ファイナンシャルプランナー大地 恒一郎

2022年 08月 01日

「つみたてNISA」雑感

こんにちは、FP相談ねっと、投資信託専門FPの大地恒一郎です。

3回目の夏を迎えたコロナ禍ですが、皆様、お変わりありませんでしょうか。
いまだに感染拡大は止まらず、それどころか、過去最高の新規陽性者数となる都道府県も多くなっています。

自分は7月上旬に4回目の接種を終えました。しかし、そろそろワクチンだけに頼るだけでなく、インフルエンザの際に処方されるような、効果的な治療薬が出てきてほしいところです。

先日、米国にいる知人から、6月下旬に新型コロナに感染したと、連絡がありました。
その際は、リモートによる診療を受けたあと、ドライブスルーの薬局で処方された薬を受取り服用したそうです。すると、日に日に症状は改善し、5日目には陰性になった、ということでした。
ファイザーの飲み薬(PAXLOVID)が効いたようです。
日本でも早く、特効薬とは言わないまでも、効果的な治療薬が普及してもらいたいものです。

さて、コロナ禍が影響しているのか、「つみたてNISA」のデータも含まれている、NISAに関する統計データの発表が遅れているようです。

遅れているという表現は適切ではないかもしれませんが、例年、5月~7月に金融庁から発表されていた、「NISA・ジュニアNISAの利用状況調査」の結果が、いまだに発表されていません。
今年は2月に2021年12月末の値が速報値として発表になって以来、何のデータも公表されていません。

例年、6月頃に前年12月末の確報値が、そして7月頃にはその年の3月末の数値が発表になっていました。どういう理由から、今年はまだ発表されていないのか分かりません。

ただ、2月のロシアによるウクライナ侵攻や、3月以降の米国の利上げなどが、投資家の動向になんらかの影響があるのかどうか、も含めて、直近の数値を確認してみたいところです。

そんな「つみたてNISA」ですが、先週7月29日、対象ファンドに指定インデックス投資信託が1ファンド追加されました。今年の4月26日に追加されて以来、久々の追加です。

これで、「つみたてNISA」の対象ファンドは、214ファンドとなりました。

内訳は、指定インデックス投資信託が184ファンド、指定インデックス投資信託以外の投資信託が23ファンド、上場投資信託(ETF)が7ファンドとなっています。

ETFを除くと、207ファンドとなりますが、さて、何を選んだらいいのだろう、と迷われる方も多いのではないかと思います。
まずは、ファンド数の多い指定インデックス型投資信託から1ファンド選ぶことをお薦めします。とはいえ、それでも184ファンドあります。

私は、「MINNKABU 投信」で「つみたてNISAのタテヨコナナメ」というコラムを書かせていただいていますが、7月と8月は、自分なりの「つみたてNISA」のファンドの選び方を書いてみました。
7月分のURLは次の通りです。
itf.minkabu.jp/news/1338
8月分は来週前半にリリースになると思いますが、よろしければご高覧下さい。

さて、先週の日本経済新聞夕刊に掲載されていた「投信番付」によると、2022年7月20日現在の国内公募株式投資信託(誰もが購入可能な株式投資信託)の純資産総額上位10ファンドのうち、3ファンドがインデックス型(指数連動型)となった、ということです。しかも3ファンドとも、米国の株価指数に連動するファンドでした。

日本経済新聞によると、「ランキング2位の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、昨年9月末にインデックス型としては11年半ぶりにトップ10に入った。」ということで、インデックス型投資信託が上位に入ることは珍しいことのようです。

インデックス型の投資信託には、この公募株式投資信託以外に、上場投資信託(ETF)という商品があります。このETFは、信託報酬に販売会社の取り分が含まれないこともあって、相対的に公募株式投資信託より信託報酬は低くなっています。そういう事情もあってか、機関投資家と呼ばれるプロの投資家が多く保有しているため、ETFの純資産総額は公募のインデックス型投資信託より大きくなる傾向があります。

それに対して、公募のインデックス型投資信託は、購入層は個人が中心であり、また、販売手数料が無料(ノーロード)のものがあること、信託報酬もアクティブ運用型投資信託より低いこと(1/10程度の場合も)などから、従来は、販売会社が積極的にプロモートするようなファンドではありませんでした。
そういうこともあり、アクティブ運用型ファンドに比べ、純資産総額はそれほど大きく増えるファンドではなかったと思います。(株式市況が上昇基調にあるときには、資金流入が増える傾向はありましたが。)

それが7月20日現在で、3ファンドもランクインしたということは、ひとえに「つみたてNISA」や「iDeCo」で投資を始めた方々の勢いそのものではないかと、考えています。

その他のファンドをみてみると、上位10ファンドのうち2ファンドは、この1年間で純資産総額を減らしていました(たまたまかと思いますが、この2ファンドは、10ファンドの中で信託報酬の高いファンド、No1とNo2でした)。
その他は、米国の成長株に投資するファンドや米国のREITに投資するファンドなどが上位10ファンドに入っていました。

そして、同じく日本経済新聞社が発行している、7月24日付の「日経ヴェリタス」の記事「投信調査隊」によると、2022年上半期、追加型株式投資信託(ETF除く)で資金流入額の多かった上位10ファンドのうち、インデックス型ファンドが4本ランクインしていました。純資産総額上位に入っていた米国の株価指数連動型3ファンドに加え、こちらには全世界株価指数に連動するタイプが1ファンド、ランクインしていました。

このようなデータを見るにつけ、過去1年間の「つみたてNISA」の利用状況が、気になるのは私だけでしょうか。金融庁のデータ公表が待たれます。

NISAに関しては、6月7日に閣議決定された「経済財政運営と改⾰の基本⽅針2022」の中で、「NISAの抜本的拡充」が謳われていました。また、今年10月には「iDeCo」の要件緩和が実施され、会社員や公務員であれば、原則として、誰でも「iDeCo」に加入することができるようになります。
その頃には、この「NISAの抜本的拡充」の具体的な内容も見えてくるでしょう。

今年は、「積立投資」にとって、そういう意味でも、まさに節目の年といえるのかもっしれません。


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