「夕立」の後の涼しさはホットしますね。
確定拠出年金相談ねっと認定FP林です。
フィンテック(FinTech)と言う言葉、よく耳にするようになりました。
「金融(Finance)」と「技術(Technology)」を掛け合わせた造語です。
何やら難しそうですが、ガラケーで決済が出来る『お財布ケータイ』、ネットバンキングやネット証券も、その当時に「フィンテック」という言葉が無かっただけで、既に金融ITは身近なものだったわけです。
その中で、ネット証券は、創業百年以上の松井証券が最初に始めました。
それからその他のネット証券も参入しますが、手数料の安さと、ネットで取引できる気軽さから、株式取引が身近なものになりました。
それまでは、証券会社で株を売買することが一般の生活にはありませんでした。
公社債投信とか中期国債ファンドなど手軽なものは一般に浸透していきましたが、株式売買となると投資資金も大金が必要で手数料も高かったのです。
そして、ここ一年次々に現れたのが『ロボアドバイザー』
ネット証券、大手証券では既に各社導入されてます。
年齢や投資目的など、ロボアドバイザーのいくつかの質問に答えることによって、一人一人に合ったポートフォリオを組んでくれます。
それだけで無く、全ておまかせで運用してくれたりするものもあります。
例えば、松井証券の『信託工房』は、ロボアドバイザーの利用料無料。通常はポートファリオの提案までは無料のところが多いですが、松井証券は運用期間中も無料でアドバイスしてくれます。リバランスを一括で出来るものや、リバランスしつつ積立る機能あり。100円から投資できます。NISA可。
おまかせ運用については、例えば、楽天証券の『楽ラップ』は10万円から出来て、国内の投信が投資対象です。手数料はトータルで1%前後。NISA不可。
30万から始められるウエルスナビ、10万から始められるお金のデザインTHEOでは、共に世界のETFに投資し、投資一任報酬が1%とETFのコスト(0.11~0.17%くらい)の手数料で運用全ておまかせ出来ます。共にNISAは不可。
全ておまかせで運用をする『ラップ口座』は、もともと数千万以上のお金を証券会社にお任せして運用するものです。手数料は1年単位で決まっていて、資産の入れ替えは何度でもできて、投資対象も全ての金融商品というものです。
投資顧問料・残高手数料が投資信託の運営管理費用の上にかかり、だいたい2%の手数料をラップ口座に払うことになります。もとの金額が大きいので、手数料もばかになりません。
(ファンドラップは300万円~、手数料も運管手数料合わせて1.3~1.7%)
(ご家族の方が退職された際、すぐに銀行から電話がかかってきて、運用を提案された記憶がある方もいらっしゃるかと思います。)
しかし、ロボアドバイザーによるおまかせ運用は、今までのラップ口座と比べると、手数料も安く手頃な金額から始められます。
ところで、iDeCoにもロボアドバイザーが対応するところもあります。
お金のデザインのTHEOと、ベネフィット・ワンと共同の「MYDC」です。※
お任せ出来るのはメリットですが、手数料が少々高いのがデメリットになります。
長期の資産運用は、手数料が大きく資産形成に響いてきます。
口座管理手数料が毎月438円は、楽天証券等の運営管理期間手数料ゼロのところは167円。※
その差271円と信託報酬の0.432%をどう見るかですが、自分で運用する手間を代行してくれるので、運用に時間が掛けられない、気をつけていられない方には選択肢の一つかと思います。
SBI証券やみずほ銀行の場合、iDeCoポートフォリオの提案をロボアドバイザーがしてくれます。それを参考に商品を選びます。
iDeCo口座に無くてもモーニングスターなどでポートフォリオを組み、メンテナンスをすればいいのです。
MT車、AT車、自動運転車のどれを選ぶかという感じでしょうか。
もちろん、ロボアドバイザーが提案したのを絶対に選ばなければならないってことはありません。
どう運用商品を選んだら良いか分からない方場合、ロボアドバイザーの商品選択をご参考にされてはいかがでしょうか。
2021年7月追記・・この記事は2017年7月の情報です。2021年7月現在、auやdocomoの通信会社も、独自の運用会社や協業の違いはありますが、iDeCoを利用する事が出来ます。iDeCoの手数料については、口座開設時2,829円、月々171円+運営管理機関分 となっています。