野原 亮

2020年、バイロン・ウィーン「10サプライズ」から今年を占う!

こんにちは、高輪ゲートウェイ・品川のFP相談ねっと認定FP、野原です。

 

バイロン・ウィーン

 

運用資産約50兆円を誇る、米大手投資会社ブラックストーン副会長にして、米金融の中心地ウォール街のご意見番。

僕は毎年このかたの「10サプライズ」をみるのが楽しみなんです。

 

2019年、バイロン・ウィーン「10サプライズ」から今年を占う!

2018年・10サプライズから今年を占う!

 

あ、でもね、

今年はこうなりそうとか、ここに注目!みたいな感じで、今後の資産運用に活かしていきたいとうことには全く興味ないんです。

 

じゃあなぜ、楽しみにしてるのか?

目的はただ1つ!

 

自分の思考の枠組みを、ちょっと拡げたいから

 

頭の良さそうな人が、今後もしかしたら起こるかもしれないと思っている世界がどんなレベル感なのか、知っておきたい。

そしたら自分なりにそのちょっと先をイメージできちゃうかもと、その参考にしています。

 

 

前置きが長くなりました。

バイロン・ウィーンの2020年10サプライズ、ご紹介しますね。

 

※ウィーン氏のいうサプライズとは、平均的な投資家は「1/3程度の確率」でしか起こらないと考えているが、「50%超の確率」で起こると信じている事象とされています。18年からはブラックストーンのプライベート・ウェルス部門チーフ投資ストラテジスト、ジョー・ザイドル氏と2人で予想しています。

 

2020年バイロン・ウィーン10サプライズ

Byron Wien and Joe Zidle Announce the Ten Surprises of 2020

米民主党が上院奪取? ウィーン氏の「びっくり予想」 (1/8日経新聞電子版)

 

 

ひとことでいえば、持つ者と持たざる者、貧富の格差が拡大しそうな予想といえるのでしょうか。低金利継続下での、低成長な資産価格・商品価格上昇。とはいえ、不景気になるわけではない。来年以降の世界景気が心配になるような予想となっています。

 

景況は予想を下回るが、景気後退は回避。FF金利は1%に低下

米経済は市場予想を下回るものの、景気後退は回避。
FRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長は政策金利(FFレート)を1%に引き下げ。
包括的な通商合意はなく、トランプ大統領はできる限りの景気刺激策を講じようとするものの、「逆イールド」となることもあり、景気腰折れのサイン。

格差と気候変動が選挙の主要テーマに。民主党が上院過半数議席獲得

格差と気候変動は米大統領選挙の重要なテーマになりますが、穏健派が勝つ。
大統領の弾劾は実現しないが、弾劾訴訟を通じて、支持者の一部と多くの無党派が、より革新的な候補者を支持。
民主党は11月選挙で上院の過半数議を獲得。

米中貿易協議、包括的な第2弾には至らず

米中貿易協議は、包括的な第2弾の米中貿易協定はない。
最先端技術の乱立・規格の非統一性は進み、世界経済には悪影響。
米中ともに香港から距離をおき、デモが自然に収まるのに任せる。

自動運転車実用化見送り

自動運転車の将来性は、さらに進展しますが、実験車での事故から開発中止の声明を発表する大手もでてくる。

イラン情勢混迷で原油価格1バレル70ドルに上昇

経済制裁に苦しむイランは、米国のリーダーシップ欠如につけ込み、イスラエルとサウジアラビアへの敵対的行動がエスカレート。
ホルムズ海峡は閉鎖、WTI原油価格は1バレル70ドルを超える。

株式相場下落率5%の調整が数回起こるが、SP500は3500を達成

株価を割高とみる関係者がいるものの、投資家の熱狂により、S&P500はどこかで3,500ポイントを超える。
EPS(1株あたりの利益)は5%しか増加しないが、金融緩和状況において、中期的に金利が上昇していくと見て、株価上昇基調に変化なし。
ボラティリティが上昇し、5%超の調整局面が数回起こる。

FANGへの政治的圧力高まる

大手テクノロジー企業に対し、政治的・社会的な批判が高まる。
市場の牽引役であったFANGがアンダーパフォームし、S&P500がアウトパフォームする。
最大のSNSプラットフォームを解体し、規制と政府的監視を強化するという案が、幅広い支持を得ている。
ミレニアル世代は携帯電話を置き、人とアイコンタクトを取ることでが脅威ではなく爽快であることを再発見する。

