの生の声はテレビや新聞で見たり聞いたりしているものとはやはり当時の様子をより事細かにイメージすることができました。

めぐみさんの双子の弟の哲也さんのご講演や、拉致問題の取材チームであった地元メディアの幹部の方などの講演もあり、単にチャリティーコンサートとしてでなく、事件の当事者の皆さんから生の声をお聞きすることができ色々と考えさせられました。

何より、ご家族の気持ちを想い、自分が家族の立場だったらと思うと怒りと悲しみの感情が込み上げてきます。自分の娘がある日突然いなくなってしまい、生きているか死んでいるかもわからない。

そして、やっとそれがわかったのに乗り込んで取返しにも行けない・・・。

本当に悔しく、不安な気持ちで44年間を過ごしてこられたのだと思います。

私ができることはこういった機会に参加させていただき、このような形で少しでも多くの方に向けて発信していくことですので、今回はこの場を借りて発信させていただきます。

同級生の皆さまは「政府を動かす世論を」「我々の声が政府を動かす」という言葉を何度も繰り返しておられました。

仰る通りだと思います。

「自分には関係ない」 「自分とは無縁の世界の出来事」

そんなことはありませんよね。

「自分の子供だったら」 「自分の身近な人だったら」

このように考え、めぐみさんや全国で拉致被害に遭われた皆様が帰国し、ご家族と再会でき、「早期解決」ではなく、「即時解決」を切に願っております。

そして、「再会を誓うコンサート」は今年で終わりにしていただきたいと思います。

私の拙い感想ですが、多くの方が拉致問題に興味を持っていただき、地域の国会議員を動かし、政府を動かす世論に少しでもお役に立てれば嬉しく思います。

ところで、なぜ北朝鮮がこのような卑劣な国家犯罪を行い、今のような状況になってしまったのでしょう?

お金の専門家である私の立場からは、ここにお金、経済という理由が密接に関連していることであるため、このことについても是非興味を持っていただきたいと思い、少し普段のテーマとは異なりますがお伝えさせていただきます。

北朝鮮がなぜ今のような姿になったのか?

北朝鮮が今のような独裁国家になった理由は、第二次世界大戦における日本の敗戦がきっかけでした。

戦前、朝鮮半島は日本の統治下にありました。

しかし、日本が敗戦したため、日本の統治下にあった朝鮮半島をめぐり旧ソ連(ソビエト連邦)とアメリカが戦争を始めました。

これが中学生の歴史の教科書にも登場してきた「朝鮮戦争」です。

初めはアメリカが優勢でしたが、ソ連軍は中国からの援軍を得てアメリカを押し戻し、膠着状態となり決着はつかぬまま、朝鮮半島は北側と南側で分断され、北側は旧ソ連軍の将校だった金日成(現在の金正恩の祖父にあたる)がトップに立ち、ソ連軍や中国の属国のような共産主義国家が誕生しました。

これが北朝鮮という国家の始まりです。

ちなみに、金日成という名前は朝鮮に伝わる伝説の軍人の名前であり、北朝鮮のトップに立った金日成は元々は別の名前で、金日成伝説を利用し自身を神格化するために伝説の人物の名を語ったと言われています。

日本が戦争に敗れたこと、そして旧ソ連軍が北朝鮮を手に入れたこと、このことが後の拉致被害に繋がっていました。

なぜ拉致事件は起こったのか?

北朝鮮は朝鮮戦争によって南北に分断され、別の国となった韓国を共産主義国家に変えようとしていました。

そのため、北朝鮮は韓国に工作員を送ろうとしていましたが、韓国に北朝鮮の工作員が入ることは難しかったのです。

そこで、北朝鮮は日本人になりすました工作員を要請し、韓国に入国させようと画策しました。

そのためには工作員に日本の文化や言葉の教育が必要なので、日本人を拉致してその教育係にすることにしたのです。

これが拉致事件の理由です。

そして、大韓航空機爆破事件で逮捕された金賢姫のように、拉致された日本人が教育した工作員が韓国へと送り込まれることになりました。

この時の金賢姫の証言により、横田めぐみさんや拉致被害者の方達が北朝鮮に拉致され、北朝鮮で生きていることがわかったのでした。

共産主義とは?

