確定拠出年金の誕生

みなさんは企業年金をご存じですか?〇〇厚生年金基金といわれる制度で、企業が自社の社員のために準備する独自の制度です。この制度がある企業の会社員は、通常の公的年金に上乗せで老後の生活資金を会社から受け取ることができるので、より恵まれた生活ができるわけです。

しかしこの企業年金も大きな問題を抱えているのです。そうです、莫大な積立不足の問題です。つまり当初予定していた利回り通りの運用ができなくなってしまい、約束した退職給付金(企業年金原資)が全く準備できなくなってしまったのです。

最初は会社の利益から足りない部分を補てんすることもしていました。しかし時代は団塊世代の退職期を迎え、補てんを続けるか雇用を守るかの瀬戸際という企業年金もでてきました。

そのうち利益補てんもできなくなった会社が、代行返上や基金の解散。みなさんも耳にされたことがあるのではないでしょうか?
実はそんな社会背景もあり登場したのが確定拠出年金です。

確定拠出年金は従来の確定給付型の年金(将来の支払い額を確定している年金制度)と異なり、毎月の積立額だけを決めて(確定拠出)、あとの運用は加入者本人に任せてしまおうという制度です。こうすることで企業は将来債務(社員の老後の生活資金を約束すること)から解放される・・・

このようにして、2001年日本に確定拠出年金制度が誕生しました。2011

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