
5月15日に楽天証券が同社iDeCoの商品ラインナップより9本の投資信託を除外する旨発表しました。
除外する理由としては、「運用商品見直しの一環」として、以下の通り説明しています。

これにより、該当するiDeCo加入者につきましては、個別に自身が投資をするファンドの除外を認めるのか否かの判断を楽天証券指定の「回答書」で返信しなければなりません。期日は6月30日です。なお、何の対応もしなければ、該当ファンドの除外を認めたこととなり、3分の2以上の方が除外に同意をすると、そのファンドは8月以降新規の買い付けができなくなります。
新規の買い付けができなくなっても、それまでに購入した投資信託の運用は継続します。しかし、新たな追加投資はできなくなるので、ご自身でスイッチングあるいは配分変更といった手続きをしないと、未指定資産として掛金が運用に回らず加入者自身が不利益を被ることになります。
除外に同意するかどうかの返答を求められている方は以下の通りです。

なお対象の方には、「運用商品除外にかかわる同意確認のご案内(除外に関する同意書)」がメール等で届けられますので、必ず確認するようにしてください。
楽天証券では、以下の9本を除外対象としています。

除外理由としては、ファンドのパフォーマンスの悪化を挙げていますが、これだけでは除外に応じて良いのかどうか判断に困る方も多いでしょう。そこでFP相談ねっとでは、楽天証券のサイトデータをもとに、該当するファンドの1年、3年、5年のパフォーマンスを楽天証券iDeCoの同カテゴリーのアクティブファンドと比較しました。なお、国内債券のファンドについては、比較できるアクティブファンドがないため、インデックスファンドと、またバランスファンドはそもそも楽天証券のiDeCoラインナップではアクティブ、インデックスを区別していないことから、除外対象となっていないファンドと比較しました。
除外対象商品と同カテゴリー除外対象外商品のパフォーマンス比較表

上記データは5月16日付けです。
今回の除外発表を受け、セゾン投信では異議を発表しています。

FP相談ねっとのファイナンシャルプランナーのもとにも、不安の声が届いています。
「除外ってどういうこと?」
「私は除外に同意すべき?」
「除外の対象になったということは、悪いファンドということ?」
「運用は続けても良い?」
「投資の配分を変えた方が良いの?」
などなど。今回の楽天証券の発表は、個別に除外理由を述べることもなく、また除外を認めるのかどうかの回答期限も6月30日と充分な思考時間もなく、どうして良いか分らないというお気持ちは自然なことだと思います。
もし同じように不安を抱えている方、ご自身の投資に対してもう一度確認をしたい方などいらっしゃいましたら、FP相談ねっとのファイナンシャルプランナーにご相談下さい。

なお、iDeCo独特のルールである「商品除外」が生まれた背景とその歴史をSBI証券の「オリジナルプラン」を例に振り返りましたのでこちらの記事もご覧下さい。楽天証券でiDeCoを利用している方は要注意! 9本の投資信託が除外でどうなる?
FP相談ねっと 代表 山中伸枝