小川 洋平

本当にあったお金の怖いはなし② 絶対安心だと思ってたのに・・・

こんにちは(^^)

ファイナンシャルプランナーの小川です。

本当にあったお金のコワい話シリーズ、①はご覧いただけましたか??

まだ残暑厳しい今日この頃、読んでいただきゾっとして下さいませ。

この怖い話シリーズですが、保険の営業マンとして活動して6年半、FPとして活動して5年も経つと本当にイヤになるくらい見てきてます。

そして、その商品をよくも自分のお客さんに提案してきた営業マンに対し、北斗の拳 南斗水鳥拳の使い手のレイさんのように、「テメェらの血は何色だぁーーーー!」って叫びたくなることたくさんあります。

「信頼できる人だと思ってたのに・・・」

ってこともかなりあります。

だから、あなたにこんな怖い話の主人公になって欲しくないのでこのようなお話を書いています。

さて、しかし今回のネタは例外的に営業マンのぼったくりな提案によるものではありません。

お客様が資産運用の知識を持たず、ご自分で選択してしまったために起きてしまった怖い話です。

それではご覧ください・・・・

絶対安心だと思ってたのに・・・

主人公:Iさん

年齢: 70歳

性別: 男性

職業: 年金生活者(元大企業勤務)

地域: 新潟県

大手企業を退職されたIさんは1500万円もの退職金を受け取り、その内500万円も大金を失った怖いお話。

Iさんのように退職し、大きな退職金を受け取る際には金融機関からは運用しないかと営業の電話が来て、生命保険会社の担当者からは一時払いの生命保険での運用を勧められるケースが多々ありますが、Iさんにもやはりそんな電話が。

比較的金融リテラシーが高かったAさんは「銀行や保険屋の言いなりになると損する」と仰っていましたが、かといって全て預金にしておくのも勿体ないから何か運用しようと考えました。

そして、Iさんは国がバックにつく超巨大企業の株式に投資することにしたのでした。

「ここなら絶対間違いない!」

確かに、昔からその会社の事業はよほど大きなことが無ければ需要は絶対に無くならないものですし、何より国がバックについている。

もう安心安全の極みのような会社でした。

「ここなら絶対安心だ」

そして、Iさんはその会社に退職金の内500万円で株式を購入することにしました。

株価の大暴落

絶対安心に見えたIさんの投資先の会社でしたが、なんとAさんが投資した2年後にその会社でとてつもなく大きな事故が起きてしまいました。

誰もが予想しなかった出来事でしたが、そんな大事故が起きてしまったのでした。

Iさんはそのニュースを観てから数日が経過した後、「ひょっとしたら株価にも影響が出ているかも・・・」

と思いチェックしてみました。

するとそこには・・・・

500万円で買ったはずの株式がなんと・・・

約20万円に・・・・

Iさんは目を疑いました。

絶対安心だと思っていた大企業の株価が、25分の1くらいになってしまっていたのでした・・・

その後、若干回復傾向ではあるものの、結局購入時の10分の1ほどにしか満たない株価で、損失は450万円以上にもなったのでした。

大暴落した株式、どうするべき?

その後、以前に離婚された奥様との間の息子さん達と、現在の奥様への相続のことで私にご相談いただき、その時に私はこのお話をIさんより伺いました。

Iさんはもう仕方が無いと諦めておられた様子で、「この株どうしたらいいでしょうか?」とご質問いただきました。

残念ながら、国が大きく政策を転換しない限りこの会社の株価が持ち直すことは到底考えられません。

勿論確実ではありませんが、国の政策の方向性をお伝えした上で、もう回復が見込めないようであれば売却も選択肢の一つであることをお伝えしました。

このような回復する見込みの薄い株式のことを「塩漬け株」と呼びます。

日経平均株価のように、複数の会社の銘柄の平均株価は一度暴落してもその内の数社は塩漬け株となってしまっても、残りの会社が株価を回復してくれるため大暴落したときに売ってしまうのは避けた方が良いことです。

しかし、個別の銘柄については早々に手放し、別の運用方法で運用した方がこれから増やせることも期待できます。

Iさんの失敗は・・・・?

さて、絶対に安心だと思って買ったので老後の資金の運用目的で株式を買ったIさんですが、失敗をしていました。

株式投資は会社の利益等によって株価が大きく左右され、当然に元本を大きく下回ることがありますし、時にはIさんの買った株式のように価値がゼロになってしまう可能性もあります。

いかに巨大企業であっても、今回のように国がバックについている会社であっても、その可能性はゼロではありません。

こういった株式には、仮にゼロになってしまっても良いお金を投資するのが投資の鉄則なのです。

本来、株式投資は自分の余剰資金をその会社に出資し、その事業を応援して利益が出たら還元してもらうという意味があります。

「自分もその事業に賛同しているのだから、儲からなければ仕方ないね」

というくらいの気持ちが必要です。

しかし、このケースでは残念ながら老後のためのお金をそこに充ててしまいました。

目的に合わない手段を選んでしまった

これがIさんの失敗の原因です。

老後の資金の運用は分散投資を

Iさんのように、老後の資金の運用には分散投資が大切です。

分散投資とは、複数の企業、複数の業種、日本だけでなくアメリカやヨーロッパにも、株式のみでなく、債券や不動産等・・・・

と、このように分散することが重要です。

分散することで、1つの会社がダメでも他の会社が成長する、1つの業種がダメでも他の業種が伸びる、1つの国の経済が低迷してても他の国が伸びてくれる、1つの資産が値下がりしても他の資産が値上がりしてくれる・・・

このように大損する可能性を回避することができるのです。

このような効果がありますので、Iさんのように老後の資金の運用のためには分散投資がとても重要です。

長期分散投資の考え方は金融庁のHPでも紹介されておりますので是非ご覧くださいね。

金融庁特設サイト 投資の基本↓

www.fsa.go.jp/policy/nisa2/knowledge/basic/index.html

「これだけじゃ自分でどうやって運用すればいいか決められない!」

という方は私にご相談下さいね(^^)

初回は無料でご相談いただけますので。