小川 洋平

理想の人生を送るための「ライフプラン&マネープラン」

こんにちは(^^)

ファイナンシャルプランナーの小川です。

「こんな人生だったらきっと自分は幸せだろう・・・」

「将来はこんな仕事をして、こんな生活を送って、こんな人と一緒にいて・・・」

あなたにはこのような理想の将来図はありますか?

理想の将来図、それが・・・

ライフプラン = 人生の設計図

です。

ファイナンシャルプランナーはお金のプロと呼ばれますが、FPのお金の相談は下記のように幅広い範囲に渡ります。

日本FP協会HPより

FPはこれらの幅広いお金の知識を用いて、クライアント様の理想の将来設計を実現するためのお金のプランを考えることが仕事です。

しかし、ここでお伝えしておきたいことは、これらのFPの知識、そして金融商品や保険商品、各種制度は人生の設計図を構成する一つのパーツでしか無いのです。

クライアント様が思い描く理想の将来像をパズルの完成図だとするのならば、これらの知識や商品、制度はパズルを完成させるための1つのピースなのです。

少し想像してみてください。1,000ピースあるパズルを、完成図がわからないまま組み立てて下さいと言われたら、どうでしょう??

きっと何からどう考えていけば良いか、困り果てますよね。

理想とするライフプラン、自分が将来どんな生活を送っていたいか、理想とする姿が無ければ何を実現したら良いかわからないのです。

例えば、「老後にお金に困らないようにしたい」というご要望をお持ちの場合でも、「具体的にどのような生活を送りたいか?」がわからなければ、生活水準は人それぞれ全く異なります。

私の場合、70歳になっても80歳になっても元気でいて、夜お酒を飲みに行き、若い起業家達の悩みを聞いたり自分が助言できることを助言したり、何か若い世代の糧になれるような存在になりたいと思っています。

そのためには、毎月40万円程度のお金は必要になるでしょうね。

そして、身体の自由が利かなくなったら、介護認定を受ける前にグループホームなどに入居し、お金を払ってお仕事として面倒を診ていただける環境にいて、家族や仲間にあまり迷惑を掛けず、いつでも会いに来れるような状況でいたいと考えています。

そうなると、公的年金で受け取れる金額だけでは到底足りませんし、一時期話題になった「老後2,000万円問題」どころの話ではなく、「老後1億円問題」という話にもなってきますし、そもそも老後という概念が無いのだと思います。

もう、公的年金は75歳までMAXで繰り下げして増額してもらい、それまでは仕事を続ける。そしてiDeCo&つみたてNISAをしっかり活用して資産形成を行い取り崩しながら運用するというマネープランを考えています。

それに対し、歳を取ったら静かに家族と過ごし、あまりお金を掛けず、たまに旅行に行き贅沢できれば良いという生活でしたらあまりお金も掛からず、毎月20万円程度でも生活に困らないという方もいらっしゃることでしょうから、老後にはそこまで多くお金を残す必要が無く、公的年金も65歳から予定通り受け取っていけば良いでしょう。

このように「老後の生活設計」と言っても、人それぞれ思い描く完成図が全く違い、その人に合ったマネープランというものは違ってきます。マネープランが違えばそれを準備するための手段である金融商品や保険商品の使い方や、公的年金などの制度の利用の仕方、毎月いくら積立を行えばいいか、今手元にある資産をどのように運用するかは全く違います。

だからライフプランを考えることが大切なのです。

ライフプランなんて考えても意味がない・・・?

しかし、「ライフプラン」を考えると言ってもなかなかピンとこない方も多いでしょう。

「先のことはわからないから今から考えたってムダなのでは・・・?」

「自分には特別理想の将来なんて無いから、一般的なのでいい・・・」

「子供もいないし、一人でいるつもりだから家買うつもりも無いし教育資金も要らないし考える必要はない・・・」

「ライフプランは若い人が考えれば良い。60歳を過ぎた自分にはもう関係ない・・・」

と、このようなことをお考えの方も多いものですが、ちょっと待ってください。

「先のことはわからない」というのは当然のことですが、「こうしたい」という理想像があり、そこに向かっていった結果違う未来になったのと、わからないからと自分の理想とする姿が無く目の前のことを考え対処してただ毎日を過ごしているのでは全く違います。

なりたい姿を描き、それに向かっていくことで目の前の出来事もどのように考えればよいか全く異なりますし、少なからず自分が理想とする姿に向かうことができるはずです。

反対に、どうなるかわからないからと、どこに向かっていくかがわからずにいるとただ目の前の出来事に忙殺され、他人の都合に流される人生になってしまいます。

少なくとも、お金の不安が無く、一緒に仕事したい人と仕事して、身体は病気せず健康でいられることなど、上手く言葉にできていなくともこのようなことは多くの方がお持ちなのではないでしょうか。

