塚越 菜々子

確定拠出年金を始める前に!今を生きる人に必須の15のお金の知識

\家計簿にサヨナラしよう!/
働くママ専門!「貯まる・増える仕組みづくり」
確定拠出年金ねっと認定CFPの塚越菜々子(つかごしななこ)です。
 
資産運用に興味がある。NISAやiDeCo(イデコ)という名前もよく聞くようになった。色々なところで「資産運用」と騒がれているけれど、自分は始めても大丈夫なんだろうかそもそも最低限必要な知識はなんだろう、そう思うことはないでしょうか。
 
私は割と小心者なので、新しいことを始めるのにとても慎重になります。自分の今のレベルがわからないと怖くて始められない・・・・と思って機を逃したことも多数あります。
 
ですが、私たちのような一般人には「時間」は命!
機を逃さないためにも「確定拠出年金を始める前」に、今を生きる私たちが最低限知っておかなければならないことをお知らせします。
 
 

国を挙げて普及を進めている「金融(マネー)リテラシー」

 
今、国は真剣に叫んでいます。
 
「家計のお金、市場に出してーーーーーー!!!!」
 
日本の家計の保有資産は1800兆円を超えています。にもかかわらず一人当たりGDP(大雑把に言うと国の力)は主要33カ国のなかで25位!先進7カ国の中ではビリ2
タンス預金のような1800兆円をみんなが今より1%多く運用すれば、18兆円増えます。GDPも3%以上増える計算になります。
どんどん増える国の借金、増えていかないGDP・・・・このままじゃやっぱり消費税を大増税しないと借金を返しきれない国のままです。
 
とはいえ、「市場にお金を出して」というのは、何かものを買ってお金をどこかに出してくれというわけではありません。(もちろんそれもありますが。
さすがに国のために貯金を払い出せと言われても、それは一家計を預かる主婦としても「無理!」と言ってしまいます。
 
この場合の「市場に出す」というが、例えば資産運用です。
そして、資産運用前に必要な「そもそものお金の知識」が金融リテラシーなのです。
 

情報弱者にならないためにも必須の知識

とはいえ、国のためにお金の知識を・・・と言われても、なかなかやる気にならないのが正直なところ(笑)
 
金融リテラシーが必要になっているのは、国のためだけではありません。世界的に見ても問題はいろいろありますが、それより前に「国内」でもお金の問題は山積みです。
 
振り込め詐欺・投資詐欺・老後破産・生活保護の不正受給・年金未納・投資詐欺・・・・枚挙にいとまがありませんね。
 
こういった問題の多くは「知識がないこと」が原因で起こっていることがほとんどです。
情報のあふれる時代に、無料で手に入る情報は山ほど流れていますが、お金のトラブルを抱えている人の多くは、自分に合った情報を手に入れることができない「情報弱者」なのかもしれません。
自分が受け取れる情報の格差は、いずれ収入の格差につながります。そして情報弱者ほどトラブルにも巻き込まれやすくなっているのです。
 
お金とかかわることを避けて生きていくことはできません。お金を使う能力は、食事をしたり家を暮らしやすく保ったりするために必要な「生活スキル」の一つです。
 
「無知ゆえに損をする」ことを防ぐためにも金融リテラシーは必要とされています。
 

自分はどう?金融リテラシー15のチェックポイント

金融庁は、最低限身に着けるべき金融リテラシーとして「4分野15項目」を定めています。
 
ここで、ご自身はどうか簡単にチェックしてみてください。
(簡略化して記載しています)
 

□1:赤字にならず貯金ができる

赤字でなく黒字を確保しておくこと。
まとまったお金が必要となるときのために、貯金ができる習慣を身に着けることが大事です。
いくら貯めたらいいかわからない、そもそも貯まっていないのなら、何より先にそちらを改善しましょう。

□2:ライフプランを立てて、必要な資金がわかる

今だけではなく、長い目で見て「いつどんなお金が必要か」を知っておかなければいけません。
保険屋さんに作ってもらう「ライフプラン表」ではありません。自分の人生の計画表=「ライフプラン」はほかでもない自分が作るものです。
 

□3:何かを契約するときの基本的な姿勢がわかる

お金の契約にかかわらず、契約書の字が細かいからと言って読まずに安易に契約することのないようにしましょう。わからないことを聞くのは恥ずかしいことではありません。納得できるまで聞くことが、不当な取り扱いをけん制することにもつながります。
 

