こんにちは、FP相談ねっとの大地恒一郎です。
先日、関東地方も梅雨入りが宣言されました。
個人的には、雨、風、寒さには弱いので、梅雨の時期はいま一つノリが悪くなってしまいます。
しかし今年は、6月から7月初めにかけて、ラグビー日本代表の親善試合が国内で4試合予定されているので、ラグビーが大好きな筆者としては楽しみで仕方ない今日この頃です。
さて、5月の訪英中にロンドンのシティーで講演した岸田首相は、「資産所得倍増プラン」を打ち出しました。それを受けた形て、昨年10月から開催されている「新しい資本主義実現会議」には、5月31日の第8回目の会合で「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 (案)」が資料として提出されました。
そして、昨日6月7日には、その「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画・フォローアップ」が閣議決定されました。その工程表も公表されており、『貯蓄から投資のための「資産所得倍増プラン」の策定』については、新たに検討の場が設置され、年末までに策定、と明記されています。
その『貯蓄から投資のための「資産所得倍増プラン」の策定』の部分ですが、5月31日の「新しい資本主義実現会議」に提出された資料では、NISAに関連する部分は、以下の通り記載されていました。
「個人金融資産を全世代的に貯蓄から投資にシフトさせるべく、NISA(少額投資非課税制度)の抜本的な改革を検討する。」
昨日閣議決定された「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」も、基本的には同じ内容なのですが、実はNISAに関連する部分の表現は少し修正されていました。気づかれた方もいらっしゃるでしょう。それは次の通りです。
「個人金融資産を全世代的に貯蓄から投資にシフトさせるべく、NISA(少額投資非課税制度)の抜本的な拡充を図る。」
ご覧いただけるように、「抜本的な改革を検討する」から、「抜本的な拡充を図る」へと、より踏み込んだ表現になっていました。これは単なる言い廻しの違い、ということではない、と私は考えています。
ご存知のように、2024年からは、現在の「一般NISA」が「新NISA」へ、そして「つみたてNISA」は最終年が2042年に5年延長されることとなっています。
その上で、今回の「資産所得倍増プラン」では、NISAの「抜本的な拡充を図る」とされました。
これがどのような内容になるかわかりませんが、「つみたてNISA」で考えられることは、現在40万円の年間非課税上限額の増額や、2042年までとなっている期限の廃止(恒久化)などが考えられるでしょう。
実際にどのような拡充が図られるのかは今後のお楽しみですが、まとまったお金を持たない若年層や資産形成層にとっては、まさに朗報ではないかと思います。
個人的には、年間120万円の非課税枠、期限なしの恒久化が実現すればいいな、と思っています。
非課税枠はあくまで上限なので、資産形成層は、例えば、初めは月5,000円や10,000円からでも始められるし、余裕が出てくれば、月5万円でも10万円でも積み立てが可能となる訳です。
ただ、テレビなどの街角インタビューなどを見ていると、やはり投資に対する理解はまだまだ深まっていないなあと感じます。そういう意味で、私達のようなFPという立場の人間が、投資に対する偏見を少なくし、ギャンブルなどとは違う、リスクを正しく理解してもらう、ということをしっかりお伝えしていく必要があるのだろうと思います。
投資は損するから怖い、でも宝くじは買ってしまう、という人は多いのでないでしょうか。宝くじを買う勇気があるのであれば、「つみたてNISA」は、実はもっと始めやすいものだと思います。
さて、今回のコラムでは、「つみたてNISA」でのファンドの選び方のヒントをお伝えしようと思っています。今月は、「何を選んでも大丈夫」と、やや乱暴な意見を書いています。しかし、実際のところ、「長期・積立・分散」という資産形成の王道は、どのファンドを選んだとしても、数銘柄の株式への投資よりも、実践できるはずです。
来月はもう少し具体的に、ファンドの選び方のヒントのようなものをお伝えできればと思っています。
余談ですが、4月から違和感のあった、右足付け根の病名が、MRI検査で判明しました。
「腸恥骨滑液包炎」というものでした。
しばらく消炎鎮痛剤を服用しながら、様子を見ることになります。リバ剣剣士にとっては、稽古のやりすぎは禁物のようです。
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