小川 洋平

NISA&iDeCoの対象商品 「おおぶね」の会社にお邪魔してみた【2024.7.25 おおぶねカンファレンス】

こんにちは(^^)

経営者のおかねと時間のゆとりを創る資産形成のプロ、ファイナンシャルプランナーの小川です。

NISAブームで投資を始めた人も増え、投資信託だけでなく個別の会社の株式にも興味を持って購入されてみたという方も多いのではないでしょうか?

「どんな株を買うと良いの・・・?」

こう考えた時に、様々な情報が雑誌やインターネット上では飛び交っています。

「高配当株が・・・」

とか

「PER、PBRが○○以下の~」

とか、色んな人が色んな選び方を伝えていますね。

短期保有のため、配当や優待のためなど、保有目的によって適した銘柄は異なりますが、長期的に株価の上昇を期待できる銘柄の選び方は明確な基準があります。

そんなこれから成長するであろう会社をその運用会社が独自で選定して投資する投資信託がアクティブファンドです。

「迷ったらまずインデックスファンドを買いましょう」とセミナーの参加者やお客様にお伝えしている私ですが、実は私自身はインデックスファンドはもう10年近くも前に卒業し、複数の魅力的なアクティブファンドを購入しています。

今回ご紹介するのはその一つで、農林中金バリューインベストメンツ株式会社のおおぶねシリーズの受益者が参加できる勉強会「おおぶねカンファレンス」に参加した内容をお伝えします。

1.おおぶねってどんなファンド??

おおぶねシリーズは、「おおぶねグローバル」、「おおぶねJAPAN」、米国株に投資する「おおぶね」の3つのファンドがあります。

今後長期的に安定的な成長が見込まれる会社を自社の基準に沿って厳選し、投資先企業と対話を通じて長期的な成長を目指すというものです。

「おおぶね」という商品名のコンセプトは、「成長する経済の波に乗り、相場の波にも動じない大きな船で、ゆったりと資産を増やす」というような意味があるとCIOの奥野一成氏は語っておられました。

2.「売る必要のない会社」に投資する

株式投資は安いときに買い、高いときに売って利益を出すと思われている方も多いでしょう。

しかし、こちらのファンドは「売る必要のない会社」を厳選して投資しているのです。

短期的な相場の上下でリターンを狙うのではなく、将来成長が見込まれ、企業価値の増大が見込まれる企業を見極めて投資すれば必然的に長期間保有することが前提となりますので短期的に株価が上下しても企業価値自体に影響が無ければ売却する必要などありません。

以前ご紹介した鎌倉投信さんや、なかのアセットマネジメントさんなどの独立系運用会社の商品の銘柄選定と非常に良く似た考え方で長期的な成長が見込まれる銘柄を厳選し投資しています。

3.インデックスとの違い

インデックスファンドの場合、日本株であれば日経平均225やTOPIX、先進国株であればMSCIコクサイ、米国株であればS&P500やNYダウなどの指標に連動した値動きを目指し、概ね投資先企業や配分はインデックスの組み入れ銘柄と比率に近いものになります。

今後あまり成長が期待できないような企業もインデックスには多く含まれているため、それらの企業がインデックスの長期的な成長を阻害しているということになります。

引用:おおぶねグローバル 目論見書より

ただし、インデックスファンドはアクティブファンドに比べて割安な管理費用で保有することができ、その国の経済成長を反映しやすい性質があり、格安のコストでその国や地域、世界全体の経済成長の恩恵を受けることができるという特性があります。

アクティブファンドも必ずしもインデックスよりも高いリターンを狙えるというものではなく、また星の数ほどある商品の中でご自分の目的や考え方に合った良いアクティブファンドを見極めるのはなかなか大変ですので、コストの安いインデックスファンドを選んだ方が無難とも言えますね。

4.選定基準の一つ『競争優位性』

おおぶねの選定基準となる商品選びの基準は、この3つの条件を元に選定しています。

引用:おおぶねオーナーズマニュアル|投資信託「おおぶねシリーズ」 (nvic.co.jp)

