制度や仕組みを、
知っていれば【貯められる】、知っていれば【殖やせる】、知っていれば【騙されない】
FP相談ねっと林です。
下のグラフは、厚生労働省HP「非正規雇用」の現状と課題 のP5にあるものですが、正規雇用(一般・時短)と非正規雇用(一般・時短)の時給ベースの賃金カーブです。これにより、非正規雇用は正規雇用に比べ賃金が低い状態であることが読み取れます。
(出典:厚生労働省HP「非正規雇用」の現状と課題 P5【賃金カーブ(時給ベース)】)
非正規雇用と正規雇用、若い頃はそれ程格差はありませんが、勤務年数とともに賃金格差は広がります。
それだけではありません。
賃金が低いと、賃金を基に計算されるものにまで影響します。年金もその一つです。
さらに、厚生年金に加入していたか、国民年金の加入かにより、将来受け取る年金額が変わります。
会社員等が加入する厚生年金は、加入期間により計算される基礎年金(国民年金)と、給与や賞与の金額により基礎年金に上乗せする報酬比例部分で算出されます。よって、標準報酬月額や標準賞与額により、保険料や年金額が違ってきます。
つまり、給与や賞与が多いと年金保険料は高くなりますが、将来受け取る年金も多くなります。反対に、収入が少ないと、保険料は少なくて済みますが、将来受け取る年金は少なくなってしまいます。
国民年金加入者は基礎年金のみ受給出来ます。収入にかかわらず月額保険料は一定(令和5年度は16,520円)で、40年間納めると満額(令和5年度は795,000円 月額66,250円)を受け取れる仕組みです。
では、国民年金保険料16,520円と同じくらいの厚生年金保険料 16,470円(標準報酬月額18万円)を40年間支払った場合、受給年金額はどうなるのでしょう。
国民年金が795,000円に対し、厚生年金は基礎年金分795,000と報酬比例部分473,558の合計1,268,558円。国民年金保険料より支払った保険料が少ないのに受け取る年金が多くなります。これは、会社が保険料を半分負担してくれるから、自分の支払う保険料は半分だけ払えば良いからです。
そして、なるべく早いうちから資産形成を始めることも必要です。
ファイナンシャルフィールド『【年金相談】非正規雇用で働いています。将来受け取れる年金は少ないのでしょうか?』