□4:情報源・契約元をしっかりと確認できる

不確かな情報源を安易に信じる、相手が信頼できることを確認しないまま契約するなどの内容にしましょう。スマホでサクッと調べられる時代だからこそ、必ず公的機関の情報を参照する、取引の相手が適正な機関に登録されているか調べるなど、ひと手間をかけることをお忘れなく。
 

□5:ネット社会と現実社会の違いを知っている

なんでも便利に手に入るインターネット社会は便利なものの、対面と違う注意点があることをいつも意識しておきましょう。インターネット上で契約のすべてが住んでしまうものも多々あります。契約番号を控える・適切なセキュリティを意識しておくなど、ネットに慣れすぎることのないようにしておきましょう。

□6:複利・インフレデフレ・リスク・リターンなどの基本的な仕組みを理解している

個別商品の細かい仕組みや、複雑な金融商品の前に、基本的な知識と仕組みを理解しておきましょう。複雑な商品は基本的なものの組み合わせになっています。「あたりまえ」だと思っていたことが、速いスピードで変わっていく世の中です。急がば回れで再確認しておきたいことですね。
 

□7:取引にかかるコストについて理解している

ぱっと見の金額だけではなく、それに含まれるものや、長い目で見た影響について理解できるようにしましょう。どこに払う手数料なのかわかることで、節約できるものできないもの、比較検討するときに重要なポイントが分かります。
 

□8:保険で備えたいものは何かわかっている

死亡したとき・病気の時・火災の時・自動車事故の時・・・・「何に対して」保険で備えたいのか把握しておきましょう。保険の役割と貯金の役割を混同することなく理解することで、保険は保険にしかない特性を生かすことができます。
保険で貯金が行き過ぎると、増やす機会を失うこともあることを知っておきましょう。
 

□9:いくらの保険があればいいのか理解している

漠然とした保障額や人に勧められた保険に入るのではなく、自分の家にとって必要な保障はいくらなのか知らずに加入してしまうと、過剰な保険料になってしまいがちです。
万が一の場合の経済的損失・国や公的機関からもらえる保障を知ったうえで、不足分を民間の保険(自助努力)で賄う考え方を身に着けましょう。
 

□10:住宅ローンの注意点がわかる

借りられる額ではなく「返せる額」を借りること。金利の特徴や自分の家計の状況を判断して、返済期間や変動・固定などの借り方を決めるようにしましょう。また、万が一返せなくなった場合に備えておくことも大事です。
 

□11:無計画に借金をしていない

無計画なカードローンはもちろんのこと、クレジットカードでお金を前借りすることを習慣にしてはいけません。クレジットカード決済は便利な一面もありますが、現金と違い手持ち以上に使えてしまうこと・現金より簡単に使えてしまうものだということを心得ておきましょう。

□12:ノーリスク・ハイリターンはないと心得ている

リターンを得るためには一定のリスク(ブレ)を必要とすること。うまい話には冷静な態度で臨みましょう。自分だけいい話が舞い込むことはありません。リスクとリターンの関係を勉強して、「あやしい」ものへのアンテナを立てておくことも大事です。
 

□13:資産形成は「分散投資」が重要だと理解している

「ひとつのカゴに盛るな」の通り、運用先を分散する・時間を分散するのがとても大事なことです。
うまくいっているものにたくさん投資をしたくなるものですが、長い期間をかけて資産形成をするときのリスクの減らし方は「分散投資」なのです。
 

□14:「時間」の持つ効果を知っている

資産形成は短期的に結果を求めるものではなく、長い時間をかけて効果を出していきます。多額のまとまったお金がない人ほど「時間」が味方であることを知っておきましょう。
 

□15:ひとりで決めようとしていない

最終的な判断は自己責任で行いますが、金融商品を利用する場合は専門家の知識を活用しましょう。
商品販売を行うところだけではなく、公平な立場からの意見を大いに参考にしてください。
 
 

家計を健康診断し・適切に治療し・もっと元気にしましょう

 
ファイナンシャルプランナーはよく「家計のホームドクター」などともいわれていますね。
 
家計が病気なのに、一生懸命に健康増進をしようとしても効果が出ないどころかもっと具合が悪くなってしまうかもしれません。
まずは病気になっていないか健康診断。もし悪いところ、悪くなりそうなところがあれば適切な治療。そしてそれからもっと元気になるために「資産運用」の手順です。
 
まずは、この金融リテラシーの15項目で、簡易健康診断をしてみてください。
 
 
もし、あれ?と思うことがあれば、どこにも所属しない公平な立場である独立系ファイナンシャルプランナーにご相談ください。
 
□15:ひとりで決めようとしていない
 
を、くれぐれもお忘れなく(^^)/
 
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※金融リテラシーについては
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