最近、急増しているのがフェイスブックなどのSNSの広告からLINEの投資グループに誘導され、数千万円から数億円詐取されるという投資詐欺です。
私のご相談者様の中にも、家族や消費者金融などから借金したうえすべてを詐取されたという方がおられます。
生活費も全て奪われてしまったとのこと。
現代の詐欺師たちは、行動経済学の心理学を研究し尽くしています。
さまざまな心理効果や人間の持つバイアスを巧みに操って、だまされていることに気づかず喜びの絶頂に達したときにすべてを奪い去ります。
その手口を知っておくことが、最大の防御となります。
この記事では、その手順を詳細に分析しています。
是非ご覧いただき、防御に活かしていただければと思います。
THE GOLD 60投稿記事
「お願いですから戻らせてください…資産1億2,000万円で歓喜の早期退職を実現した59歳会社員、わずか3ヵ月後に元職場へ復職の直談判。発端はある日届いた「LINEの通知」」
☟☟☟クリック
gentosha-go.com/articles/-/65147
【図表】詐欺師の巧みな手口
詐欺の手口/状況 | 使用された心理的効果/バイアス | 解説 | 防衛策 |
LINEグループで他の参加者の成功体験を見せられる | 社会的証明 | 多くの人が成功している様子を見せられることで、その行動が正しいという錯覚を生む | 見知らぬグループは即座に退会する |
投資の「先生」が的確に質問に答え、生徒たちが尊敬を示す | 権威性バイアス | 「先生」という肩書と専門知識を持つように見える人物への盲目的な信頼を誘発する | 資格や実績を客観的に確認する |
デモ取引で確実に利益を出させる | アンカリング効果 | 最初の成功体験が基準(アンカー)となり、その後の判断に強く影響を与える | デモと実取引は全く異なることを理解する |
2週間待たせてから実取引を許可 | 希少性効果 | 取引機会の制限により価値を高く感じさせ、待たせることで投資への欲求を高める | 焦らされても冷静な判断を心がける |
最初の50万円の引き出しを確実に実行 | 確証バイアス | 少額での引き出し成功が、システムへの信頼を確証として強化する | 引き出し条件の詳細を確認する |
「自動売買システム」による利益の約束 | 楽観バイアス | 自分に都合の良い結果が起きる可能性を過大評価する傾向 | 「ローリスク・ハイリターン」は存在しないことを理解する |
引き出し時の「納税」「証拠金」要求 | サンクコスト効果 | すでに投資した大きな金額の元を取ろうとし、追加の要求にも応じてしまう | 追加投資の要求は詐欺の典型的な手口と認識する |
両親や弟からの借入、消費者金融の利用 | 一貫性の原理 | 一度始めた投資を諦められず、借金してでも続けようとする | 借金での投資は絶対に行わない |
デモ取引への参加(コストなし)→ 安価なシステムでの投資→高額なシステムでの高額の投資 | フットインザドア効果 | 最初に小さな要求を受け入れさせ、その後により大きな要求を認めさせやすくする説得テクニック | 最初の小さな要求でも慎重に判断する |