青山 創星

玉手箱の創り方(続々々々々々)

こんにちは、青山創星です。

前回は、
定額積立(ドルコスト平均法)は
その積み立て方自体はリスクを
低くするものでも高くするものでもない
ということをお話ししました。

では、
ちょっと観点を変えて、
現代ポートフォリオの視点で見た場合
分割投資と一括投資のどちらの
リスクが低いでしょうか?

一般的には
いっぺんに全額投資してしまう
(一括投資)より
分割投資をした方が
時間分散がされて
リスクが低い
とされることが多いのです。

しかし、
本当にそうなのでしょうか?

実際に
現代ポートフォリオ理論の
考え方を使って
計算してみます。
(注1)

結果は
以下の通りです。

【積立投資の場合】
毎月5万円30年間積立て
(30年間の総投資額は1,800万円)
期待リターン5.0%
リスク15%

一番起こりそうな運用結果(最頻値):2,634万円
元本割れする確率:10.7%
期待リターンの複利では、4,076万円になり(期待値)
その確率39.4

【一括投資の場合】
投資額1,800万円
期待リターン5.0%
リスク15%

一番起こりそうな運用結果(最頻値):3,134万円
元本割れする確率:6.8%
期待リターンの複利
では、7,779万円になり(期待値)
その確率34.9

一括投資の方が分割投資の場合よりも
一番起こりそうな運用結果の金額が大きく、
元本割れする確率も低く
よい結果となっています。

期待リターンの複利の期待値
(期待リターン5%の定期預金のような
確定利率のもので運用した場合の結果)も
30年間フルの金額1,800万円を運用する
一括投資の方が当然
大きな金額となっています。

ただ、その期待値の金額になる確率は
若干高いという点だけが
分割投資の方が良い結果になっています。

それ以外はすべて一括投資の方が
よい結果です。

これでも
一括投資よりも分割投資の方が
時間分散がされてリスクが低い
と言えるでしょうか?

今もし
あなたの手元に1,800万円があるのなら
わざわざ毎月5万円ずつ
分割して積立投資するよりも
全額を一括して投資した方が
高い投資成果になる可能性が高い
というのは自明の理です。

このことを誤って理解していると、
せっかくまとまった余裕資金が
手元にあるのに
タンス預金か普通預金にしておいて
少しづつ投資信託を買っていくなどという
効率の悪いことをしてしまうことに
なりかねません。

勿論、
これから相場がどんどん下がっていき
引き出す直前に相場が急上昇する
という確固たる相場観があれば、
分割投資(定額積み立て)したほうが
よいかもしれません。

ここで学んでいただきたいのは、
金融についての常識中の常識と
思われていることの中には
全くの誤りということが
意外にたくさんあるので、
本当のプロから
きちんと正しいことを
学ばなければならない
ということです。

理論的なことや仕組を
しっかり正しく理解したうえで、
自分の相場観で
どのような選択をするかを判断する
必要があります。

理論的なことや仕組を
誤って理解していると、
どんなに相場観が妥当だとしても
誤った判断になってしまうからです。

※注1
現代ポートフォリオ理論で
一般的に使われている
連続複利年率の収益率が
正規分布することを前提としています。

「一人社長のための
確定拠出年金講座」(仮題)
準備中です。
確定拠出年金って
面白そうな制度だけど
イマイチよくわからない、
勉強してみたい、
と言うあなたのための
講座です。
.
この記事の下の方で
ご案内している
メルマガ読者に先行で
講座のご案内を
差し上げる予定です。
少人数で
しっかり学んでいただく講座です。
すぐにいっぱに
ご興味のある方は
メルマガにご登録
しておいていただければ
と思います。

……………………………..
夢ある老後を実現する
国の制度
企業型確定拠出年金について
無料メルマガでお伝えさせて
いただいています。
(企業型についてのメルマガですが、
個人の方の資産運用にも活用できる
投資法についても
随時配信させていただきます)
⇓⇓⇓
1lejend.com/stepmail/kd.php?no=ylTgkIRnMow
(いつでも解除できます)

 

関連記事

43一から始めるiDeCo入門~何から勉強したらいいの?
  https://youtu.be/3PYLvu_4B_s 創星🌟:こんにちは アユ🐟:こんにちは 創星🌟:創星です アユ🐟:アユです。 創星🌟:さあ~、もう質問ないよね? アユ🐟:ありますよ! 創星🌟:まだあるの?ああ……
投資信託を選ぶポイント(続々)
こんにちは、青山創星です。前回は、投資信託を選ぶポイントとして運用の手法(スタイル)のうちパッシブ運用とアクティブ運用についてお話ししました。今回は、バランス型商品についてお話しします。パッシブ運用の商品を使う場合リスクを分散させるためにはいくつかのインデックスに連動する商品を組み合わせて投資する必要があります。例えば、日本株式日本債券外国株式外国債券といっ……
7老後の生活資金は、だいたいどれくらいなのでしょうか?
老後に備えるためには、老後に一体いくらくらい使うのかを見積もる必要があります。老後が目前という方はその7,8割かなあといったふうに見積もることができると思います。しかし、まだ若い方はそうもいかないと思います。そこで、普通の人はどれくらいかを参考にしてみるのもいいでしょう。……
「会社に知られずにiDeCoに加入する方法はありますか?~証明書不要とする改正について~」相談事例集に掲載されました
【記事へのリンク】会社に知られずにiDeCoに加入する方法はありますか?~証明書不要とする改正について~ - 確定拠出年金(iDeCo)を始める前の相談事例 - FP相談事例集 (fpsdn.net) こんにちは、青山創星です。 首相の資産所得倍増計画で投資についての関心が急速に高まっています。 私のところにも資産を倍増させるにはどうした……