確定拠出年金相談ねっと認定FP林です。
週刊ダイヤモンド9月23日号の特集は、「株&投信 超理解」
株式投資・外国為替・仮想通貨・金 と、気になる金融投資をほぼ網羅した特集です。
株式を購入する前に見るところや、売買のポイント、最低限知っておいた方が良い用語の説明。そして、今話題のFXや仮想通貨、金。
投資って良くわからない、でもやってみたいという方が、知っておいて損は無い特集となっています。
資産形成の基本は「長期・分散・積立」。たとえ「少額」でも良いので投資に回し、時間分散・投資先分散、そして複利の力を借りて「長期」で運用する。
「草食投資隊」のお三方(レオスキャピタルワークスの藤野さん、コモンズ投信の渋澤さん、積立王子ことセゾン投信の中野さん)のコツコツ投資への思いがインタビューされていたり、独立系金融アドバイザーの福田さんのインタビューありと、資産形成の考え方の参考になります。
そして、コツコツ投資といえば、いよいよ10月から積立NISAの受付が始まります。スタートするのは2018年1月からになります。
(参考)積立NISA早わかりガイドブック (金融庁HPより)
www.fsa.go.jp/news/29/20170912/20170912.pdf
積立NISAは、金融庁お墨付きの投信やETFの中から商品を選び、毎年上限40万円まで、最長20年間、運用益非課税で運用出来ます。
解約はいつでも出来るし、iDeCoとの併用も可能です。
iDeCoは現役世代の年金作りのものなので、60歳~70歳は運用のみになり、70歳になると強制終了です。でも、NISA(2023年まで)・積立NISA(2038年まで)は年数の制限はありますが、年齢の上限がありません。(ただし、20歳以上)
現行のNISAとの併用は出来ません(ジュニアNISAは可)。現在NISA口座がある方は、来年(2018年)もこのままNISAを継続するか、積立NISAをするからするために変更するかどうするか問い合わせが来ていると思います。
金融庁お墨付きの投信やETFは、販売手数料ゼロ(ただしETFは掛かります)、信託報酬も低く、頻繁に分配金が支払われない商品と、法令上の条件を満たしたものなのです。
初めて投資する国民が、投資信託選びを間違えて困った結果にならないよう、どれを選んでも少額からの「資産計形成」が出来るような商品になっています。
ダイヤモンドの文中に、60歳~75歳を「使いながら運用する時代」と位置づけているとの言葉がありました。
今に始まったわけではなく、退職金を手にした方々は、皆、「資産を殖やしながら使っていく」ことを考えていました。
なので、「毎月分配金が貰える」商品を選んでいた訳です。毎月一定の金額が貰えるのを購入しておけば、資産を減らさずに使えると思っていたのです。
でも、運用に確実はありません。一定の金額を分配するってことは、利益だけでは分配出来ない分は元本から出すしかないのです(特別分配金)。すると、当然元本が減ってしまうので、運用利益そのものも減って言ってしまうのです。
資産を殖やしながら使っていると思っていたのが、実際は自分の資産を削りながら使っていて、気づいたときには資産が大きく減ってしまっていた。
「運用が上手くいってないですね。新商品どうですか。」と勧められ、手数料を払って新しいものに乗り換える。
それが繰り返されていたわけです。
なので、積立NISAに「頻繁に分配金が支払われない商品」の項目があるのです。
商品についてあまり知らなくても、どれを選んでもちゃんと資産形成ができるように考えられています。
積立NISAの商品が決まると、金融庁のウエブサイトに掲載されます。
知っていて選ぶのなら、その人には欲しい理由があって選ぶのです。
毎月配分のデメリットを知っているけれど、「毎月お金が振り込まれる安心感」には変えられないという話も聞きます。
「年間で解約すると使ってしまうから、毎月がいい」という考えもあります。
知っていて意志決定をするのはいいのです。
でも、知ろうとしないまま相手の言葉を鵜呑みにするのは避けた方がいいと思います。