それを自分で実現に向けて少しでも近づけるように行動することで、人生の時間とお金の使い方は大きく違い、結果も幸福度も大きく違うものになるでしょう。

「先のことはわからない」は当然のことですが、予定が変わったら予定に合わせてお金のプランも修正してあげれば良く、そのときに今後の人生設計で何が課題になるか、何をしなければならないか、修正すべきポイントがわかります。

何もせずにただ漠然としているだけではそもそもの基準がわからないので、何を修正したら良いかもわからないのです。

ライフプランを考えることは自分の生き方を決め、自分の人生に責任を持つことです。

そして、自分で歩みたい道を歩むためにはお金の裏付けが必要で、だから、まず自分のマネープランの基準となる、今現時点での理想の将来像に向かうライフプランを作ることが大切なのです。

ライフプランの考え方

では、実際にライフプランはどのように考えていけば良いでしょうか?

こちらは実際に作成したライフプランのサンプルです。

①ご自分やご家族の年齢を下記、何年後に何歳になるかをまず書き入れていきます。

②いつ、どのような生活をしていたいかをイメージしてみる

③人生でのイベントを書き入れていく

④車の買い替え、マイホームの取得など、人生のイベントを書き入れていく

このように、まずはまずは妄想で良いので書き入れていきましょう。

いつまでお仕事を続けているのか、将来自分はどんな人と関わり、何をして生きていきたいのか、考えてみましょう。

「できるかどうか」ではなく、「自分がやりたいかどうか」が大事です。

自分にとって本当はどんな人生を望むのか、今は実現できる見込みが無くても、まずは思い描いてみましょう。

そして、そんな人生を実現させるためには何をしていけばよいかを考えていきます。

こうやって、まずはぼんやりとで良いのでライフプランを考えていくことができるようになります。

お金のシミュレーションをしてみる

やりたいこと、理想としていく将来設計が定まってきたら、今度はお金のシミュレーションをしてみます。

やりたいことを実現するにはお金が必要です。

面倒な人間関係から解放され、自分がやりたい仕事、自分が一緒に仕事したい人と仕事したり、時間的な自由を手に入れるにはお金が必要です。

そのお金をどう準備していくかを計画し、将来設計をシミュレーションしてみます。

このように収入と支出、そして貯蓄残高の推移を資産することができます。

こうやって自分の理想とする将来像を実現できるかどうか、お金の面から裏付けることができます。

これがしっかり余裕を持てる範囲であるならば、できるだけやりたいことをやった方が良いと言えますね。

反対に、難しいようであれば優先順位が低い順番から何かを妥協していくことも必要です。

こういった試算をしてみることで判断基準の一つとすることができます。

流行りの「FIRE=Financial Independent Retire Early」が実現できるのかも、こういった試算をもとに考えることができます。

また、そのときに削減できる支出を削減し、今と将来の必要性が低い支出を削減することでより将来のためのお金に充てることができるようになります。

例えば、「仕事が辛いから早く退職したい」「毎日仕事に忙殺されるのが嫌だから自分の自由な時間を手に入れたい」と、このように思われるのでしたら毎月余計な支出をしている場合ではありません。

毎月1万円、例えば通信費や保険料を節約できる余地があるのならば、これを節約するだけで10年で120万円ものお金になります。

同時に積立投資を行うことで120万円はしっかり減らさないように管理しながらも、240万円を狙っていくことも可能かもしれません。

早くFIREが可能になるように、個人事業を開業し会社員の傍ら副収入を得てみるのも一つでしょう。

また、経営者であれば、「こんな仕事をしていたい」というお仕事の将来像をお持ちの方も多いでしょう。

会社の規模はどのくらいで、自分はどんな仕事をしていて、役員報酬はどの程度あって、社員はどんな顔をしてい働いていて、自社の商品やサービスを利用したお客様はどのような状態になっているか・・・。

経営者として理想を描き、それを言葉にして実現に向かっていくことは大切なことで、それに向かっていくからには理想の実現のために「時間」と「お金」というリソースを可能な限り投入していく必要があります。

