相談事例集|確定拠出年金(企業型・iDeCo・個人型)の相談事例をまとめました。

相談事例集|確定拠出年金(企業型・iDeCo・個人型)の相談事例をまとめました。

災害などに遭っても、iDeCoは下せないって本当ですか?

ご相談者DATA

【年齢】 30歳代後半

【職業】 パート従業員

【性別】 女性

【家族構成】 配偶者・子供3人

 

相談しようと思ったきっかけ(アンケート抜粋)

老後に不安をあり、確定拠出年金に主婦も加入できるようになると聞き、セミナーに参加しました。講師のFP福田さんが有料で個別相談をしているということなので、個別相談に申込みました。

 

ご相談内容

ご主人が会社で確定拠出年金に加入しており、第3号被保険者のご相談者様も2017年から主婦も加入できるようになるので加入を考えていらっしゃいました。ただ最近大きな災害も多くそのような場合、お金がどうなるのか、また続けることが出来なくなった場合はどうなるのかなどと不安もありご相談にいらっしゃいました。

 

ご相談でお話しした内容

 

確かに確定拠出年金(iDeCo)は受け取りについては厳しい制限が設けられています。まずどんな時に脱退一時金(解約および引き出し)ができるのかご説明します。

 

脱退一時金の要件

 

(1)企業型加入者の資格をなくなってから、運用指図者になり2年経過している人で、

確定拠出年金の加入期間が3年以下、個人口座のお金が25万円以下なおかつ会社を退職したときに脱退一時金をもらっていない。

などの要件があります。

*運用指図者になってから、国民年金保険料の納付免除者になった期間がある、国民年金第3号被保険者(専業主婦など)になった期間がある、企業年金に加入した期間があるなどの場合は認められません。

 

 

(2)個人口座のお金が1万5千円以下の場合は、

・企業型の加入資格喪失後(退職後)6か月以内

・企業型や個人型の加入者又は運用指図者になっていない

の2つの要件を満たせば、脱退一時金(解約および引き出し)を受け取ることができます。

*退職されたお勤め先に確認してください。

 

 

このように脱退一時金(解約および引き出し)を受け取る条件は、とても厳しいものです。

 

 

平成29年1月1日からは国民年金保険料を納めている、すべての人が確定拠出年金に加入できるようになりました。

法改正施行(平成29年1月1日)後、脱退一時金を受け取ることができる方は、原則、「生活保護受給中の法定免除者、申請免除者、学生納付特例適用者または納付猶予適用者」及び企業型確定拠出年金の加入者でなくなった方で個人別管理資産が1万5千円以下の方」で支給要件を満たした方のみとなります。

                 *国民年金基金連合会HPより

 

これに合わせて脱退一時金(解約および引き出し)の支給要件も法改正されました。

 

平成29年になってから、以前よりも脱退一時金の支給要件が厳しくなりました。

ですから、ただ単にまとまったお金が入用になったからという理由では、脱退一時金は支給されないということです。

老後の資産形成としてしっかり考えて、確定拠出年金を自分の意志で始めた人も、会社の制度で始めた人も、始めた以上は是非、続けてほしいものです。

そのためにも、確定拠出年金の制度内容をしっかり理解してください。

原則、確定拠出年金は老後の年金なので、老齢給付金の開始まで中途引き出しはできません。

 

 

では、災害の時はどうなるの?

 

こんな時、とても心配ですよね。

震災等で家屋がなくなってしまって、食べることにも大変な時に確定拠出年金の掛金を拠出することなど不可能でしょう。

また、所持金も失っている時に、少しでもいいからお金を手元に欲しいと思います。

しかし原則、震災等でも確定拠出年金の資産を引き出すことができません。

 

 

平成23年3月11日に発生した東日本大震災の時、被災した加入者から確定拠出年金の引出しについての問い合わせや要望が多く、臨時国会において、東日本大震災の被災地に規制緩和等の特例措置をする「東日本大震災復興特別区域法」が平成23年12月26日に施行されました。

これは、被災者の生活再建を支援するということで、確定拠出年金の資産を全額引き出す(脱退一時金として受け取る)ことが認められました。

 

特例措置といえ、やはり支給要件は厳しいものといえるでしょう。

つまり、家も仕事も失ってしまった人で、確定拠出年金の資産が100万円以下などです。

請求する期限も決められています。

 

では、阪神淡路大震災の時はどうだったでしょう。

気になるところですが実はまだ、確定拠出年金の導入がされていなかったのです。

確定拠出年金が導入されたのは2001年、阪神淡路大震災の6年後になります。

 

 

次に、昨年発生した熊本地震です。

この時も被災された加入者の方に対して、特例措置が設けられましたが、脱退一時金(脱退一時金として受け取る)ではなく、掛金納付の特例措置です。

 

こちらの場合は、口座にあるお金は受け取ることができません。

生活を再建するのに掛金を出すのが困難場合は、一定の期間は掛金を停止することが出来ますよ、ということです。

 

この特例措置は終了期間があります。

終了時期は地域により異なりますが、平成28年11月30日と平成28年12月16日となります。

この特例の対象となる掛け掛金は、平成28年3月分から平成28年10月分の掛金です。

たった7ヶ月分だけでした。

震災に遭っても、それまで貯めたお金を受け取ることができない、自分のお金だけれども自由に使えないということになります。

 

 

なぜ、早期引出しに厳しいの?

 

確定拠出年金は、加入者が税制優遇を得て資産を積み上げていく年金制度です。

60歳到達前に受給できるのは、原則、加入者の死亡、障害時と制限されいます。

これは、確定拠出年金が老後のための資金=年金という性格上のものだからです。だからこそ、万が一自己破産をした時でも差し押さえの対象にならないなど、老後のお金を確保するための保護策も講じられています。

 

 

国民年金や厚生年金が65歳まで受給できない、加入者の死亡時や障害時にしか受給できないとされているのと同じです。

強制加入か任意加入の違い、国が運用するか自分で運用するかの違いはありますが、老後の資金という考え方は同じです。

これから加入を考える方、すでに加入している方、確定拠出年金は年金なんだ、老後の資金なんだということをしっかり意識した上で取り組みが必要です。

 

 

このようにiDeCoは災害時でもまずお金を下ろすことができないということで、少し落胆もされていましたが、だからこそ老後資金作りとして有効なんだということもご納得いただきました。その上で、下のお子さんが小学校に上がられるのを機にパートも増やす予定とのことでしたので、その際にあらためてiDeCoを含めたお金のご相談においでになることになりました。3人のお子さんの教育資金も含め改めてご提案させていただきます。

 

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福田 斉子
女性がずっと笑顔でいられるように、現在~将来の資産作りアドバイザー!

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