こんにちは。
FP相談ねっと認定FP 寺田紀代子です。
保険販売系FPとして、青森県弘前市で保険にまつわるお悩みを中心に相談承ってます。
世界で感染者が1,000万人を超えたニュースは衝撃でした。終息どころか渦中です。
日本でも新たな感染者は増えたり減ったりで、終りがみえません。
そうはいっても、県をまたいだ移動も始まり、県外へ就職されたり、進学されたものの、一度も実家に帰れなかったお子さんが帰省されるという話もチラホラ。
せっかく運転免許を取ったので、実家に戻ったら運転したい!
「明日から保険が効くように変更して!」
そんなお問合せがここ数日続きました。
現在の自動車保険の補償内容によっては、変更しないでも補償できる場合もあります。
ポイントをお知らせしますね。
運転者の範囲・条件をを確認しましょう
自動車保険では、車を運転する人の範囲を決める条件設定が2つあります。
運転者限定
運転者限定をつけると、範囲が狭まりますので、範囲を狭くするほど保険料は安くなります。
*本人限定-保険のお車を運転される方は本人だけに限定
*本人・配偶者限定-保険のお車を運転される方は本人と本人の配偶者だけに限定
*限定なし-本人/本人の配偶者/本人・配偶者の同居のご家族/本人・配偶者の別居の未婚の子/それ以外の方
限定なしだとどなたが運転してもいいことになります。
ですが、もう一つ保険料に大きく影響する運転者年齢条件という条件があります。
運転者年齢条件
保険会社によって違いますが、概ね4つの区分に分けられています。
*35歳以上補償
*26歳以上補償
*21歳以上補償
*年齢を問わず補償
皆さんご存知と思いますが、年齢条件が高くなるほど保険料は安くなります。
年齢条件は同居の親族が適用範囲となりますので、同居の一番若い方に合わせなければなりません。
保険の補償が対象の範囲か、範囲でないかは、上記2つの条件の組み合わせによって決まるので、少しややこしくなります。
いくつか例を挙げてみましょう
例1 夫38歳 妻37歳 長男28歳 長女20歳 全員同居 自動車1台保有 全員免許保有 運転もする
主に運転する方は夫38歳だったら、年齢条件は35歳以上で良さそうですが、同居のご家族全員が運転する可能性があるのでしたら、一番若い長女20歳に条件を合わせないと万一の事故の時補償は効きません。35歳以上にすると夫婦しか補償されないことになります。もちろん運転者限定をつけてしまうと、年齢条件を若い方に合わせていても範囲から外れてしまうのでアウトです。
このご家族の安心の条件は 運転者限定なし 年齢条件年齢を問わず補償 です
例2 例1と同じ家族構成で長男28歳 長女20歳が別居で未婚 たまに実家に来て運転する場合
お子さん達は、自動車はお持ちでなく、実家に帰った時、実家の車を運転する場合です。運転者年齢条件は同居の親族という前提がありますので、別居の未婚のお子さんは、年齢条件適用から除外されます。一番若い長女は20歳でも、年齢条件は同居で一番若い妻37歳に合わせればいいわけです。日常夫婦しか運転しないからといって、本人・配偶者限定をつけてしまうと、お子様が対象から外れるのでここは注意しましょう。
このご家族の安心の条件は 運転者限定なし 年齢条件35歳以上補償 です
例3 例1と同じ家族構成で長男28歳 長女20歳が結婚して別居 たまに実家に来て運転する場合
お子さん達は結婚すると、別居であれば自動車保険上他人となりますので、年齢条件適用から除外されます。たまに実家にきて、実家のお車を運転されても、年齢条件は関係ありません。但し例2と同様運転者限定をつけてしまうと対象から外れますので注意してください。
このご家族の安心の条件は 運転者限定なし 年齢条件35歳以上補償 です
別居の未婚のお子様に対するポイント
お盆やお正月に帰省され、実家の自動車を使って友達とドライブに行きたいので、補償が効くようにして欲しい!というお問合せが一番多いので、そのような可能性のある方のポイントは
運転者限定をつけない
です。すでに同居されていないのでしたら、年齢条件は現在同居の方の一番若い方に合わせておいて、限定なしにしておけば、その時慌てて保険の変更をしなくても補償されます。
本人限定や本人・配偶者限定にした方が保険料は多少安くなりますが、変更を忘れて万一の時補償が効かなかった!という事を考えれば、可能性のある方は限定はつけないことをお勧めします。
また、帰省ではなく、実家に戻られて同居を始めるという時は、必ず補償内容の確認をしましょう。年齢条件の変更が必要です。
保険担当者に忘れずに連絡してくださいね。