小川 洋平

日本の底力をナメるな!オルカン、S&P500全盛時代に一石を投じる、積立王子の「なかの日本成長ファンド」

こんにちは(^^)

経営者のキャッシュを増やし、資産を増やす資産形成の仕組を創る、ファイナンシャルプランナーの小川です。

トップ画像が何やらハワイアンな感じでちょっと本文とは合わないかもしれませんが、先日福島県のいわき市にあるスパリゾートハワイアンズに、FP相談ねっと研修旅行で行って参りました。

今回の講師は、写真で満面の笑みで映っておられる積立王子こと、なかのアセットマネジメント㈱の中野社長です。

中野社長と言えば、かつてセゾン投信㈱を創業し、今の日本で長期投資を資産形成の基本として広まる礎を作るのに大きく貢献されてきた方です。

中野社長がセゾン投信を設立した経緯はこちらから↓

そんな中野社長は昨年6月末にセゾン投信㈱の会長を退任し、新たな会社を立ち上げ、今年5月に新商品をリリースしました。(私も購入しています)

今回はそんななかのアセットマネジメント㈱の新商品について触れてみたいと思います。
※FP小川が購入する商品について、個人的主観に基づき解説ものであり当該商品を推奨するものではありません。
※できるだけ正確な情報をお伝えしようと思いますが、私個人の主観が反映された内容になりますので予めご了承下さい。
※商品の詳細については必ずなかのアセットマネジメント株式会社のHPや目論見書、運用報告書等をご確認下さい。

1.なかのアセットマネジメント㈱とは

なかのアセットマネジメント株式会社とは、社会に役立つ商品、サービスを提供し、長期的な成長力のある『いい会社』に投資することで企業の成長を加速させ、受益者(投資家)はその成長の果実を受け取ることで将来の『いい人生』を送り、いい会社の成長と受益者のいい人生を実現することで日本の『いい未来』を実現することをコンセプトに、本物の長期投資を行いたいという中野社長の熱き想いに共感したメンバーが集まってできた投資信託の運用会社です。

前職のセゾン投信㈱を親会社クレディセゾン㈱(私が愛用してるクレカの会社)と経営方針を巡り対立する形になり、様々な苦難を乗り越えながら日本で有数の運用会社に育ててきたセゾン投信㈱を辞任することになった中野社長が新たに立ち上げた運用会社です。

中野社長の理念に共感したメンバー、そしてセゾン投信の日本株ファンドのファンドマネージャーを担当した山本潤氏も日本株のファンドマネージャーとして合流し、想いを一つにした、漫画(アニメ)ワンピースで例えるならば麦わらの一味のような会社が誕生したのでした。

「会社」とは英語で「company(カンパニー)」となりますが、companyの語源は一緒にパンを分け合う仲間のことです。

皆で想いを同じくして一つの目標、理想に向かう『仲間』が会社です。会社って本来は嫌々お給料もらうために働きに行く場所じゃなく、目指すもの、想いを一つにして、そのために皆で自分ができることを最大限協力して行う仲間、まさにワンピースの麦わらの一味のような組織です。

そんな本当の『会社』を体現したような、とっても良い会社ができたと、私は中野社長や社員さんとお話しさせてもらい感じているところです。

2.なかのアセットマネジメントの2つのファンド

なかのアセットマネジメントでは、日本株に投資するなかの日本成長ファンドと、なかの世界成長ファンドの2つの商品をラインナップしています。

この2つの商品は、「アクティブファンド」と呼ばれるタイプの投資信託です。

アクティブファンドとインデックスファンドについてはこちらから↓

日本株についてはファンドマネージャー山本潤氏が、日本の会社の株式を独自で選定し、長期的に成長性が高いと考えられる会社を選定し、選んでいます。

世界株については、なかのアセット㈱の理念に基づいた投資を行っている、複数のアクティブファンドに分散投資する、ファンドオブファンズの形をとっています。

ファンドオブファンズにする理由は、国内の株式に比べ海外の株式の情報を得ることが難しく、自社で情報を集め分析し、判断するよりも、自社の理念に合った考え方で投資しているファンドを組み合わせた方が合理的という判断のもとです。

どちらも「クオリティグロース」という銘柄選定の考え方に合った運用を行っているファンドですね。

3.日本の底力をナメるな!!中野社長の肝入り、日本株ファンド

私個人的にはやはりなかのアセットのメインは日本株にあると考えています。

新NISAの制度がスタートし、また昨今ではYouTubeやSNSなどによる投資家の発信でインデックス投資が広く知れ渡るようになってきました。

S&P500(米国株の指数)やオールカントリー(世界株式の指数)に連動するような、手数料が安く経済成長を自分の資産に取り入れることができるような商品に人気が集まっています。

しかし、私達の済む日本の株式にはあまり投資されていないようで、TOPIXや日経225といった日本株に投資されるインデックスファンドへの投資はさほど多くはないようです。

