「確定拠出年金と夢プラン設計士」の専門家
ファイナンシャルプランナーの末次ゆうじです。
確定拠出型年金(DC)のメリット
法改正で、今注目の確定拠出型年金(以下DC)ですが
もともとは2001年からある制度で新たに新設された制度では
なく、加入できる範囲が拡大され、公務員、専業主婦(夫)と
いわれる第3号被保険者の方や企業年金がある会社員の方など
加入できるようになったことをまず整理しておきましょう。
そこで、メリットの3本柱である
詳しくは、以前のコラムをご参考ください。
(クリックすれば見れます)
➀全額所得控除 (自分の未来のためにお金を貯めると税金を安くしますよ)
➁運用益非課税 (運用益が非課税なので効果的に増やしてくださいね)
③受取時税制優遇 (受け取る時はなるべく税金の負担は軽くしますよ)
※すべて漢字で中国語っぽいのでわかりやすく表現しました。(笑)
があげられます。税制優遇というメリットが3つもある金融商品は
DCが有利ですよ。確かに「老後資産形成」をするうえで使わない
ともったいない制度ではありますが、少し冷静に考えてみてください。
制度であるDCと60歳までお付き合いできますか?
DCのデメリット(注意点)の代表的なものに
『60歳まで引き出しができない』
『年金資産を担保に貸付もできない』
『60歳まで解約できない』
などがあります。
あくまでも老後資金専用だからこのような
デメリットは強制貯金というお金が貯まる仕組みで言えば
逆にメリットであるという見方もできますが、本当にそうでしょうか?
特に考えてほしいのは、
・新規で個人型確定拠出年金(iDeCo=イデコ)をご検討中の方。
・今まで企業型DCをやっていた方が、離転職等で個人型DC
に変更(個人型DCに移換)を検討中の方。
は、少し冷静になって考えて欲しいのです。
・制税優遇があるから(特に節税という意味が大半を占める)
・老後資金対策には有利だから、
・運用の勉強ができるから
しかし、DC以外でも方法(商品)はあります。
それこそ、NISA(ニーサ:小額投資非課税制度)や
今政府で審議中の積立NISA(詳細未定)や変額保険、
個人年金保険など色々な手段の候補はあります。
個人型DCは60歳まで払い出しできないのに対しNISAや
変額保険はいつでも払い出し可能で、いつでも現金化できるのが
一番の違いです。
ですから、ここでDCを始める前に60歳まで掛け金を払い続けるという
決意が必要になります。
今まで企業型DC(自分で拠出していない人)で加入していた人は
特に今後どうしていくか注意が必要になります。
ご自身のライフプランに合った選択が重要
先日、コンサルしたHさん(独身30代後半)との面談の例です。
企業型DCがある会社から、DCがない会社に転職した際、個人型DCに
移換した方がいいかどうか?老後資金は貯めていきたい。
と相談を受けました。
方法としては
➀個人型DCに移換する(指図のみ)
②個人型DCに移換して、毎月拠出する
③脱退一時金を受け取る(詳細はこちらをご参考ください)
の選択がありますが、Hさんは節税というメリットよりも60歳まで
払っていくことが不安(=続けなければいけない覚悟ができない)
という理由で脱退一時金の要件が満たされたので③を選択されました。
最後は、NISA口座での運用、投資信託、個人年金保険、変額保険の
中から下記の理由で〇〇を選択されました。
(ポイントは)
・60歳までにいつでも引き出しができること
・気軽に相談出来ること
・60歳まで縛られないこと など
ご自身にあっているという判断でチョイスされたのは・・・・
答えは最後に
個人型DCの人気はこれからもっと出てくると思いますが、
節税ありきのDCという考えでは逆にクライアントの信頼は
築けないと思います。
確定拠出年金の本質は、老後資金を貯めていく
結果的に節税というメリットが付録的に付いてくるということ
であって、やはり節税にあまり意識のない方にまたは60歳まで
やめられないという制度の決まりを今はメリットだとあまり
感じない方にとっては他の手段で資産形成した方がストレスなく
スッキリするかと思います。
「答え=変額保険」でした。
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