こんにちは。
子育て世代の家計のパートナー、FP相談ねっと認定FPの前田です。
新型コロナウイルスの影響による経済対策、中小企業や個人事業主に対する持続化給付金の内容が明らかになってきました。
2020年5月10日時点の内容をお伝えします。
持続化給付金の対象と対象要件
給付対象
資本金10億円以上の大企業を除く、
中堅企業、中小企業、小規模事業者、個人事業者で
新型コロナウイルス感染症の影響により、売上が前年同月比で50%以上減少している者
が対象です。
医療法人、農業法人、NPO法人、社会福祉法人なども対象です。
給付対象外は、風俗営業などの事業者、宗教上の組織や団体、政治団体などです。
給付対象要件
2019年以前から事業収入(売上)があり、今後も事業を継続する意思がある。
法人の場合は、
1、資本金の額又は出資の総額が10億円未満、又は、
2、上記の定めがない場合、常時使用する従業員の数が2000人以下である事業者。
「常時使用する従業員」とは、労働基準法第20条の規定に基づく「予め解雇の 予告を必要とする者」を指す。(パート、アルバイト、派遣社員、契約社員、 非正規社員及び出向者については、当該条文をもとに個別に判断。会社役員及 び個人事業主は予め解雇の予告を必要とする者に該当しないため、「常時使用 する従業員」には該当しない。
経済産業省:持続化給付金申請要領(中小法人等向け)より
給付額
法人は200万円以内、個人事業者等は100万円以内で、給付額は下記の計算式によって求めます。
前年の総売上(事業収入)— (前年同月比で売上が50%以上減少した月×12ヶ月)
*給付額は1円未満端数切捨て。
「前年同月比で売上が50%以上減少した月」とは、2020年1月〜2020年12月のうち、2019年の同月比で売上が 50%以上減少したひと月のことで、事業者が選択します。
そして、その減少した月が1年間ずっと続いたと仮定して、前年の総売上と比較してどれだけ減ったか、その減った分を、法人200万円、個人事業者100万円を限度に支給されます。この時、昨年1年間の売上からの減少分が上限です。
ただし、白色申告の人は、上記考え方とやや異なります。
また、青色申告でも
①所得税青色申告決算を提出しない者
②所得税青色申告決算書に月間事業収入の記載がない者
③相当の事由により当該書類を提出できない者
は、白色申告の人の計算方法になります。
白色申告の人の給付額方法
①2019年の年間事業収入を12で割って月平均の事業収入を計算する
②2020年1月〜2020年12月のうち、①より売上が 50%以上減少した月に12をかける
③2019年の事業収入から②をかけて、給付額を算出(上限100万円)
証拠書類や給付額算定の特例
売上減少の証拠書類を提出できない場合や給付額の算定が基準通りに行えない場合などのために特例があります。
・2019年分の確定申告の義務がないなど証拠書類を提出できない場合
→2019年分の住民税申告書類の控え
・2019年1月〜12月までの間に開業した場合
→2020年の対象月の月間収入が、 2019年の月平均の事業収入より50%以上減少している場合
そのほかにも事業承継を受けたケースや収入に季節性がある場合などは特例があります。
詳しくは、持続化給付金申請要領をご覧ください。このページの下にリンクを貼っています。
申請について
申請方法
持続化給付金のホームページより申請をします。
(補正予算成立の翌日に開設される予定です)
注:早いもの勝ちではありません。
給付金の申請期間は2020年5月1日から2021年 1月15日まで。
申請に必要な書類
・通帳の写し(法人:法人名義、個人事業主:個人名義)
・2019年の確定申告書類の控え
・減収月の事業収入額を示した帳簿等(様式問わず)
上記に加え、法人は法人番号、個人事業主は本人確認書類が必要です。
申請と給付はいつ?
2020 年5月1日より申請がはじまりました。
申請は基本的には、持続化給付金のホームページより電子申請をします。
電子申請の場合、通常2週間程度で入金されます。
電子申請が困難な場合は、申請のサポート会場が開設される予定ですが、コロナ感染予防のため、予約制です。