ねんきん定期便相談事例集|ねんきん定期便に関わる相談事例をまとめました。

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年金保険料に関する相談事例 アイコン

2018年 04月 26日

付加年金は「お得!」だと聞きました。本当ですか?

相談者DATA

【名前】 谷口さん(仮名)

【年齢】 49歳

【職業】 熊本市中央区で飲食店経営

【性別】 女性

【家族構成】 独身

  

相談しようと思ったきっかけ(アンケート抜粋)

FPの田中さんとは以前から知り合いで色々相談にのってもらっています。

2か月ほど前のiDeCoセミナーにも参加しました。

セミナーの中で自分の年金額を計算してみたのですが、私は自営業が長いこともあり年金がとても少ないことに驚きました。とても年金だけでは生活できそうにありません。

貯蓄は短期的にはやっていますが、将来の為の貯蓄はほとんどまだ何もできていません。

付加年金は少額でお得だと聞いたのでまずは私でも出来るかなと、そして少しでも年金の足しになればと思っています。

詳しいことを教えてもらいたく田中さんに相談しました。

 

ご相談でお話しした内容

 

付加年金とは

付加年金とは、名前の通り付け加える年金のことです。

国民年金の保険料に月額400円の付加保険料をプラスして納付すると、

老齢基礎年金に付加年金が上乗せされます。

どれだけ上乗せされるかの計算式は以下の通りです。

「200円×付加保険料納付月数」

谷口さんはもうすぐ50歳なので、60歳までの10年間付加保険料を払うという仮定で計算してみます。

支払う保険料の総額は 400円 × 10年 × 12か月 = 48,000円

受け取れる毎年の年金額は 200円 × 10年 × 12か月 = 24,000円

48,000円払って、毎年24,000円受け取れるわけですから

2年でモトが取れる計算になります!

基本的に老齢年金と同じ65歳から受け取り開始なので、2年後の67歳まで生きていれば損はありません。

あとは生きている限りもらえ、長生きすればするほどメリットは大きくなります。

仮に谷口さんが90歳まで生きたとして計算すると

受け取れる年金の総額は 24,000円 × 25年(65歳~90歳) = 600,000円

48,000円の支払いに対し受取が600,000円なので12.5倍です。12.5倍!?

こんなに良すぎると、この制度大丈夫かな?って逆に疑いたくなるような数字です。

これだけメリットのある制度なので是非活用したいですね。

 

誰が加入できる?

付加年金に加入できる方は限られていて国民年金第1号被保険者・任意加入被保険者です。

谷口さんは第1号被保険者なので加入できます。

 

第2号被保険者のサラリーマン・公務員や第3号被保険者専業主婦は加入出来ません。

また国民年金保険料の免除や猶予を受けている方や国民年金基金に加入の方も加入出来ません。(国民年金基金には「付加年金」部分がもともと含まれているので、あえて別途加入できないという意味です。)

 

手続き

お申し込み先は、お住まいの市区町村役場です。備え付けの用紙に必要事項を記入して提出します。

必要なものとして

  • 基礎年金番号(年金手帳の提示を求められる場合もある)
  • 印鑑
  • 本人確認書類

付加保険料は申し出た月分からの支払いになります。

納付期限は翌月末日です。納付期限を経過した場合でも、期限から2年間は付加保険料を納めることができます。

また平成28年4月~平成31年3月31日までの3年間の時限措置として特例納付制度があります。

特例納付制度とは、付加保険料を納付期限までに納めなかったことにより、法律上辞退したものとみなされ、納めることができなかった付加保険料を過去10年間までさかのぼって納めることが可能となる制度です。

ねんきん定期便の記載

付加保険料を支払うとねんきん定期便では「納付済/付加」となります。加入した方はねんきん定期便のやねんきんネットでチェックできます。

※日本年金機構の「ねんきん定期便」の画像を元に筆者が加工

 

Q&A

他に谷口さんとのお話の中で出たご質問をまとめてみました

掛金をアップできる?

付加年金保険料は一律400円です。上げることも下げることもできません。魅力のある制度なのでできればもう少しアップしたいというお気持ちはよく分かりますが残念ながらできません。

支払いを途中でやめれる?

可能です。申込時と同じようにお住まいの市区町村役場で「付加保険料納付辞退申出書」を提出すればいつでもやめることは出来ます。

いつからもらえる?

65歳からです。

付加年金は老齢基礎年金とセットです。なので老齢基礎年金を繰上げや繰下げしたら付加年金も同じように繰上げや繰下げになります。

繰上げの減額率も繰下げの増額率も老齢基礎年金と同じです。繰上げ(65歳よりも前に受給)すると、1か月あたり0.5%の減額率、繰下げ(65歳よりも後に受給)すると1か月あたり0.7%の増額率です。つまり、老齢基礎年金と付加年金を70歳まで繰り下げると、42%の増額です。

ちなみに先ほどの計算で谷口さんの65歳からの付加年金は24,000円でしたから、70歳まで繰り下げると34,080円になります。つまり90歳までの受取額の合計は681,600円となりますね。

 

ただし付加年金は、もらえる金額は定額で老齢基礎年金のように物価スライド(物価の変動により増額・減額すること)はありません。物価が上がっても物価が下がっても定額なので物価が上がった時に年金が上がらない付加年金は弱いところです。

 

控除は?

国民年金保険料と同様に社会保険料控除になります。

 

付加年金と他の制度

これから老後の準備も考えている谷口さんですが、他にはどんな制度があるのでしょうか?

また付加年金と同時にできない制度もありますので確認しましょう。

併用できる制度

iDeCo(個人型確定拠出年金)は併用できます。注意点としては掛金限度額です。自営業者のiDeCoの掛金上限は月額68,000円ですが付加保険料を払っている場合はそれと合わせての上限額となります。

なのでiDeCoはの上限額は月額67,000円となります(iDeCoの掛金は1,000円単位のため)

併用できない制度

国民年金基金は併用できません。68,000円の枠の中で国民年金基金とiDeCoは併用できますが、付加年金に加入すると国民年金基金の併用は出来ません。

付加年金 + iDeCo = 〇(68,000円限度)

付加年金 + 国民年金基金 = ×

iDeCo + 国民年金基金 = 〇(68,000円限度)

他の枠でできる制度

小規模企業共済は月7万円限度までできます。

国の機関である独立行政法人 中小企業基盤整備機構が運営する共済です。

全額所得控除ですので、税制のメリットもあります。

 

まとめ

付加年金の内容をご理解いただきとても魅力を感じられたので早速申込むことになりました。

ただ付加年金はもらえる年金額が少ないだけに、谷口さんにとって満足な額の年金の上乗せには程遠いものです。

一人で飲食店を経営されているのでこの先の不安も強く持たれています。元気なうちしかこの仕事はできないので、老後の準備も早めにやっていきたいとの希望でした。

次回の相談では、貯蓄や投資に関して

  • どの制度を活用していくか
  • 毎月いくら払うか
  • いくら貯めたいか

などをもっと具体的にじっくり話し合うことになりました。

 

谷口さん、明るか未来になっごつ楽しみながら一緒に考えていくばい(^_^)

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