こんにちは(^^)
経営者の資産を最大化し、お金と時間のゆとりを創る資産形成のプロ、ファイナンシャルプランナーの小川です。
突然ですが問題です。
右肩上がりに成長し続ける企業には必ずと言って良いほどある重要な何かがあります。
株式を上場する大企業は必ずと言って良いほどこれがHPに掲載されていますし、やはり優良企業はこれが明確にわかりやすく、それを元に経営戦略を決定しています。
対して、中小企業ではこれが無い、または形骸化している企業も多くあります。
sて、それは何でしょうか??
正解は・・・・
企業理念です。
企業理念とは、Vision:企業として目指す姿 Mission:社会的使命 Value:企業としての価値基準
これらのようなのものの総称を言います。
少し言葉が変わることはありますが、基本的にはこのように企業としての理想像を掲げ、それに向かいどのような使命を持ち、どのような価値基準を持って行動していくかを掲げ、社会にこれを実現することをコミットしていきます。
そして、あらゆる経営戦略がこれを元に決まっていきます。
「企業理念?そんなもん作ったってただのお飾りでしょ??なんかそれっぽいこと書いてあって、あんなの守ってる会社なんてないでしょ・・・」
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際に成長を続ける上場企業を見てみましょう。
成長を続ける企業の経営戦略
右肩上がりの成長を続ける、皆さんご存知の味の素株式会社を見てみましょう。
先日、私もこのような記事を寄稿させていただきました。
【メディア実績】現代ビジネス 「味の素」の株を10年前に「100万円」買っていたら、いまいくらになっている?
gendai.media/articles/-/105652
このように、味の素株式会社は2030年に自社のあるべき姿としてこのような将来像、そして自社の社会的使命を掲げています。
味の素株式会社の創業は、1899年に池田菊苗教授がドイツへ留学した際に、ドイツ人の体格と栄養状態の良さに驚き、「日本人の栄養状態を改善したい」という想いから始まりました。
アミノ酸は旨味成分としてだけでなく、健康維持、疲労回復など、様々な効果があります。
こういったアミノ酸の可能性に注目し、味の素株式会社は今も創業の精神を守りながら事業を成長させ続けています。
そして、具体的にこのような戦略で、将来的にどのような経営状態になっているか、具体的にわかりやすく解説されています。
味の素株式会社 HP
www.ajinomoto.co.jp/company/jp/ir/strategy/managementplan.html
いかがでしょう?
あるべき姿を掲げ、それを軸にして事業計画を作り込んでいるのがわかりますよね。
このように、上場企業は掲げた経営理念に向けて経営計画を立て、その姿に向かい具体的な数字を示して株主にその業績を目指すことをコミットしています。
目指すべき姿と何をするかが明確にあり、どのように戦略を立ててそれに向かっていくかを明確に記し、そして数字目標に落とし込んで実現することをコミットしています。
そして、一度コミットしたからには株主達の厳しい目に晒されて、それを実現できるかをチェックされています。
そして、決算書を開示し、四半期毎に業績を報告しています。
なので、是が非でもそれを実現していかなきゃならないのです。
全ては経営理念が元
事業の構築は全てこの経営理念を元に行っていきます。
販売戦略も、商品設計も、店舗の設計も、人財の採用~育成も、全てここを軸に考えていきます。
何か経営していく上で迷うことがあったら、常にこの経営理念に立ち返って考えていきます。
企業経営はよく航海に例えられます。
船長である経営者は、安全に、確実に目的地を目指す必要がありますよね。
しかし、そんな船長が「行き先がわからない」「行き先までの方向がわからない」という状態だったら、この船はどうなってしまうでしょう??
大海原をアテも無く漂流してしまいますよね。
そして、行先もわからない、ただ漂流しているだけの船に乗りたいと思う船員はいるでしょうか?
だから企業として目指すべき目的地が決まっていて、そこに行くための海図、航路を外してしまわないように羅針盤が必要になるのです。
味の素のように成長を続ける上場企業は必ずこの経営理念を持ち、そしてそこからブレない経営を行っています。
反対に、これが形骸化していしまい、崇高な理念を掲げながらも実際には目先の売上しか見ていない企業は顧客からも社員からも見放されてしまいます。
株式投資を行う際にもこういった点に注目してみると良いでしょうし、中小企業の経営においても改めて経営理念を考えてみると良いでしょう。
成長を続ける上場企業の真似をする
多くの上場企業が実践していて、中小企業がやっていないことは決算書を公開し、株主に対して今後目指していく方向、そして目標とする業績をコミットして定期的に公開していくことです。
これを中小企業でも実行してみることで、目指すべき姿、目標を明確にし、戦略、戦術を詳細に考えて行動することができ、また株主でなくとも第三者の目があることで実行していくようになります。
中小企業にとって意識すべきは融資を受けている金融機関です。
ですので、金融機関に業績の報告を行う際には目標に対しての進捗度と今後の予想、どのように目標を達成するために計画を立てていくのか、決算書、試算表だけでなく味の素のようなわかりやすい資料を作成し、金融機関に対しプレゼンしてみると良いでしょう。
そうやって経営者としてしっかり戦略を立ててそれを実行している姿は金融機関にとってはプラスの評価になり、経営が安定してくると経営者の個人保証無しでも融資を受けられるようになってくるでしょう。
そして、結果的にはそれで会社の業績が向上し、経営が安定することによりお金の不安から解放され、そして会社の資産を増やし経営者自身の資産を増やすことにも繋がり、理想の姿を実現することができます。
目の前の業務についつい忙殺されがちですが、成長を続ける上場企業に倣い、理念を掲げ、具体的に、詳細にこれからの戦略、目標を立ててみてはいかがでしょうか?
最後までご覧いただきありがとうございました。
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