中林 友美

「病院で亡くなるときどうなるの?」 大事な家族の万が一に備えるシリーズ 医療編 その1(前編)

こんにちは!

FP 相談ねっと認定ファイナンシャルプランナーの中林友美です。

私は看護師として豊富な臨床経験をもつ、ファイナンシャルプランナーでありキャリアコンサルタントです。さまざまな方の有形・無形の資産形成のためのアドバイザーとして活動しています。

FP 相談ねっとの活動の一環として、2021年9月から異なる専門分野を持つおしゃべりが大好きな“かしましFP”(黒木留美FP、大北明理FP、中林友美FP)の3人で、「70代の親をもつFP研究会」を発足しました。

「70代の親をもつFP研究会」 とclubhouseの連動企画

毎月第1・第3日曜日の21時から30分間、かしましFPの3名でお送りしているclubhouseの番組「かしましFPのチアアップ♪ルーム」では、「70代の親をもつFP研究会」と連動して「親が将来困らないためにこれだけは聞いておきたい質問」や「親に切り出すタイミングや上手な切り出し方」とその質問をする理由など、子世代の目線でお伝えしています。

2022年2月6日(日)のclubhouseでは、がん専門病院で多くのがん患者さんを看取ってきた経験から「大事な家族の万が一に備えるシリーズ 医療編」と題して「病院で亡くなるときどうなるの?」という疑問にお答えしました。

2022年2月6日(日)のclubhouse かしましFPのチア♪アップルームのアーカイブは下の画像をクリックしてください! 当日のルームを聞くことができます。

このコラムではその内容についてお伝えします。

命に関わる病気になったら…

大事な家族の万が一… あまり考えたくないことかもしれませんが、人間の死亡率は100%なんですよね。

この世に生を受けた以上、早かれ遅かれどこかのタイミングで、「死」に直面せざるを得ません。

私は、がんセンターの緩和ケア病棟などで働いていた経験もあり、たくさんのがん患者さんを看取ってきました。私自身、看護師として働く前も働き始めた後もずっと「人が亡くなる」ということに対して、多くの学びを重ねてきました。

がんのような、命に関わる病気になるという経験は、ご本人のみならずご家族にも大きな衝撃を与えます。

科学的根拠(エビデンス)に基づいた、治る見込みが高い治療がある場合には、その治療を最優先で受けることになります。

しかし残念ながら有効な治療法があまりないという病気も存在します。最初の頃は治療の効果があったけれどだんだんと効果が無くなってきて、有効な治療法がなくなってしまうと言うこともあります。

再発、特に遠隔転移は治すことが難しい

最初にがんという診断が伝えられるときも、もちろんショックは大きいです。さらにショックが大きいのは、再発です。

一通り治療が終わった後にまた同じ種類のがんが見つかり、特に別の臓器への遠隔転移は治すことが難しく、長くても数年のうちに命を失うことに直結するからです。

治療を請け負う主治医は最初の治療時にがんが取りきれたとしても「治りましたよ」「もう大丈夫です」「心配ありません」というような耳障りの良い言葉を伝えることはありません。万が一のことではあっても、再発する可能性やその後のことについて、しっかり伝えなければなりません。

そのようなことを前もってしっかりと説明されている患者さんや家族は、がんは治療したら終わりではないこと、治療後の人生をなるべく後悔のないように過ごすこと、などを考えます。

がんにならなければ、そのようなことを考えることはなかったと、がんになるのも悪いことばかりではないとお話してくださる方もいます。

人が命に関わる病気と診断された時にどのような経過をたどるのかを前もって知っておくことは、大事な家族の万が一に備えることになります。

がん患者さんが亡くなるときの経過を知ること

次にがん患者さんが亡くなる時にどのような経過をたどるのかを説明したいと思います。

抗がん剤などの治療を受ける体力がないことや効果がある抗がん剤がなくなった場合など、がんを治す治療がもうできないという段階になります。

そのような患者さんで、だるいとか痛いとか息苦しいという症状が出現してきた場合、緩和ケアの対象になります。もちろん抗がん剤などの治療中に辛い症状があれば緩和ケアも並行して受けることができますが、がんを治す治療ができない場合には主に緩和ケアを受けるために緩和ケア病棟に入院することになります。

緩和ケア病棟はつらい症状を緩和するためのケアを受けるところ

緩和ケア病棟は、誤解が多い病棟です。亡くなる患者さんが入院するところとか、一度入院したら二度と家に帰れないとか、そのように考えている方が多くいます。緩和ケア病棟は、文字通り辛い症状を緩和するためのケアを受ける場所です。

特に近年、自宅で療養したり、自宅での最期を希望する患者さんやご家族が増えていることもあり、症状が落ち着いたら自宅に帰るというのが基本のスタンスになります。

それでも、当初は自宅での最期を希望していても、様々な事情で希望が叶わないという方もいらっしゃいます。そこは様々な想定をしながら、ご本人を交えて相談を重ねながら最終的に決定します。

自宅で療養することが難しい方、入院継続を希望される方などは病院で最期を迎えることになります。

続きは「病院で亡くなるときどうなるの?」 大事な家族の万が一に備えるシリーズ 医療編 その1(後編)をお読みください。

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