小川 洋平

※警告!ドル建て保険を契約、ドル預金されてる方へ

こんにちは(^^)

経営者のお金と時間の自由を創る資産形成のプロ、ファイナンシャルプランナーの小川です。

あなたはドル建て保険を契約していますか??または、ドル預金をされていますか??

昨今、米国の利上げの影響でドル預金の金利やドル建て保険の利率が高くなっており、魅力を感じる方も多いでしょう。

年利4%以上の金利で20年間固定されるような契約などもあり、20年でドル建てでの資産が倍になる資産の商品もあり魅力的と言えます。

そして、巷では

「日本は人口減少で今後円安に向かっていく・・・」

「米国は今後も経済が成長し、世界中からお金を集めていく・・・」

というようなことが言われ、米ドルが強く、円が弱いといったことが通説になっていますね。

しかし、こういった予想に基づいて今後円の価値が下がり、米ドルの価値が上がると考えてしまうことには実は大きな危険が潜んでいます。

世界一の借金大国はどこの国・・・?

突然ですが問題です。

世界一の借金大国は、いったいどこの国でしょう??

日本は借金大国、1000兆円もの借金がある・・・

などと言われることがあり、私達日本人は自分の国が借金大国であると思っておられる方も多いでしょう。

私も、今から12年前にそんなトークに騙されて日本の財政破綻を信じてしまっていた頃がありました。

しかし、事実は違っており、日本は世界一のお金持ちの国なのです。

これは「対外純資産」というもので、外国に向けての資産と負債のバランスのことを言います。

出典: 対外純資産ランキング – 世界事典 (theworldict.com)

実は日本がNo1なのです。

日本政府はご存知の通り負債をたくさん抱えているのですが、それも「負債」だけに焦点を当てた話で、「資産」との差額である「純債務」を世界各国と対比してみると実は深刻な状況ではないことがよくわかります。(詳細はまたの機会に)

一方で、アメリカはどうかと言いますと・・・

はい、断トツで世界一の対外純債務を抱えています。

実は世界一の借金大国はアメリカなのです。

世界一赤字を垂れ流してる国は・・・?

続いて、経常収支という項目に注目してみましょう。

これは、要するに貿易や投資などにより、どれくらいお金が出入りしたかを表す数字です。

出典:世界の経常収支ランキング – 世界経済のネタ帳 (ecodb.net)

いかがでしょう??

中国、ドイツがトップ争いをしていますが、日本はそれに次いで世界第三位です。

そして、ワーストランキングを見てみると・・・?

はい、またもアメリカがぶっちぎりのワーストです。

つまり、アメリカは世界で最も借金を抱えていて、毎年自分の国のお金が外に流出している状態と言えます。

アメリカ、ヤバくないの・・・・?

さて、このように自分の国からお金が出て行ってしまい、多額の負債を抱えている状況なのに、なぜアメリカは大丈夫なのでしょうか?

通常、これらの条件は通貨が安くなる原因となります。

しかし、アメリカはこれだけ経常収支赤字、対外純債務を抱えていても価値を維持していますね。

その理由は、アメリカは世界の経済の中心であり、「基軸通貨」を持つ国だからです。

基軸通貨とは、貿易をする際に用いられる通貨のことです。

また、「準備通貨」として各国が為替介入を行う際にも保有している通貨であり、世界においての米ドルの需要が多いために価値を維持できています。

簡単に言うと、借金大国で毎年赤字垂れ流しの状況だけど、アメリカが世界最強の軍事力を持ち、世界経済の中心であり、その国の通貨を世界中で求めているからドルの価値が下がらないということですね。

もしもその構図が変わったら・・・?

