森次 美尊

手書きライフプランを作ってみようシリーズ!第四弾「出来上がり!!究極の現状把握」

こんにちは。

ファイナンシャル プランナーもりつぐ先生です。

今日は、前回から始まった「手書きライフプランを作ってみよう」シリーズの第四弾!
ついに最終回までやってきました。

前回までの記事はこちらからご確認ください。
   ↓ ↓ ↓

第一弾では、一生涯の収入の変化を書き入れていきました。
第二弾では、年金計算で、老後に貰える「老齢基礎年金」と「厚生年金」がいくらになるのか、
という概算の計算をしました。
第三弾では、第二弾で計算した年金計算を見取り図にいよいよ書き入れ、
そして老後が5800万円のマイナスだよ、というところまで話してきました。

それでは、今日は何をするのか。

学費です。
学費をここに、さらに書き入れることで、どのくらいマイナスになってくるのか、
ある程度分かるので、それに対して自分たちの戦力はどうなのか。
ここまで行きたいと思います。

今日も前回までと同様の以下の条件でお話していきます。
●ご主人40歳
●奥さん35歳
●お子様が3歳と0歳

今日はひな形として、公立の学校で進学していって、大学受験をする
このパターンのお話です。

一つ目のターニングポイント『大学受験』


多くの方が学資保険などに加入しているのも大学受験を見据えているからですよね。

重要なのは18歳なんです。
大学に入るのは19歳なんですが、高校3年生の18歳の時に受験をします。
入学金を支払ったり、願書なども何個も出そうと思うと高いですよね。
そして、予備校
予備校が今めちゃくちゃ高いんです。
年間100万円ぐらいかかったりしますからね。
なので、18歳というのはかなりキーワードになってきます。
この辺りから、お金の計算をしていきましょう。

ご主人が55歳のとき、上の子が18歳、下の子が15歳。
3歳差なので、ここでダブル受験ですね。
これはなかなか大変です。

18歳のときに、先ほどお伝えした年間100万程度(予備校、夏期講習、願書など)
かかると思いますので、そこはしっかり準備してあげたいですよね。
次にストレートで大学に入学できました!となった時に、
19歳~22歳まで、ご主人の年齢で言うと、56歳~59歳までの4年間大学へ通うわけですね。

そして、下の子。
3歳差なので、上の子が3回生のときに、下の子が18歳になります。
つまり大学受験をする高校3年生。
つまり!ここでまた100万円程度が出ていく可能性があるわけです。
そして、上の子4回生、下の子1回生の1年間は2人とも大学へ通います。

上の子が卒業した後も下の子は大学へ通い続けますから、
ご主人が62歳になるまでは大学へ通う期間です。

なので、ご主人が55歳から62歳までの7年間は
いわゆる『大学受験のピーク』がこの家庭にやってきます。



ここで、少し大学のお話をします。
●私立大学4年制
●文系
●自宅から通学
→このパターンで、大体の学費が400万円程度と言われています。

●私立大学4年制
理系
●自宅から通学
→理系になると、500万円程度に上がります。

1人暮らしをするとなると、年間で100万円程度持ち上がるので、
●私立大学4年制・文系・1人暮らし800万円程度
●私立大学4年制・理系・1人暮らし900万円程度

理系の方で大学院に行くとしたら、さらに200万円程度プラスになったり・・・
これはかなり幅があるので、皆さんがどういうところへ行かせてあげたいのか、
というのをネットなどで調べて頂いたら学費などは出てきますので、
その辺り計算していただければと思います。

仮に、子供2人とも理系ぐらい行かせてやりたいな、としたとしましょう。
そうすると1人当たり500万円ずつは準備しようってなりますよね。

【子供たち2人の大学でかかる費用】
上の子:100万円(受験)+500万円(学費)
下の子:100万円(受験)+500万円(学費)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
TOTAL : 1200万円

それまで家計的に、収入の範囲内でやりくりしていたとします。
月に何万円かは貯金できている、会社で言うと黒字の状態ですね。
それが、大学受験から始まる『大学受験のピーク』からは収支が逆転するわけですよね。
もちろん、それ以前の中学生くらいの頃から、食費など含め支出が増えてきているかもしれませんが、
今日は概算でいきますね。
要するに、この大きなピークをどう捉えるか!

つまり、ご主人が55歳からドン!と支出が上がって62歳で子供たちが巣立つまでは
赤字の期間になるわけです。
巣立ってくれたら、一気に楽になって、それから老後を迎えるというイメージです。

ご主人が65歳の時にはもう年金生活で収入が下がってしまいますし、
62歳までは下の子が大学へ通っているので、
63歳と64歳の2年間だけ、少し余裕のある期間なわけです。

子供2人を大学へ行かせると合計1200万円くらいのマイナスになるイメージです。
老後に5800万円くらいのマイナスになるというお話はしましたね。
62歳でなんとか1200万円のマイナスは終わった!となっても、
準備期間2年だけで、老後に突入するので、老後のマイナスに備えるためには、
『大学受験のピーク』前の黒字期間で、いかに準備しておくか、
ということが重要になってくるんですね。