「日本株はダメ」 「日本企業はオワコン」

そんな風に思われているような風潮があります。

実際、日本株インデックスと、全世界株や米国株のインデックスと比較すると、30年間の成長はこのようなものです。

※ポートフォリオ(グレーの線)は全世界株式(日本を含む)の実績

ほぼ経済成長していない日本と、しっかり経済成長してきた世界とでは大きな差が開いていますよね。

たしかに、これを見たら「日本はオワコン」と思ってしまうのも仕方がないことかもしれず、日本株を資産配分に入れていたらパフォーマンスを下げてしまう結果になりました。

ただし、日本人はこれまで投資に対し消極的で、個人資産の内ほとんどが預貯金等安定資産に偏った配分になっており、株式などへのリスク資産が敬遠されていたというのも株価が成長しなかった理由の一つと言えるでしょう。

しかし、これはあくまでインデックスの実績です。インデックスファンドの難点は、実際に銘柄を選定せず、時価総額順に資金を配分し投資しているため、将来あまり成長が期待できない、企業価値の低い会社にも投資されている点が挙げられます。

引用:農林中金バリューインベストメンツ㈱おおぶねグローバル目論見書より

そして、過去の実績を見れば、全世界株や米国株に人気が集まるのは至極当然のことと言えますよね。

現に新NISAがスタートした直後に円安が進行している事実があり、日本人の円が米国株や全世界株式に流れていった影響と考えられています。

しかし、「日本企業にだって成長力がある魅力的な会社はあるんだぞ!」という、今の日本株離れ、インデックスファンド全盛の時代に一石を投じ、本当に価値のある日本企業に投資し、その成長の果実を私達日本人が分け合うことができることをコンセプトに創設されたのが、なかの日本成長ファンドです。

このコンセプトは私の想いと全く一緒で、私も新NISAの制度がスタートして、日本株ではなく米国株や全世界株に偏った投資をする人が増えていることを残念に思っていました。

国際分散投資は大事な考え方なのですが、「オルカンorS&P一本で良い」というように、日本株への期待ではなく、世界、アメリカの成長に期待する方が多いことはとても残念なことです。

確かに日本株の過去30年の実績は他国と比較すると芳しくはなく、これから先の期待も持てないというのも理解できます。

しかし、肝心なのは今この時代に生きている我々一人一人がどれだけ未来に希望を持ち、未来の幸せのために最善を尽くすかということなんです。

スラムダンクの安西先生の言葉を借りるならば「諦めたらそこで試合終了ですよ」です。

それを今この時代に生きる私達が日本の未来を自分達で諦めてしまい、自虐的になり海外の企業にばかり投資してしまったらいけませんよね。

中野社長が熱く語っておられたのがまさにココで、私が共感するところです。

中野社長の仰る通り、しっかり一つ一つの銘柄を分析すれば、日本もこれからまだまだ成長が期待できる、現に今世界の市場において技術力、競争力を持ち、世界にシェアを拡大する日本企業も多く存在しています。

そんな企業の成長を加速させ、日本の魅力ある企業に投資することでその恩恵を得ることが期待できます。

私はそんな想いも込めつつ国際分散投資を行い、世界株(日本含む)40%、日本株60%の割合で、いずれも運用会社の想いが込められたアクティブファンドで運用しています。

4.骨太なアクティブ運用

一般的に、アクティブファンドはベンチマーク(インデックス)を上回るリターンを目指し、インデックスファンドと比較しハイリスク・ハイリターンな商品であると言われています。

しかし、実際には個々のファンドにより性格が全く異なり、ハイリスクハイリターンなものもあれば、下げ相場での下落幅を抑えたリスクを抑制した商品も存在します。

アクティブファンドはインデックスファンドと比較して信託報酬(管理費用)が高く設定されており、同じ運用実績であればインデックスで投資した場合よりも資産額に大きな差がつきますので、求められる運用成果のレベルが高くなります。

そうなると、一時的にインデックスファンドを下回るような運用実績だった場合などにはより短期的なリターンが期待できる銘柄を組み入れることでファンドの基準価額を引き上げようとし、組み入れ銘柄を頻繁に入れ替えするようなファンドも存在します。

しかし、本物のアクティブ運用とは、一度コンセプトを決めたならば徹底的にそれに沿った銘柄選定を行い、基本的には長期間どっしりと腰を据え、目先の株価の動きやトレンドに惑わされずに長期保有することが本来の長期投資の考え方です。農林中金バリューインベストメンツ㈱の「売らなくていい株を買う」という考え方と同じですね。

言ってることは立派でも、やってることがそれに伴わない、社会の利益を考えずに短期的に儲かるような事業ばかりをしてる会社ってあんまり信用できませんよね?そんなことがアクティブファンドの運用においてもよく起きているわけです(銘柄の組み換えが頻繁に起きているようなファンド)。

よくここ5年~10年くらいの、世界的に量的緩和&財政出動が行われカネ余りの状況でのインデックスファンドの上昇幅と比較し、「アクティブはインデックスに勝てていない」といった評価をしてしまう人も多いものですが、それは本質を理解していない判断と言えます。

