竹内 美土璃

確定拠出年金って何がいいの?(その2)

SHI86_akaibara1342_TP_V

おさらい

前回は、確定拠出年金のメリットその1として、
「確定拠出年金の毎月の掛け金が、所得税を計算するとき、全額控除してくれる。
 結果的に、年末調整後のお給料の支払いの時に、税金が戻ってきた分、手取りの現金が増える。」
というお話をさせていただきました。
十分大きなお金が戻ってきます。このお金の使い途はどうするのか、これは覚えておいてください。
また後日お話しします。
本当に盛りだくさんなので、順番にお話をします。

確定拠出年金のメリットその2

今日のお話は、出口のお話です。
前回のお話で、「毎月自分の名前の確定拠出年金の口座に積み立てている」とお話ししました。
いよいよ60歳になって、このお金を引き出す時がやってきました。
その時にお金はどうやってもらえるのでしょうか。
方法は3つあります。

まずは1つ目、
(1)年金としてもらう
  厚生年金の上乗せ分として、毎月受け取る方法です。
  お金があると使ってしまうという方は、毎月のお給料のようにもらえる年金払いは良い方法です。
  この方法ですと、「雑所得」という項目で、給与収入の時よりも優遇して所得税を支払うことになります。

(2)一時金としてもらう
  確定拠出年金で作ったお金の一部又は全部を、一括払いでもらう方法です。
  この方法こそが、「確定拠出年金のメリット」です。
  一時金でもらう時には、「退職所得控除が使える」と言う点です。
  退職金をもらう時は、退職金の金額から退職所得控除というものを引いた金額に1/2をかけたものに、税金がかかってきます。

  具体的に、見ていきましょう。
  例えば、35歳から確定拠出年金をかけていて、1000万円の現金を確定拠出年金として受け取ることが出来た場合、税金をかけた年数は下記の表の通りになります。
  IMG_0419

  確定拠出年金をかけた年数=控除してもらえる年数になり、はじめの20年は40万円、後の年数は70万円をかけた金額が、退職所得控除の金額になります。
  よって、控除される金額は、
  20年×40万+5年×70万=1150万円
  この金額が引いてくれる金額になるので、
  1000万円-1150万円=-150万円となり、このケースでは、税金はかからないという結果になります。

(3) 上記の(1)と(2)を組み合わせてもらう
  (1)と(2)を上手に組み合わせて使う、と言う方法もあります。

解決!

どちらにしても、(2)のメリットが一番大きいので、(2)を使わない手はありませんよね。
前回と今回のお話をまとめると、確定拠出年金は、入り口(お金を積み立てるとき)と出口(お金をもらうとき)の両方でお得な制度だと言うことがわかっていただけましたね。

まだまだあります!
確定拠出年金のメリット!
次回もお楽しみにしていてください。

関連記事

【名古屋・9月21日(火)14:00-15:00】中小企業の従業員のやる気を引き出す『企業型確定拠出年金セミナー』を開催します!
福利厚生として、企業型確定拠出年金の導入を検討されませんか? 今、流行のiDeCoもいいけど、会社で企業型確定拠出年金を導入しようかな?福利厚生を手厚くなんて、会社の負担がすごく大きいんでしょ?それでも会社を成長させたいな。 そうお考えの会社経営者(社長)や人事担当者のみなさまのために、1時間で受けられる「中小企業の従業員のやる気を引き……
【メディア実績】CUCURU連載報告
確定拠出年金相談ねっと認定FPの竹内美土璃です。 地元愛知県のCUCURUという情報サイトに掲載していただくことになりました。 今回は、「年間5万円の税金が返ってくる!? 『確定拠出年金』が便利でお得な理由とは」というタイトルで書いています。 一度、お読みいただけたら嬉しいです。……
【名古屋・4月25日(火)14:00-15:00】「中堅企業のための企業型確定拠出年金活用セミナー」を開催します!
確定拠出年金相談ねっと 認定ファイナンシャルプランナーの竹内美土璃です。・今、流行のiDeCoもいいけど、会社で企業型確定拠出年金を導入しようかな?・福利厚生を手厚くなんて、会社の負担がとてつもなく大きいんでしょ?なんて思っていらっしゃいませんか?そんな、社長や人事担当者の皆様のための、1時間で受けられる、「中堅企業のための、企業型確定拠出年金活用セミナー!……
【メディア実績】「MONEY VOICE」に掲載されました
確定拠出年金相談ねっとの竹内美土璃(みどり)です。 以前、日本相続学会のメルマガに投稿した記事が「MONER VOICE」に掲載されました。 親の財産をあてにしないことが大切 争族問題は、兄弟間での確執によることもありますし、介護問題もありますし、理由は様々です。 その中で、「親の財産をあてにする」ことからも争族問題は起きています。 私が相続の……