ここまでで収入と支出を出しましたね。
さあ、ここからいよいよ自分たちの戦力を書き入れていきます。

自分たちの戦力


今されていることって、色々ありますよね。
それらをここに書き入れることで、本当の現状が出てくるわけです。

例えば、「学資保険やってますよ」っていう人がいたとします。
満期で200万円もらえて、兄弟2人ともやっていれば、2人分で400万円ですよね。
後は、「児童手当をそのまま貯めてるんです」って方もいますよね。
あれは生まれる月によって微妙に貰える金額が違ってきますが、概算で大体200万円です。
それがまた兄弟2人分だと400万円になりますね。

【自分たちの戦力①】
●学資保険=200万円 × 2人分 = 400万円
●児童手当=200万円 × 2人分 = 400万円 

 → TOTAL 800万円

これで、本当のマイナスが出てきました。
『大学受験のピーク』時点のマイナス1200万円から
学資保険+児童手当の800万円を引くわけですから、
本当のマイナスが400万円ということが分かりました。

【大学受験の本当のマイナス】
大学受験のピーク▲1200万ー戦力①800万=▲400万円


では次、老後を見てみましょう。
例えばですが、「退職金があるよ」という場合もあると思います。
退職金が仮に2000万円あったとしましょう。

この退職金、『確定拠出年金』として、自分で運用している人もいますよね。
その場合、このままの運用で何パーセントぐらいでいってるから、
60歳までやったら、どうなるかな?というのも、複利計算シミュレーションとか、
ネットでやったら出てきますので、そういったもので計算していただいてもいいかな、と思います。

さらに、例えば「年金保険入ってるよ」という方。
満期で大体600万円もらえます、とか。

後は、「終身保険に入ってるんで、自分が死んだときには奥さんに400万円渡せるんです」
って方などもいますよね。
このようにして、老後の資金を全部書き入れていったらいいと思います。
すると、退職金2000万円+年金保険600万円+終身保険400万円なんで、
合計で3000万円になります。

【自分たちの戦力②】
●退職金 2000万円
●年金保険 600万円
●終身保険 400万円 

 → TOTAL 3000万円

【老後の本当のマイナス】
老後のマイナス▲5804万ー戦力②3000万=▲2804万円


つまり、老後が2800万円マイナスで、学費は400万円マイナスだよってことが分かるわけです。



『大学受験のピーク』前の黒字の期間に貯金があるかもしれませんよね。
仮に500万円ぐらい手元に貯金がありますっていう場合、
※注意※
・貯金の中に児童手当を含めている場合もありますが、すでに戦力①で計算に入れているので、
 今回は児童手当は避けて考えましょう。
・年間でいくら貯まっているのか、というのもキッチリ把握しましょう。

仮に、年間で50万円ほど貯金ができているとします。
つまり、今現在500万円の貯金があって、年間50万円ずつ貯まっていくわけですよね。

今、この家庭で、奥さんが専業主婦なのは下のお子様が0歳で育児に専念しているからですよね。
なので、どこかのタイミングで奥さんが働きに行くのであれば、
そのタイミングで貯金額も増えるはずなので、そこでもう1回
ライフプランを作り直さないといけないですね。

重要なのは、
この手書きライフプランは気軽に作れるので、

その都度その都度何回でも作り直せるということです。
作り直して、『今現状、何をしなきゃいけないのか』っていうのを
その都度見直していくことがさらに重要なわけです。


じゃあ、この家庭で言うと、年間50万円ほど、貯めれるなら貯蓄残高が多少増えていきますよね。
ですが、『大学受験のピーク』で、学資保険などいろいろした結果400万円くらい赤字になるので、
それまで貯めてきていたものを使ってしまいます。
そして、その後に退職金とかを貰って、一時的に貯蓄がどんと増えるんですが、
これを老後ずっと食いつぶしていって、次第にマイナスになっていきます。

そうなると、今何をやらなきゃいけないのかって言うと、
とにかく老後の最終ステージのマイナス回避!
今現在の黒字のうちに、老後資金を作る準備をしておく必要があるということです。

なぜなら、子供が巣立った後、老後への準備期間ってたったの2年間だけでしたよね。
だから、今、すでに考えておかなきゃいけないんです。

例えば児童手当をただ置いているだけじゃもったいないですから、
一部をジュニアNISAにして、その中で資産運用しようかな、とか。
親名義で積立NISAをやろうかな、とか、やり方はいろいろあります。

こんな風にして、手書きライフプランを作ることで今の現状が全て出ました。

「学資保険入ってるから安心」ではないんです。
「老後のために、年金保険入ってるし、終身保険入ってるから安心」ではないんです。
これだけでゴールではないんだっていうことですね。

自分たちの現状と照らし合わせて、本当に今どうなのかという現状を把握する。

例えば、この家庭で、奥さんが働き始めるとか、
子供が公立じゃなくて私立中学を受験するかも、とか、
色々と計画していたことと違うことが出てくると思います。
その都度、その都度作り直して、微調整を加えて計画を立て直す。
そうやって、進んでいくことがすごく大切なんだっていうことです。


手書きライフプランは気軽にご家庭で作れますから、是非有効に活用していただいて、
自分たちの将来設計に役立てていただきたいな、という風に思っております。

【結論】
ステージに合わせて、気軽に、簡単に現状を把握できる!!
それが手書きライフプラン!



最後までお読みいただきありがとうございます。


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