制度や仕組みを、
知っていれば【貯められる】、知っていれば【殖やせる】、知っていれば【騙されない】
FP相談ねっと林です。
フィナシーさんに記事を書かせていただきました。
49歳男性「養育費で貯金がなくなった…」。選ぶべきは前払い退職金? 企業型DC?
現役世代にどれだけの資産を作ることができるかが、リタイヤ後の生活を大きく左右します。
離婚したとは言え、大切な我が子。子どもが独り立ちするまで、何かとお金は掛かります。
気がつけば、貯金がほとんどないその状態で、会社が企業型DCを導入することになり、加入を希望しない場合は「前払い退職金」を受け取る事が出来るのならば、どうしますか?
働けなくなった時、手元にお金がないと心配ですね。
しかし、もし、ケガや病気で働けない状態になった場合でも、会社員は傷病手当金を受け取る事が出来ます。自分のお世話をするだけなら、傷病手当金だけで生活費を賄えるだけであれば、無理に手取りを増やさなくても良いでしょう。
また、「前払い退職金」は給与として扱われるため、社会保険料や所得税・住民税が掛かります。ただ、給与が増加したまるっともらえるものではありません。
一方で、企業型DCの事業主掛金は給与とされないため、掛金まるまる運用に使えます。
前払い退職金が加算されたことにより標準報酬月額が増えると、社会保険料も増加します。その分、将来受け取る年金が増えますし、万が一の時の傷病手当金も増えますが、この相談者様の場合、所得税率が20%あり、企業型DCに加入した場合の節税効果が大きいのです。
ところで・・・、
相談者様は、株を持ったこともないのに、株のトレードでお金を殖やそうとしてました。
知人が、上手くやっているのを聞いたとか。
株式トレードもお金を殖やす方法の一つですが、平日勤務の場合はリアルタイムでの取引は難しいものです。実質、お昼休憩中に、後場の開始12時半から13時までの間ぐらいしか板を見ることが出来ません。
そして、個別株の場合、その会社が倒産で上場廃止となってしまうと、価値が無くなります。そうなる前に売って逃げれば良いのですが、お昼に30分しか板を見る事が出来ないので、気がついたらストップ安連続で逃げられない状態になることもあります。
利益はダイレクトに自分のものになりますが、損したときも丸かぶりです。
その一方で、個別株を組み合わせた投資信託は、ファンドマネージャーが売買をやってくれます。その分、信託報酬(手数料)は掛かりますが、1%もかからないものが多くあります。
では、投資信託での資産形成をどこでやるか・・・を考えると、企業型DCへの加入をもう一度考えてはいかがでしょうか。
この相談者様は前払い退職金を選びましたが、規約に定めがあれば、前払い退職金から企業型DCに加入する事は可能です。
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副業が特別なものではない時代、以前にも増して、「投資を教える」という広告を目にするようになりました。
「楽に稼げる」というものの多くは詐欺です。気をつけて下さい。