\家計簿にサヨナラしよう!/
働くママ専門!「貯まる・増える仕組みづくり」
確定拠出年金ねっと認定FPの塚越菜々子(つかごしななこ)です。
季節の風物詩、ボーナスの時期ですね。
6月の末にすでに出た方もいるでしょうし、これからを楽しみにしている方もいるでしょう。
ボーナスに関する様々な調査データが発表され、驚いたり納得したり、時にはうらやましいと思うこともあるのではないでしょうか。
公務員の方は6月の末。一般企業の方は7月の初旬に支給されることが多いかと思います。
もちろん賞与の支給日が法で定められているわけではないので、私が以前勤めていた会社は8月のお盆前に賞与が支給されていました
さて、そんな悲喜こもごもの賞与ですが、今日は30代~40代の共働きのご家庭が家計管理をするうえで「ボーナスとの付き合い方」について考えてみます。
給料(給与)とボーナス(賞与)はどう違う?
ボーナスは月給の〇か月分という表現をされることも多いですが、毎月もらうお給料とボーナスは全く性質の違うものです。
お給料(給与)は働いた分は絶対に払わなければいけません。
それに対して賞与は会社のルールで「業績次第では出さない」などと書いてあるとしたら出さなくても問題になりません。
それなりに規模の大きな会社で毎回支給されていたものが突如として0になることはあまりありませんが、小さい会社で働いていると、例えば「今年の夏は出せない」などと言われることもあるのが現状です。
ボーナスがあるから正社員として就職したとおっしゃる方もいますが、正社員だから必ず支給されるわけではないことは覚えておきましょう。
ボーナスで払っていいものとやめたほうがいいもの
ボーナスはなくなる可能性がありますよ、と言われてもピンとこない方も多いと思います。
ずっと支給されているしこの先も支給されなくなるとは思えないというのが正直なところではないでしょうか。
ですが、多くの方はボーナスがなくなります。
それは「定年」を迎えたときです。
会社経営者などを除けば、定年(や再雇用期間)を迎えれば賞与はまずなくなります。
だからこそ「毎月入ってくるもので基本的な部分は回せるようにしておく」ことが理想ですね。
それをふまえて、ボーナスで払っていいもの・ダメなものについていくつか挙げてみます。
ボーナスで払っていいもの
旅行などの娯楽費やご褒美
ボーナスで貯金に勢いを付けられるのは素敵ですが、全く楽しみがないのもちょっと残念です。
万が一ボーナスが支給されない場合はあきらめても暮らしに影響がないような支出は、ボーナスから楽しんでもいいのではないでしょうか。
特別なプレゼント
共働き夫婦で家計を合算してお小遣い制にしておくのが「貯まる家計」になる近道ですが、そうなると起こりえる小さなデメリットがあります。
それは、何かをプレゼントされたときに「どうせそのプレゼント代は家計からでしょ」と思わず思ってしまうことです(笑)
サプライズがお好きなご夫婦などは、ボーナスの中から金額を決めて贈り合うのもいいかもしれませんね。
繰り上げ返済
低金利時代に住宅ローンの繰り上げ返済はお勧めではない場合もあります。
特にいわゆる住宅ローン控除などの適用がある場合は慎重に試算が必要です。
とはいえ、毎月の返済のみ行っていくと定年後もローンが残ってしまう場合などはいずれにしろ繰り上げ返済が必要になってくるはずです。
まとまった金額を毎月の月額から貯めるのは難しいと思いますので、計画的に繰り上げ返済に利用するという手もあります。
ボーナスで払わない方がいいもの
固定資産税・車検・保険などの年払いのもの
年払いの支払いをボーナスに合わせているというご家庭も多く見かけますが、その内容は「ボーナスが無かったら払わないで済むもの」でしょうか。
貯蓄タイプの保険をボーナス時に払い込むというのは少し別かもしれませんが、税金や手放すのが難しい地域の車の維持費などをボーナス払いに頼るのは危険です。
絶対に必要になってくる費用は月額の中で賄えるように、計画的によけて積み立てていくなどしておきましょう。
生活費の補填
ボーナスを何に使いましたか?と質問して、ハッキリとしたお答えが返ってこなかったり「いつのまにかない」とおっしゃる家計は、多くの場合が「生活費の補填」になんとなく消えていってしまっています。
月給以上の暮らしをして、ボーナスの時になんとなくつじつまが合う。そんな自転車操業はとてもリスクがあります。
ボーナスを全部貯金へとは言いませんが、一度月収の手取りとボーナスの手取りを分けて暮らしにかかるお金を計算してみてください。
残業代なども賞与のように付き合いましょう
「残業のない部署に異動になったら生活が回らなくなっちゃった」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
残業代は月額の給与とともにもらうものですから、つい当てにしてしまいがちですが、「残業代カット」「残業を減らす」などの会社の動き、または部署異動などで残業代が変わることは大いにあり得ます。
残業代ありきでの家計設計はボーナス頼みと同じく不確定な危険性をはらんでいます。
基本給だけ、とまでは言いませんが残業代が無かったら全く回らなくなる状態での予算組をしないようには注意したいところですね。
ボーナスをきっかけに資産運用も検討を
日々のお給料から少しづつでも資産運用を始めるのが理想的ですが、今までしたことないものに毎月固定で支出するのはハードルが高いということもあるのではないでしょうか。
もちろん初めての資産運用をするのに、ボーナスのまとまった金額でいきなり買い付ける必要はありません。
半年に一度のボーナスの中から6万円よけておけば、月に1万円ずつ積み立てることができます。
初めての場合は月5000円からでも構いません。
2018年から確定拠出年金(iDeCo)は、毎月払い以外にも、半年払いや年払いも可能になりました。時間の分散ができないなどの一定のデメリットもありますが、ボーナスの一部からなら始めやすいかもしれませんね。
とにかく小さな金額からでも初めてみることが一番肝心な資産運用。
基本的な知識を身につけておけば、細かいことは徐々に学んでいけばいいのです。
ボーナスをきっかけにぜひ「学び」「実行」してみてはいかがでしょうか。