小川 洋平

iDeCo批判あるある

こんにちは!

保険営業時代からiDeCo推進派だった、実はiDeCo推し歴の長いファイナンシャルプランナーの小川です。(iDeCoという愛称がついたのはそれから5年後のことです)

以前私が金融経済に興味を持った理由についてお伝えしてきましたが、そのときに実は自分が新卒で入った会社で掛けてもらい、退職してからも続けていた個人型確定拠出年金が老後の資産形成のための最強のアイテムだということに気が付いたのでした。

個人型確定拠出年金、つまり今のiDeCoのメリットに気が付いた私は自分が扱っていた貯蓄系商品なんてもう眼中に無しでした(笑)

そして、そこから生命保険の提案をしたり、老後の資金の相談をいただいたお客様には必ずといっていいほどiDeCoをオススメしていたのですが、よその保険会社の営業さんから私が提案していたお客様にiDeCoのデメリットを持ち出して自分の扱っている商品を勧められるケースも多くありました。

そんなアンチiDeCo派が語るiDeCoがダメな理由と、中立的な目線からそれについて解説していきたいと思います。

60歳まで引き出せない!

iDeCoのデメリットと言われているものの一つに60歳まで引き出せないという点があります。

だからよく生命保険の営業さんが「保険なら途中解約できるからもしお金が必要になっても安心」という理由で生命保険の方を推してくるケースありましたね。

勿論60歳まで引き出せないことについては全くもって正しいのですが、よく考えてみてくださいね。

そもそも老後のためのお金なんだから、60歳まで引き出したら老後のお金が無くなるということになりますよね。

60歳まで引き出せないというのは、60歳までに確実に残しておくことができる資産を創ることができるです。

ただ、これは保険商品で貯蓄する場合も全く同じなんですが、60歳まで使えないお金なんだから余裕を持って続けていける範囲の金額を設定することが大事ということですね。

そして、iDeCoはもし支払いが大変になったら減額、運用指図者となり支払いを一時ストップできますのでそういった点では逆に減額したら一部解約とみなされて減ってしまう保険商品よりも柔軟性が高いと言えますね。

手数料が掛かる

これもなかなか多かったご指摘なのですが、それを言ったら保険商品はiDeCoで掛かる手数料とは比較にならない費用が保険料から引かれてるのですけどね・・・。

今や運営管理機関の手数料が不要で、毎月172円程度しか手数料が掛からないiDeCoと、初年度は支払った保険料の40%、60%、場合によっては80%以上もの手数料が営業さんに支払われる保険商品よりもずっと割安だと言えます。

仮に全額元本確保型の預金や保険で積立したとしても、税金のメリットだけでも手数料の何十倍ものメリットがあることは容易に計算できるはずなのですが、そんな理由で否定される方もいらっしゃいましたね。

受け取るときに税金が掛かる

「掛け金を支払うときは掛け金の全額が所得控除になって税金がお得になるけど、受け取るときに税金が掛かるから結局同じなんですよ」

ということも言われるのですが、税金は確かに受け取り時に発生する場合はありますが同じではありませんね。

加入期間と積立額次第で当然税金が掛かることもありますが、受け取り時の税制は退職金や公的年金と同じ税制優遇を受けられるので全額税金が掛からずに受け取ることもできますし、仮に税金が掛かったとしても優遇を受けることができるため掛金の優遇が帳消しになるようなことは考えにくいことです。

例えば、iDeCoの加入期間が30年であれば1500万円までは一時金で受け取っても税金は掛かりません。

退職金と併せて受け取る等、税金が掛からない1500万円の枠を超えてもその金額の1/2に所定の税率を乗じて計算するため、税金は掛かったとしてもかなりお得になることの方が多いと言えるでしょう。

そして、iDeCoを年金で分割受け取りすることで退職金の税金の控除と、公的年金の税金の控除を併用することも可能です。

このように、受け取り方次第で税金は発生しない、最小限に抑える受け取り方も可能になりますので節税に意味が無い等とは言えないでしょう。

ちなみに、生命保険も受け取り時には支払った保険料との差額に対し一時所得、雑所得として課税されますね。

メリットを最大限に活かすためにデメリットと賢く付き合う

さて、ここまでご紹介してきたアンチコメントを紹介し、その反論を書いてきました。

勿論、これらのデメリットを知っておくことは大事なのですが、それでiDeCoを使わない方が良いと結論付けるのはあまりに雑ですよね。

あなたが病気になったときのクスリに例えるならば、例えば「風邪薬の副作用で眠くなるから風邪薬は使っちゃいけない!」なんて言われたとしても、例えば車を運転する前に飲まないようにするとか、副作用と正しく付き合うことで風邪薬を使うこともあるでしょう。

それと全く同じことで要は使い方です。

デメリットというよりも特性というべきでしょうが、それらのことを理解してデメリットにしないように、メリットをフル活用していきましょう