英国のEU離脱実現

Brexitを確定させた英国は、EU離脱の勝者となる。
英国株式市場は上昇し、ポンドは回復。
海外からの直接投資が再開、成長率も2%超に。
一方、EU経済は依然軟調であり、英国以外の欧州市場の成長率は米国やアジアを下回る。

米債券バブルに空気穴、海外のマイナス金利は続く

債券バブルは崩れ始めるが、海外ではマイナス金利が続く。
米国経済成長が減速しても、10年物国債利回りは2.5%に近づき、利回り曲線はスティープ化(短期金利と長期金利差の傾きが、長期になればなるほど、通常以上により大きくなる)。
日中が米国債入札から撤退し、ファンダメンタルズやインフレというより、需給によって米国債利回りが上昇。

10ボーイング737MAXの問題解決で製品納入再開

ボーイング737MAX問題が解消し、納品再開。
世界標準となり、利益が増加。
同株が市場のリーダーに。

 

番外編

ほかに実現可能性が高くなさそうな5点です。

 

11インド経済危機からの回復

新興国市場のパフォーマンスはまちまちですが、インドでの経済危機が和らぎ、経済減速から回復。
モディ大統領は経済優先政策で、経済成長率は6%、株式市場は20%上昇。

12AIの活躍余地は小さい

製造業はすでに機械化されており、これ以上仕事をAIが置き換える余地は小さい。
Y2Kバグが20年前に米国経済を損なうことに失敗したのと同じように。

13ロシア経済危機

石油価格が上昇するにも関わらず、ロシアの経済問題は深刻化、社会不安が広がる。
プーチン大統領とロシアの新興財閥(オリガルヒ)の癒着が問題となり、世界的リーダーとしての影響力は減少。
プーチンはより中国に近づき、相容れない仲であるにも関わらず、中ロは欧米と対峙。

14ポピュリズムのが世界中に拡大

ポピュリズム・保護主義の考え方は、特に新興市場を中心に世界中へ広がり続ける。
無秩序と不調和が世界中に広がり、各国の金融市場に混乱をもたらす。
投資家は新興市場の現地通貨建債を避け、スプレッドは拡大。

 

15北朝鮮が核開発停止を受け入れ。既存の兵器放棄は拒否。

北朝鮮は、トランプ大統領と再度会合を行い、核開発プログラムを一時停止することに同意するものの、既存の兵器放棄は拒否。
金正恩書記は、米国に届く長距離ミサイルの実験を停止。
北朝鮮は引き続き脅威であるが、差し迫ってはいない。

 

たとえ取引所が10年間閉鎖されたとしても、喜んで持ち続けたい銘柄だけを買いなさい

世界3大投資家のひとり、ウォーレン・バフェット

その名言として有名な言葉です。

 

実際にこんなことが起こったら、世界はとんでもないことになっているはずですが、それくらい長時間かけて成長すると確信できる企業のみに投資をしなさい。

毎日、枕を高くして寝れるような銘柄に投資すれば、株価の上下は全く気になりません。

 

これは株式投資ではなく、投資信託への積立投資でも同じことが言えます。

世界中に投資することになるような資産配分でインデックスファンドを持っていれば、結果的に、可能な限り地球全体に投資することになるので、じっくりと長期保有することができます。

 

ではなぜ、長期保有することにメリットがあるのでしょうか。

 

それは、人間の成長の持久力よりも、日本や世界の成長の持久力が圧倒的に長いからです。

どうしても我々には寿命といいますか、現役で働ける期間に限りがあります。

資本主義経済が続く限りにおいては、株式市場も続く可能性が高いです。

どちらがより長く生き残れるか、容易に想像できるかと思います。

 

このような考えかたを信じれる人は、長期投資に納得感あるでしょうし、

信じれない人は、無理して長期投資をせずに、別の有効なやり方を採用していけば良いと思います。

僕自身、いろんな考え方に対応した、いろんなやり方で運用しているので、唯一正しいやり方があるとは思っていません。

ただし、その考え方に明らかにあってないやり方がなんなのか、はわかります。

 

考え方とやり方に整合性がとれていれば、それで大丈夫です。

 

このようなアプローチ方法は、資産運用だけでなく、仕事のやり方・進め方にも通じる話ですので、

日常生活でもお役に立てると思います。

ぜひ、考え続けてみてください!

 

 

 

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