そういった短期的な目線を一切排除し、しっかり長期的に成長できる会社を、下記の選定基準で選定して組み合わせているのがこのファンドなのです。

組み入れ銘柄はこちらのマンスリーレポートで全て公開されていますし、一社一社丁寧に取材し、分析している結果もこちらに記されており、経営者さんにとっては成長企業がどのように考えているのか大変勉強になるレポートかと思います。

なかの日本成長ファンドマンスリーレポート:nakano-am.co.jp/fund/japan/reports

5.投資先企業と「対話」し「成長を加速させる」投資信託

エンゲージメントという言葉を聞いたことはあるでしょうか?エンゲージメントとは、運用会社などが投資先企業に対して「企業の更なる発展のための対話」のことです。

「モノ言う株主」という言葉がありますが、ただ目先の利益のために株主が企業に要望するのではなく、企業の目標としている長期ビジョンに向かうための改善、更なる利益のための対話のことを言います。

実際、そこまで対話をしているアクティブファンドは日本では僅かと言われていて、対話と言っても企業のIR部門に担当者が質問をする程度だったり、本質にしっかり踏み込んだ対話をすることなく、当たり障りの無いことばかりを尋ね、はっきり言えば「上辺だけの質問」と言えるようなエンゲージメントを行っている運用会社も少なくはありません。

しかし、なかの日本成長ファンドでは、このエンゲージメントを大切にし、企業としっかり対話をし、企業の成長のために、株主として経営に意見することができる権利を行使しています。

それも、短期的な利益のためや、配当を増やせというような安直で短絡的な意見ではなく、長期的に会社の成長に資するための提言です。

例えば、非採算部門や低生産性の事業を他社に売却し、経営の効率化を図るといった提言を行い企業価値を高めるための働きかける、経営コンサルのような対話を行っています。

どのように投資先企業と対話されているのかは先に紹介したマンスリーレポートに記載されていますので是非チェックしてみてくださいね。

そして、こういった提言や発言力は、資産の額が大きければ当然に強くなりますので、私達のお金が集まることで投資先の企業をより動かすことも可能です。

まるで、某アニメの「みんな、オラに元気を!」とエネルギーを集めて大きな悪を討つ力として放つあの必殺技に似てますので、ジャンプアニメで育ってきたアラフォー男子たちにとっては大好物ではないでしょうか(笑)

こんな考え方に気が付かせてくれたのが中野社長で、これを知ってから私が日々行っている中小企業への経営のアドバイスとリンクし、上場企業の戦略を参考にアドバイスに活かすことができるようになり、株式投資の面白味が各段に上がったのでした。

また、ファンドオブファンズの形を取っている世界株式ファンドにおいても、投資するファンドと対話を行うことで間接的にエンゲージメントを行っています。

6.個人的主観

こんな理由で、私は自分の想いと理念を同じくするこのファンドをとても気に入っていて、日本株のメインはなかの日本成長ファンドです。

国際分散投資は将来の資産を創る上でとても大事な考え方ですし、インデックスファンドは私も日々の面談で資産形成をスタートするお客様には「迷ったら手数料が安いインデックスを」とお伝えしていますが、私個人の考えとしては少し投資に慣れてきたら自分が共感できるアクティブファンドを見つけ、自分が本当に納得できるところにお金を投じていただきたいと考えています。

勿論、結果はどうなるかはわかりません。結果的にインデックスを選んだ方が資産を増やすことができたということになるかもしれません。

しかし、株価というものは「人気投票」に左右されてしまうものでもありますが、基本的には企業価値が高まれば上がっていくものです。

本当に社会の役に立つ事業を行い、世の中を豊かにする商品サービスを提供して利益を得ている会社に投資し、その果実として利益を得た方が経済的な面のみでなく、精神的にも満足できると考えています。

「自己満足だ!」という言葉も聞こえてきそうですが、それで結構です。

宿泊先を選ぶとき、値段や機能性だけで選びますか?

お子さんを連れて遊びに行くとき、コストパフォーマンスを追求して遊びに行くところを選びますか?

大事な人と食事に行くときにコストパフォーマンスを追求して店を選びますか?

そうではありませんよね?精神的な満足度を重視して商品、サービスを選ぶ場面も多いですよね?

このような考え方で自分が納得してお金を出せる投資先を選ぶという考え方も取り入れてみると、投資に対する視野が広がり、面白さを得ることもできるのです。

そして、その結果インデックスファンドよりも高いリターンをもたらしてくれれば御の字ですよね。

また、インデックスファンドをメインの資産にしながら、こういったアクティブファンドをちょっとだけ組み合わせてみるのも良いでしょう。

考え方、選び方、付き合い方は人それぞれです。

ちょっと投資に慣れてきた頃に、ファンドのコンセプトや個別銘柄の選定理由や分析結果なども見ていただきながら、本当の投資の面白さに気が付いていただければ幸いです。

と、私は今投資商品を扱ってはおらず、個別の商品についてお勧めすることはできないのですが、こういった自分の理念と非常に近い投資商品も存在しますので、こういった自分が好きになれる商品を勧められるように、投資信託の取り扱いも近い将来始めていきたいと改めて思った研修旅行でした。

(遊んでばっかじゃなくてちゃんと学んでます(笑))