今回のカンファレンスで例として挙げられていた企業が、飲食店などにあるカラオケ機械の導入や、カラオケ店の運営を行っている株式会社第一興商と、業務用冷蔵庫のメーカーのホシザキ株式会社です。

この2つの企業には競合他社と差別化できる圧倒的な競争力があります。

スナックなどの夜のお店にとって、カラオケ機械の存在は生命線のようなもので、故障や不調が起きてしまうと店の売上に大きく響いてしまうため、夜遅くまで営業している飲食店でカラオケ機械に不調が生じた際にも駆けつけてくれるのが第一興商という会社です。

そういった飲食店の営業時間は夜遅く、なかなかそんな時間帯に対応してくれるような体制を整えるのは一つの参入障壁となっています。特に昨今の働き方改革やライフワークバランスを重視する若者が増えている状況で、そんな時間帯に客先に駆けつけることができるスタッフを確保するのは難しいものですよね。

また、同様にホシザキ株式も、冷蔵庫の製品自体の性能が特別優れているというわけではありません。お寿司屋さんや生鮮食品を扱う飲食店にとって、冷蔵庫の故障はスナックのカラオケ機器の故障以上の生命線です。夜の営業時間中に不具合が起きてしまい、冷蔵庫が使えなくなってしまうと材料を捨てなければならないことにもなってしまいます。ですので、夜遅くでも不調があれば駆けつけてくれるというホシザキが飲食店に選ばれていて、第一興商と同様に同業他社が追従できない参入障壁となっています。

など、このように投資先企業の強み、将来的な成長力を丁寧に分析し、投資しています。

投資先企業の選定というと、決算書から財務分析して収益性や成長性など定量的な情報の分析が一般的ですが、それだけでなくこういった定性的情報から成長力を見極め、私達投資家に「成長する企業とは何か?」を教えてくれるため、経営の目線からもとても良い学びを得ることができます。

楽天証券やSBI証券で100円から買うことができ、こういった保有者向けの勉強会に参加することもできるので、インデックスファンドをメインで保有されている方もほんの少しだけ自分の保有商品に加えてみても良いかもしれませんね。

5.ファンドマネージャー奥野氏に直接質問できる環境

カンファレンスの中で自社株買いや高配当株についての内容についても長期投資家の立場から語られ、参加者からの積極的な質問が飛び交っていました。

自社株買いを行うことで株価が上がり易いとされていますが、奥野氏からは「企業価値に影響は無い」とやはり長期投資家の視点からの納得のお答えをいただいています。

また、幾つかの自社株買い後の株価の推移も提示されていましたが、中には自社株買い後に株価が下落しているパターンもありました。

そして、ファンドマネージャーの奥野氏に直接質問ができるのがこのカンファレンスのすごいところです。

プロのファンドマネージャーがどう考えているのか、疑問をぶつけて直に答えていただけるのはありがたい機会ですよね。

ちなみに、飛び交う質問のレベルは非常に高く、「何だこのやたらレベルの高い環境は・・・?」と思うくらいです(笑)

6.カンファレンスは全国で定期的に開催予定

今回はこのおおぶねカンファレンスへの参加がメインの目的で上京したのですが、学びを得られただけでなく他の参加者の方やスタッフの方とも交流、情報交換させていただき大変有意義な時間でした。

ちなみにカンファレンス後には懇親会が行われ、会場はなんとオフィスにて!

8月は名古屋にて行われ、全国の会場にて行われるようですので100円だけでもおおぶねを保有されている方はお近くで開催される際には参加されてみると良いのではないでしょうか。

私が特にオススメしたいポイントは、ファンドマネージャー自らが個別の企業について深掘りし、なぜその会社に投資をしているのかその成長性や競争力について語ってもらえる点です。

単に成長する会社の選び方を学べるだけでなく、経営側の視点からも視座を学ぶことができるのはとても有益なことと思います。

おおぶねカンファレンスの情報はホームページや購入している証券会社の受益者向けのメールなどで配信されてきますのでこうにゅうされている方は是非チェックされてみてください。

最後までご覧いただきありがとうございました。