小川 洋平

「ゆでガエル」って、どういうこと??

こんにちは(^^)

経営者の理想を実現する資産形成のプロ、ファイナンシャルプランナーの小川です。

あなたは「ゆでガエル現象」って聞いたことありますか?

熱いお湯の中にカエルを入れると、カエルはビックリして鍋から逃げ出します。

しかし、カエルを水の入った鍋に入れてお湯を熱すると、お湯は段々熱くなっていきますが、カエルはそれに気が付かずに鍋の中から逃げずにいて、いつの間にかゆで上がってしまうということから「ゆでガエル現象」と呼ばれています。(実際にカエルを茹でたことはありません・・・)

そして、このゆでガエル現象は私達の日常に数多く存在していて、知らない間にカエルが茹で上がってしまうように知らないまま、気が付かないままだと超危険なこともあります。

今回はこのゆでガエル現象についてお伝えします。

昔はこうやった・・・

「おれはこうやって成功した」

営業のセミナーでは、未だにご自身の成功体験を得意げに語る営業マンや経営者さんもいます。

そして、問題なのはこの成功体験を「おれはこうやってきた」と、自分が行ってきた「手法」をずっと続けてしまったり、部下に強いてしまうことです。

例えば、かんぽ生命の不正契約の問題が以前問題になりましたね。

よく「郵政民営化の弊害」とのように言われますが、あの不正契約の背景には郵政民営化の前、「旧簡保」時代から根付いた営業ノルマ至上主義の体質にあります。

「夜でも休みの日でも営業成績が目標に届かないと、上司から電話が掛かってくる・・・」

「家の前に契約してもらえるまで居座って契約取った」

これはバブルの頃に簡保の営業をされていた方が語っていた言葉で、現在では非常識極まりない行動ですが、当時はそれが当たり前だったようです。

そしてその「当たり前」を、時代が変わった今でも続けてしまっていたのです。

時代が変わっているのに「昔はこうやった・・・」と、時代が変わっているのに当時のような考え方を捨てられずにいるとこのかんぽ生命の不正契約の事件のようなことが起きてしまうのです。

これが「ゆでガエル現象」が危険な理由です。

実はよくある「ゆでガエル」事例

かんぽ生命の事例を紹介してきましたが、実はゆでガエルの事例は決して他人事ではありません。

「自分の能力を磨く努力をほとんどせずに、会社員としてそんなに高くなくても良いから安定的な給料をもらえていればよい・・・」

会社員の方でよくあるお話ですね。こんな方の場合、残念ながら勤務先が倒産した場合には次の就職先も見つかり難く、再就職できても低い給料から再スタートになってしまいます。

「今まで大丈夫だから、これからもこのままで大丈夫なんじゃないかな・・・」

これは経営者さんに多い考え方ですが、これも同じくゆでガエル状態になってしまう典型例です。

世の中のニーズは時代と共に変化していきます。今は顧客に受け入れられる仕事も、これから先もう時代に合わない仕事に変わってしまうことにもなります。そうなると、当然に売上の低迷は起きますね。

時代の変化、市場のニーズの変化に気が付くのが遅れ、「ヤバい!!」と思った頃にはもう手遅れになってしまいます。

「ゆでガエル」になってしまう原因

人間は変化を嫌う動物と言われています。

例えば、転職したいけど今の収入を得られなくなってしまうのではないかという不安があったり、転職先で人間関係に悩まされるのではないかという不安だったり。

このように、何か変化が起きた時には今あるものを手離さなければならないかもしれないという「不安」があります。

「給料が安い」「会社の方針が気に入らない」「○○さんのことが嫌い・・・」等の不満を口にしながらも現状維持に甘んじてしまうのはこのためです。

他に、家計の見直しをしているときによくあるのですが、携帯電話の料金の負担を減らすために格安SIMへの切り替えをアドバイスした際に・・・

「Eメールのアドレスが変わると大変だから・・・」

(↑ほとんどLINEでやりとりしてメール使ってないやん!!)

「画面割った時とかメーカーの保証が無くなるから・・・」

(↑スマホの保険もあるし、そもそも古い機種使ってて2万円~3万円で中古品に買い替えできるのにスマホの保険が必要かどうか考え直した方が良い)

と、合理的とは言えない理由で否定的に考えてしまうことがあります。

勿論、格安SIMにはインターネットの速度が遅い場合があったりしますので、そういった通信速度の速さを重要だと考え、大手キャリアの通信速度の速さが必要という方はしっかり合理的な選ぶ理由があるので、支出を削減しなければならない状況でなければそのまま使い続ければ良いでしょう。

しかし、さほど重要ではないことを理由に否定的に考えてしまうこともよくわります。

変化しなければ時代に対応できないけど、変化が怖くて変わることができない・・・

これを「現状維持バイアス」

と言います。

日々変わっていく環境に対応しないと「ゆでガエル」になってしまいますが、それを邪魔するのが人間にある「現状維持バイアス」というものです。

そして、現状維持バイアスによって私たちは変化に対応せずに「現状維持」を選ぶという自分の行動を自分で「これでいいのだ」と知らず知らずのうちに正当化してしまいます。

お金の知識を持っていることがもう当たり前になる時代

さて、今回は「ゆでガエル現象」や「現状維持バイアス」についてお伝えしてきましたが、今年に入り高校の家庭科の授業の中で金融教育がスタートしています。

↓からその内容を見ることができますが、今の高校生が社会に出る頃には当たり前にこのようなお金の知識を持って社会に出てくるわけです。

www.fsa.go.jp/news/r3/sonota/20220317/20220317.html

私達大人も、お金に対する知識をしっかり持っておかないとこれからの新社会人たちにとっては「変化に気が付かない、ゆでガエル」にのように思われてしまうかもしれませんね。

そんな若者にナメられない大人になるために、お金に関する情報発信をしていきますので読んでいただけると幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございましたm(__)m