そんなアメリカなのですが、実は貿易収支の赤字に苦しんでいた時期がありました。

それが、1971年のニクソンショック以前のことです。

当時、現在のような為替が一刻一刻で変動するような状態ではなく、「固定相場制」と呼ばれる一定の為替で固定される状態でした。

戦後に1ドル=360円で固定されていましたが、当時と今では通貨の制度が大きく違っているのです。

そして、その国の通貨はその国の金の保有量までとされている、「金本位制」が取られていたのです。

今の日本やアメリカのように、中央銀行が通貨をジャンジャン供給できる時代とは違い、当時はその国のお金の価値は金に裏付けられていて、金の保有量までしか通貨を発行することができませんでした。

その国の紙幣は決まった量の金と交換することができたのです。

そして、その国の通貨発行金の保有量までしかお金を供給することはできませんでした。

しかし、ベトナム戦争が起き、また対欧州の貿易赤字が続いたことにより、他国にお金が流出しているアメリカにとって、金本位制度を続けていると自国で保有する金がどんどん流出してしまうことを意味します。

そこで、その解消のために踏み切ったのが固定相場制から現在の変動相場制、金本位制から管理通貨制度へと、大転換することになった「ニクソンショック」です。

これにより、変動相場制が取られて通貨を無制限に供給することができるようになりました。

本来だったら赤字国、世界最大の借金大国でありますが、アメリカが基軸通貨国であり世界経済の中心であるために強いドルを維持できているのです。

しかし、仮にもし今のアメリカ一強の時代が終わってしまったら、どうなるでしょう・・・?

デジタル通貨台頭の可能性

ここで一つ可能性として登場するのが、デジタル通貨の可能性です。

デジタル通貨とは、仮想通貨、暗号通貨とも呼ばれますが、ビットコイン等を代表とする通貨のことです。

10年程前の相場から一時期100倍を超える程度にまで上昇し、まだまだ通貨としての信用度は低いと言えるものでしたが、最近では金の価格に連動したデジタル通貨も登場しはじめ、昨今ではブロックチェーン技術の発達によりデジタル通貨の安全性についても高いものとなっています。

もちろん、まだまだ可能性の段階ではありますが、元々各国の通貨というものもその国の信用力を担保にしているだけですので、大差ないとも言えますね。

まだまだデジタル通貨については勉強中で知らないことの方が多いのですが、これからはデジタル通貨の可能性についても注目していく必要があるでしょう。

また、中国やロシアなどの新興国は自国通貨での取引を促進するため、ドル離れが進んでいます。

よく言われている円安ドル高説とは逆で、このようにいつまでも米ドル一強の時代は続くわけではないという見方もあります。

結論:どうなるかはわからない!だからどっちに転んでも良い状態にする!!

と、ここまで解説してきたように、為替や株価を予想することは専門家でも意見が割れ、一つの側面からでは到底予想することなど不可能なことなのです。仰々しいタイトルにしてしまいすみません・・・(^^;)決してドルはもうダメだと言いたいのではありません。

しかし、売り手側は安易に「これからは円安」「ドルがまだまだ強い」などと予想して顧客に情報提供してはいけませんよね。

だからこそ、我々の資産の保全は「どう転んでも大丈夫なように」する必要があります。

それが国際分散投資です。

為替が円安になろうが円高になろうが、国内外の株式、債券等に分散投資しておくことでどちらにしても対応することができます。

アメリカ一国の通貨価値だけでなく、世界中の国の株式と債券に分散投資して、経済成長を自身の資産の成長に取り込むことができるため、様々な要因に対応できるのです。

複数の資産の中のほんの一部としてならば当然一つの選択肢なのですが、安易に「円安になるから・・・」「金利が高いから・・・」と考えてしまうのは危険と言えます。

なので、契約する前には是非このことを思い出していただきたいのと、既に契約されている方はご自身にとって適切な資産は何かを改めて考えていただければと思います。

現在のように高い金利で、長期間固定されるような契約ですと20年後にはドル建てで2倍以上になっているような契約もありますので、1ドル70円程度まで円高にならなければプラスになります。そういった契約でしたら20年程度の長期保有目的であれば仮に円高に転じても損失は発生し難いため、メインの資産を株式投資信託で保有し、安定資産として資産構成の一つとして保有しておくのも良いでしょう。

このように、為替がどの程度変動したら円に換算したときの自分の資産がどうなるのかを計算してみた上で検討してみましょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。

     

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