「おつきあい」でよくわからない金融商品や保険商品にお金を払ったり、必要以上に税金や社会保険料を支払わないように適正化を考える必要がありますよね。

目的をしっかり持つと、目の前のお金の使い方も変わってくるはずです。

「今私が使おうとしているお金は何のため?」

何のためのお金かは人それぞれ異なります。

ご自分の目的のためのお金ならば「浪費」ではなく「投資」にもなりますし、そうでなければ「浪費」になってしまいます。

これを判断する基準を持つためにも、しっかり目的を持つことは大切なのです。

ライフプランに合わせたお金の目標、資産形成、資産運用プランを立てる

お金のシミュレーションを行ってみたら、今度はお金の目標に対し適した金融商品を当て嵌めていきます。

①日々の生活費

→半年分くらいの生活資金を普通預金口座に入れておく

②3年後に車の買い替えで200万円必要

→3年後に満期が来る銀行の定期積み金で毎月約5.6万円積立する。または、今ある預金の中から一部を定期預金に移しておく。

③20年後の老後の資金を積み立てる

→iDeCoやつみたてNISAを利用し、投資で将来の資金を準備する

など、このようにご自分のお金の目標に対して適した金融商品を当て嵌めていきます。

ここで考えるべきことは

①流動性

②安全性

③収益性

以上の3つのポイントです。

日々の生活費を投資することは、日々上がったり下がったりしている投資性の商品で運用することは不適切です。現金、もしくは普通預金で管理することが適しています。

3年後、5年後など、10年よりも前に使う予定のあるお金については、しっかり目的を定め引き出しできない口座で管理することが適切です。

定期積金や職場の財形貯蓄などを利用すると良いでしょう。ちなみに私は少しだけ変動はしますが国内債券投資信託でクレジットカード払いで積立しています。投資信託の購入でポイントがついて、金融機関の窓口に行かずとも証券会社のホームページで手続きできるためです。

そして、10年以上使う予定の無いお金は、収益性を重視しましょう。

理由は「インフレでお金の価値が減る可能性」があるためです。昨今ようやく物価高を実感できるようになってきましたが、アメリカではスターバックスの時給が5,000円を超え、ビッグマックの価格が日本の倍以上になっているなど、10年前から日本とは比較にならないくらい上がっています。

アメリカだけでなく、イギリスやその他の先進諸国はもれなく物価が上昇しているのです。

それに対し、預金では物価上昇に対し高い金利を得ることが難しく、物価に対してお金の価値が減ってしまいます。

物価の推移 日、米、英の比較

ですので、物価高に対策することは大切なことです。

そのために、長期の運用は株式の成長力を生かし、債券などの資産も組み合わせながらご自分の許容できるリスクの範囲で運用することが大切なのです。

また、「どうしても株式投資に抵抗がある」という方は、物価連動国債を買うのも一つの手段です。物価連動国債は原則元本保証で、仮に物価が上がった場合にはそれに応じて元本が増え、その間の利息を受け取ることができます。

私は物価連動国債よりも、投資信託を活用した方が良いと考えていますが、しっかり運用の知識を得て、それでも自分には合わないといった場合には物価連動国債も検討してみると良いでしょう。

このような手順で考えていくことで、ご自分の理想の将来を実現することができるお金のプランも立てていくことができます。

繰り返しになりますが、お金の目的がわからないままだとどんな商品が自分に適しているかはわからないのです。

どんなに良い制度や商品も、目的に合わなければ宝の持ち腐れです。

iDeCoが大変有利な制度でも、60歳まで使えないお金になるためお子さんの進学資金で使いたいお金までiDeCoで貯めてしまっては本末転倒ですよね。

また、よく悪者にされている「変額保険」も、「契約者貸し付け」といった保険商品特有の機能を上手く使うことで予想外に支出が発生した際にも運用を途中でストップせずとも貸し付けを受けることもでき、保障が必要な場合や保険の税制を上手く使うことで単に投資信託で積立するよりも有利な場合もあります。

目的に対して適切な手段かどうか、ここがポイントなのです。

そして、ライフプランは途中で変わるのは当たり前です。

そもそも、自分の理想の将来像など時の経過と共に変わっていくのは当たり前なのです。

だからこそ、時々自分が理想とする将来を見直し、それに対してお金のプランをどう調整していけばいいか、見直しを行えばいいのです。

そういったライフプランの変化に柔軟に対応できるマネープランを立てておく必要があり、いくら有利といってもiDeCoの掛け金を無理に増やし過ぎたり、途中解約したら大損することも多い変額保険に毎月大きな保険料を支払うような契約は避けるべきでしょう。住宅ローンを組む際にも、「余裕を持ち過ぎでは?」と思うくらいの返済プランでちょうどよいのです。

そして、いきなり完璧を求めないことです。

将来設計が今はぼやけていても、まずはある程度決めたらそれで始めてみることです。

今はぼやけていても、一度考えると自分で意識し始めるようになり、段々自分の将来像をはっきりイメージできるようになってきます。

時間は掛かるかもしれませんが、悩んで迷った分だけそれは確実にあなたの人生の満足度を向上させてくれるものになり、理想の実現に近づいていくことになります。

だからこそライフプランを考えることが大切なのです。

そして、もしご自分のライフプランがぼやけていて納得できない場合には、「コーチング」を受けてみることをオススメします。

コーチングを受けることで、自分自身の考えや想いを言語化し、自分の考え方や価値基準を整理し、自分自身のことをより深く認識することができます。

私も時々受けていますが、受け始めた2年前の頃と比べ格段に自分の目指す姿が明確になっていることを実感しています。

このようにして、一朝一夕で考えることができないライフプランですが時間をかけて段々納得できるものに変わってきます。

表面的なライフプランではなく、本当にご自分やご家族にとっての幸せとは何か、理想とする姿は何かを考えてみませんか?

効果は時間が経ってから段々実感することができますよ。

そんなきっかけとして、ライフプランニングを活用していただけると幸いです。