ご覧の皆さま、こんにちは。
FP相談ねっと・五十嵐(いがらし)です。
Finaseeの『マネーの人間ドラマ』「パート女性が抱いた年金の悩み」が公開されました。
【前編】「厚生年金『13万円増える』はウソ⁉ 解説動画を信じて社会保険加入の50歳パート女性、のちに判明した『驚きの年金額』」
【後編】「『年金が思ったより少ない』50歳パート主婦が落胆…ネット情報を信じて厚生年金加入も、想定より年金額が下がったワケ」
扶養に入っていた人が厚生年金に加入すると、厚生年金保険料の負担が発生する中、どれくらい年金が増えるか気になることでしょう。
その見込額については厚生年金加入記録に基づいて計算されますが、在職中の給与(標準報酬月額)や賞与(標準賞与額)はそのままの額を用いません。
これらは「再評価率」で再評価した額となります。
今後の厚生年金の加入でいくら年金が増えそうかを計算する際、将来の加入期間についての再評価率は不明ですので、現在の年度の再評価率が用いられます。
ねんきん定期便の50歳以上の見込額もそのようなルールで計算されます。
記事本文にありますように、今年度の加入期間(2025年4月~2026年3月)の再評価率は1.000を切っていますので、今後の給与や賞与の予定額は本来の給与や賞与より低く評価され、低く見込額も計算されます。
この再評価率を無視すると、見込額の段階でねんきん定期便より高く年金額を見積もってしまうことになります。
現時点での見込額はあくまで見込額ではありますが、マクロ経済スライドよる給付抑制も加味されて計算された再評価率の存在が将来の年金額に影響を与えることになりますので、このことは意識しておくとよろしいのではないでしょうか。
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【FP相談ねっと・五十嵐義典 これまでの実績】
●FP個別相談、金融機関の相談会等含め年金相談は合計6000件以上経験。
●教育研修は地方自治体職員向け、年金事務担当者向け、社会保険労務士向け、FP向け、社会人1年生向け、大学生向けなど。㈱服部年金企画講師。
●執筆は通算550本以上!『週刊社会保障』(「スキルアップ年金相談」「年金相談のトビラ」、法研様)、月刊『企業年金』(「知って得!公的年金&マネープラン」、企業年金連合会様)、「東洋経済オンライン」(東洋経済新報社様)、「MONEY PLUS」(マネーフォワード様)、「Finasee(フィナシー)」(想研様)、「現代ビジネス」(講談社様)、「THE GOLD ONLINE」「THE GOLD 60」(幻冬舎ゴールドオンライン様)、「あなたのお金と暮らしのそばに。ハマシェルジュ」(横浜銀行様)、「よるかぶラボ」(ジャパンネクスト証券様)、「ファイナンシャルフィールド」(ブレイクメディア様)、「セゾンのくらし大研究」(セゾンファンデックス様)。その他監修本・著書として、FUSOSHA MOOK『定年前後に得するお金の手続き』(扶桑社様・共同監修)、『50代からの戻るお金・もらえるお金』(ワン・パブリッシング様・共同監修)、『DCプランナー1級合格対策問題集』『DCプランナー2級合格対策問題集』(経営企画出版・共著)。
●取材協力先は『日本経済新聞』『日経ヴェリタス』(日本経済新聞社様)、『読売新聞』(読売新聞東京本社様)、『プレジデント』(プレジデント社様)、『女性自身』(光文社様)、『SPA!』(扶桑社様)。その他「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日様)放送用資料提供、「公的年金制度入門」(アフラック様)動画出演。
●調査研究活動は研究論文「老齢年金の繰下げ受給の在り方-遺族厚生年金の受給権がある場合-」(日本年金学会編『日本年金学会誌第39号』)など。日本年金学会会員。
※2024年7月までは井内 義典(いのうち よしのり)名義。