退職金が振り込まれると、銀行から電話が来ます。
振り込まれたことを、わざわざ知らせてくれるのです。
親切ですね。
確定拠出年金相談ねっと認定FP林です。
「定期預金金利は0.01%なので、1,000万円を1年預けても1,000円にしかなりません。
でも、良い商品がありますよ。」
と言う話が続きます。
投資をすることで老後生活にゆとりを持たせましょうというものですが、投資をしたことがない人が、いきなり言われるままオススメの商品に投資して上手くいくのでしょうか?
「皆さんやってますよ」と言われても、焦る必要は全くありません。
★金利が優遇された定期預金に一旦預けてみる。
退職金を受け取る前であれば「退職金専用の定期預金」に一時預けるのも一つの考えです。
純粋(?)な定期預金に金利を上乗せした物です。
※投資信託とセットのものに注意してください
優遇期間はほぼ3ヶ月の物が多いのですが、純粋に定期預金で金利上乗せされる物なので、まずここに仮置きして、今後の退職金の使い方を落ち着いて考えましょう。
一部の地銀には、退職金を預け入れると優遇金利があるところがあります。
例えば、次のような銀行があります。
3% 西京銀行 300万~の預け入れ 3ヶ月
2.5% 滋賀銀行 300万~の預け入れ 1ヶ月
2.01% 北越銀行 大光銀行 100万~の預け入れ 3ヶ月
トマト銀行 1,000万円~の預け入れ 3ヶ月
2.0% もみじ、山口、北九州 300万からの預け入れ 3ヶ月、
池田泉州 300万円~の預け入れ 2ヶ月
西京銀行は300万円以上を預入期間3ヶ月で3%、滋賀銀行は300万円以上を預入期間1ヶ月で2.5%と、通常の定期預金の金利0.01%と比べると、実に300倍、250倍の違いがあります。
しかし、西京銀行にしても滋賀銀行にしてもそうですが、預けられるエリアが特定されます。
ほぼ共通することは「退職後1年以内の預け入れ」はもちろんのこと、西京銀行の場合は
「県の在住者に限る」や「退職金振り込み指定」や「退職金アンケートに協力」を全て満たさなければなりませんし、滋賀銀行は「窓口で申込に限る」「既に取引がある人」が条件になります。北越銀行や大光銀行は銀行の本店がある県内の支店に限り申し込め、営業エリア内に住んでいるのが条件(遠方からはお断り)になります。
もし、受け取る条件を満たせるのであれば、退職金の受け皿として準備しておくのも良いかと思います。
ただし、当初の3ヶ月ほどはずっとそのままで置いておいても増えません。
資産運用を考える必要性が出て来ます。
★つみたてNISA銘柄で、分散して投資する。
その他の銀行にも「退職金専用定期預金」というものがあります。
ただ、ほとんどが投資信託と抱き合わせである場合が多いのです。
大抵、円定期預金より投資信託に投資する金額が多いのが通常ですし、投資信託の手数料が大きい物が多い。
先に挙げた定期預金の上乗せの「退職金専用定期」の後の運用も、初心者も安心して始められるつみたてNISAの商品に、一度にガッツリではなく、少しずつ分けて時間をずらして投資しましょう。
投資信託も値動きします。「安いときに買って高く売る」と言っても、買い付けのタイミングはなかなか分かりません。毎月定期的に一定額を購入することで、価格の上げ下げに対応できるのです。
ただ、つみたてNISAは年間40万までしか買い付けが出来ません。
しかし、慌てること無くお金の預け先を考えれば良いと思います。
まず、ライフプランを作り、必要になる経費の時期と金額を計算し、余る分で投資する形が理想です。急いで銀行預金から移動する必要は無いと思います。
ライフプランって?何をどう考える?かは、ご相談ください。