共産主義とは、ドイツのカール・マルクスが生み出した思想です。

現代の私達のように、自分の財産を保有することを否定し、財産を皆で共有するという思想の経済の仕組みのことを言います。

自分の財産を保有することは豊かな人は更に豊かになり、貧しい人は貧しい人のままという貧富の格差を生むことになります。

そのため、共産主義はそれを否定し、みんなで富を共有することで格差の無い平等な社会を実現しようとしたのでした。

一見すると貧富の格差の無い理想の世界のように聞こえますが、人々が働く意欲を失っていることなどの要因もあり、共産主義国はその理想とは程遠い状態となり、むしろ一部の権力者だけが富を得て、大多数の国民は平等に貧しくなってしまい、北朝鮮のように独裁政治の国家となってしまったのです。

そして、第二次世界大戦以前より、この共産主義を広めようと共産主義者達は世界各国で暗躍し、各国に工作員を派遣しました。

日本でも共産主義の「平等な社会」という思想に心酔した人々が共産主義者となり、つまりソ連のスパイとなる人物が現れました。

内閣総理大臣を務めた近衛文麿や、その側近となった尾崎秀実らが代表的です。

また、米国でもフランクリン・ルーズベルト政権において財務長官を務めたハリー・デクスター・ホワイトもソ連のスパイであったという事実があり、フランクリン・ルーズベルト大統領も共産主義者だったと言います。

日本では近衛文麿や尾崎秀美らが日中戦争を泥沼化してし、米国ではルーズベルト大統領が日米の衝突を引き起こすきっかけを作りました。

旧ソ連はこれらの工作活動の結果、第二次世界大戦後には東ドイツ、キューバ、中国など共産主義圏を拡大することに成功し、朝鮮戦争後は北朝鮮も共産主義化することで共産主義が世界に拡大していったのでした。第二次世界大戦の真の勝者は、アメリカを利用しドイツと日本を叩き、共産主義圏を広めることができた旧ソ連とも言えますね。

しかし、残念ながらこの共産主義が上手くいって、皆が平等で幸せな国というものを実現できている国はありません。

中国は共産主義国ではありますが、ご存じの通り私財の保有の大部分を認め、資本主義に近い形の共産主義国となっています。

また、貧富の格差を表す「ジニ係数」を比較すると、日本や世界各国と比較してもダントツに高くなっています。

図表:大臣官房総合政策課 渉外政策調整係長 田邊 宏典氏  コラム「中国における格差」より

現代の北朝鮮もそうですが、一部の支配層を除き、その他の多くの国民は貧困に苦しんでいます。

また、旧ソ連のスターリン、現代の中華人民共和国を創設した毛沢東は共に国内の自分達に反抗する人々の粛清のために多くの国民を殺害し、あのヒトラーをも上回り歴代の1位、2位を共産主義国2国のリーダーが独占しており、自分達に歯向かう者は容赦なく命を奪う、独裁政治を行ってきました。

現代の北朝鮮さながらですが、これが共産主義という経済の思想がもたらした現実です。

なぜ共産主義が生まれ、拡大していったのか?

共産主義国の実態は、その理想とは遠く離れた独裁政治になってしまっていますが、なぜこれが世界で浸透していったのでしょう?

また、日本では現代でも共産主義の思想を追い求める人達もいます。

その理由として、やはり貧富の格差が挙げられます。

共産主義が生まれた当時は、格差は現代とは比較にならないほどのものだったと言えます。

日本では生活保護があり、社会保障制度があるため、とりあえず飢え死に、住む場所がない等の貧困は避けることができますが、当時は命が保障されている時代ではなかったのです。

ですので、多くの人が共産主義の思想に共感し、共産主義が広まっていったと言えます。

資本主義社会に生じた格差という歪が共産主義の拡大を助長し、その結果北朝鮮のような国家を創る一因となってしまったのです。

私達がこれらの歴史から学ぶべきことは?

