寺田 紀代子

クレカに保険がついてる⁈ 忘れてませんか?

こんにちは。

FP相談ねっと認定FP 寺田紀代子です。

保険販売系FPとして、青森県弘前市で保険にまつわるお悩みを中心に相談承ってます。

コロナの感染は一進一退で、まだまだ予断を許しませんが、少しづつ、青森にも観光客が増えてきました。

旅行会社も感染予防対策をしっかりしています!と明示しながら、新聞折込チラシが入り始めました。少しづつ、様子を見ながら動き始めているようですね。

旅行傷害保険。万一旅行中にケガをしてしまったら、災害に巻き込まれてしまったらというリスクに備える為、加入する保険です。団体旅行でしたら、旅行代金に組み込まれている場合もありますし、空港で自販機のようなスタイルで手軽に入る方法もあります。

あまり知られていないのが、クレジットカードに旅行傷害保険が自動付帯されている場合があるという事です。すでに加入していれば二重に入ることはありません。旅行傷害保険に加入しようかなと思っている方は、申込む前にご自分のカードに保険がついているか確認してからにしましょう。

カード会社により保険の内容が違います

日本クレジット協会に登録しているクレジットカード会社だけでも100社を超える会社があります。その中でも人気の高いとされているクレジットカードを調べてみました。

同じクレジットカード会社でも、一般・プラチナ・ゴールドのように、カードの種類も様々です。一般カードに限定して比べてみました。

三井住友VISAカード

一般カードに自動付帯されているのは、海外旅行傷害保険です。保険が適用になる条件は搭乗する公共乗用具(飛行機やバスなどですね)の料金、または参加する募集型企画旅行の代金をカードで決済していることです。

傷害死亡の限度額が2,000万円 傷害・疾病の治療費用が50万円 賠償責任保険、携行品損害、救援者費用もついています。カードの種類が変わると、限度額がアップしていく仕組みになっていて、プラチナカードだと死亡が1億円、治療費用が500万円になります。

一般カードには国内旅行傷害保険は付帯されませんが、ワンランク上のカードからは国内旅行傷害も自動付帯になっています。

JCBカード

JCBでは一般カードにも国内旅行傷害保険が付帯されていました。但し、死亡保険金だけです。保険適用条件は三井住友と同じ、支払いをカード決済でしていることです。傷害死亡の限度額は3,000万円 傷害・疾病の治療費用が100万円 賠償責任保険、携行品損害、救援者費用もついていて、三井住友と同じような内容です。

ライフカード

JCB、VISAなどが表示されているライフカードには、海外旅行傷害保険、国内旅行所外保険が自動付帯されています。補償内容はおおむね同じで利用代金をカード決済で支払うことが保険適用の条件です。

ライフカードには、シートベルト傷害保険という保険も付いていました。自動車搭乗中にシートベルトを着用していた事故で、死亡や重度の後遺障害を負った時200万円お支払するという保険です。また、ショッピングプロテクションという保険も付いていて、どんな保険かというと、カード決済で購入した商品が、破損・盗難・火災などの損害を被った時補償されるという内容で、年間300万円限度に補償してくれます。商品購入日から1年間、国内の事故のみ補償、1事故自己負担5,000円という条件付きです。

ビューカード

大人の休日倶楽部でおなじみの方も多いかもしれませんが、旅行する際の特典が多いカードです。国内旅行傷害については、代金をカード決済することが保険適用の条件ですが、海外旅行傷害についてはビューカード会員であることが保険適用の条件で、旅行代金のカード決済の有無は問わず補償してくれるのが特徴です。但し、賠償責任保険・携行品損害・救援者費用の補償はなく、海外旅行でリスクの高い部分の補償が心配です。

カードに保険がついているか確認しましょう

自動付帯のおまけについている保険というと、補償範囲が狭かったり、金額が少ないなど、充分な保険ではないイメージがありますが、詳細を調べてみると、保険代理店で申込む旅行傷害保険と遜色ない補償内容のカード会社が多いことに気付きます。万一の事を考えて、旅行の際は傷害保険をかけて出かける方も多いと思いますが、クレジットカードをお持ちで、カード決済をして旅行をされるのであれば、更に保険をかける必要はないかもしれません。

お持ちのカード会社のサイトをみれば補償内容まで細かく確認することが簡単にできます。ぜひ、一度自分の持ってるカードはどんな特典が付いているのか確認してみましょう。

  

請求しないともらえないのが保険

保険というと、自ら入ろうと思って、代理店やネットなので加入するのが通常の経路ですから、事故が起こった時、これは保険でなにか支払ってもらえるのでは?と問合せをしますよね。ですが、このような自動付帯の保険は、加入している意識が極めて薄いことが多く、請求していない方もたくさんいるのでは、と思います。保険は請求して初めて支払いへの手続きが始まります。請求しなければもらえないんですね。自動付帯とはいえ、カード年会費やカード手数料から保険料は支払われているはずです。ご自分のカードの補償内容を確認し、自動車保険や火災保険の証券と一緒にメモを保管しておくことをお勧めします。