「貧しいのは自分の責任」 「富を得られたのは努力の結果」

このような意見をお持ちの方も多いことと思います。

勿論、そういった事情も当然にあることでしょうし、私もどちらかと言えばその方向で考えており、格差の拡大についても否定的ではありません。

しかし、それが行き過ぎてしまい、歪が生じてしまった結果が共産主義のような思想を助長させ、第二次世界大戦で多くの命が失われることに繋がり、そしてこの拉致問題をも引き起こす一因となってしまったとしたならばどう思うでしょうか?

これは私個人の考えですが、行き過ぎた格差社会は必ずどこかに歪が生まれ、このような悲劇を生むことに繋がりかねません。

そのしわ寄せが共産主義のような思想に傾く人達を増やして北朝鮮のような国家が生まれ、拉致事件のように幸せに暮らしていた家族をある日突然引き離すことになったり、昨今起きている犯罪のように「自分は社会の落ちこぼれ」などといった自己否定感を与え凄惨な事件を引き起こすきっかけを創ってしまうことに繋がっていることにはならないでしょうか。

お金に興味を持ち、経済に興味を持つことで歴史をこのような視点から見ることもできます。

ただし、ここでは「これが正しい考えだ」などと言うつもりはなく、あくまで私個人の1つの意見として考えていただき、これを読んでいただいているあなたがお金と経済の問題に興味を持ち、戦争や国際問題、そして拉致事件にも繋がることになったという状況から、これから私達が暮らすこの国や世界のことにも目を向けて、ご自身でも考えていただくきっかけになればと思います。

お金に興味を持つことで経済、世の中のお金の流れに興味を持つ

今回はこのようなお話をしてきましたが、私達が日々出入りするお金を全体的な視野で俯瞰したものが経済の形です。

そして、その形が時には戦争や拉致被害などに繋がることもあります。

日本人は政治経済の話は敬遠されがちで、政治について自分の考え

を発信する人はどこか特殊な人といった印象を与えてしまいがちです。

しかし、欧米では日常会話で政治経済の話が登場し、お洒落なオープンカフェでランチを食べながら女性が2人で政治経済についてディスカッションしているということもよくあることのようです。

これは欧米では学校教育でお金のことを学んでいることも影響していると考えられます。

ですので、資産運用や投資に興味を持ってみることというのは、世の中の動きに興味を持ち、お金の流れを知り、政治経済を知ることの入り口にもなります。

実際、私も保険の仕事を始めた当初は知識はゼロに等しい状態でしたが、資産運用に興味を持ったことがきっかけで世の中のお金の流れや経済のことを知り、現在は過去~現在の世界の政治と経済の歴史に興味を持って学んでいます。

投資を始めるとき、投資信託を購入する際には自分のお金がどこに投資されるのかを商品ページからチェックしてみたり、世の中の動きによってどのように自分の資産が増えたり減ったりするのか、その変動にも興味を持つようになります。

個別の会社の株式を買う際にはその会社の決算書を読んで会社の経営状態や、その会社の経営に関する自情報を読んでみるなどの情報を得ようとする行動にも繋がりますので、これはビジネスの場面では多々役に立つことがありますよね。

自分の会社の経営状態を知ったり、取引先の経営を判断したり、そんな目を投資を通じて養うこともできるようになります。

「自分のお金を安定的に少しでも増やしたい!」

初めはこんなきっかけで良いと思います。

そして、そんなきっかけから自分のお金がどう流れるか、世の中がどう動くか、企業の経営や株式相場がどうなるのかなどに興味を持つことに繋がり、段々と世の中のお金の流れに興味を持つことにも繋がってくることも期待でき、冒頭にお伝えした拉致問題についても違った目線からその問題を考えることに繋がります。

お金のことに興味を持つ、投資に興味を持つことは私達自身を豊かにすることにも繋がるだけでなく、このような問題を別の角度からも向き合い、自分で考えることができるようにも繋がります。

実際に投資を始めたり、リスク性の商品を買ったりしなくても、関心を持ち自分で調べようとすることに大きな価値があると私は考えます。

そんなきっかけにもなってもらえればなという想いも込め、私は投資の知識をお伝えしています。

このコラムもそんな初めの一歩になればうれしく思います。