士業のみなさん、単純に確定拠出年金をおススメしてはダメですよ!

「だれでも」個人型確定拠出年金に加入できることを伝える情報が増えています

 

こちらはNHKニュース 金利低下で確定拠出年金の販売強化の動き

 

確定拠出年金は掛金が全額所得控除、運用益非課税、受け取り時は退職所得控除または公的年金控除という税制優遇がとても優れた制度です

 

こういった制度を税理士さんや社労士さんといった士業の方々が、クライアントの紹介することはとても良いことです

喜ばれる情報ですから

 

しかし、個人型確定拠出年金には弱点があります

手数料です

 

掛金額、本人の所得税負担率によっては、ばかにならない手数料負担になることもあります

 

まず加入の際に手数料がかかります

また運営にあたり毎月負担すべき手数料があります

悩ましいのは、金融機関によってこの手数料に大きな差があるということです

 

また見えにくい手数料もあります

投資信託の信託報酬です

これは運用成果から差し引かれる手数料ですから安いにこしたことはないのですが、これを調べるにはちょっとした知識も必要です

 

手数料は、加入者の老後資金から引かれるお金ですから、しっかり吟味が必要です

 

つまり、個人型確定拠出年金の制度をおススメすることは良いことなのですが、金融機関に紐づく「プラン」の紹介は慎重になるべきなのです

 

もしご自身が判断できない場合は、しかるべき専門家と提携をするべきでしょう

 

また今回のDC法改正は個人型にばかり注目が集中していますが、100人以下の会社については大きなプレッシャーにもなるうる内容となっています

実際、士業の方のクライアントの多くは100人以下の会社という場合も多いでしょうから、そういう会社には、「企業型」を先手で提案する方法もあります

企業型で主体的に従業員の福利厚生を考えることで、企業にとっても、従業員にとっても個人型よりメリットの大きい提案を可能にします

 

いずれにしても、確定拠出年金はホットな話題です

ぜひ情報収集をしてお仕事に役立ててください

 

 

法人向け確定拠出年金セミナーのご案内

関連記事

モーニングスターさんにコラムがアップされました
モーニングスター様の資産管理コラムに以下掲載されました企業型確定拠出年金に加入してるけど、個人型確定拠出年金にも加入した方がいいの?
<確定拠出年金>主婦にも…対象拡大 いよいよ来年1月から!
<確定拠出年金>主婦にも…対象拡大 改正案を衆院委可決5月20日付の毎日新聞の記事です いよいよ「だれでも」確定拠出年金の時代に突入ですね 確定拠出年金は節税しがなら自分年金が作れるとても優れた制度です使わないなんてもったいない!! 来年1月からは、国民年金免除者以外は確定拠出年金に任意加入できますそれぞれの月の掛金上限額は以下……
社長!月1万円の福利厚生費は高いですか?
こんにちは、確定拠出年金相談ねっと代表の山中伸枝です。 私が主催する法人向け「確定拠出年金まるわかりセミナー」は、人事担当者の方が主にいらっしゃいます。経営者の方から、これからの企業年金は確定拠出年金だろうから、勉強してこい!という社命で来られるかたもいらっしゃいますし、ご自身の会社のこれからの人事制度・福利厚生制度を模索するなか、確定拠出年金も勉……
企業型確定拠出年金 なぜ情報が少ないのか?
確定拠出年金を導入している企業は、大企業に偏っています従業員数企業数(2014.9.1)確定拠出年金 実施事業所数(2015.1.31)普及率1000名以上3,1591,30241.2%300~999名11,4352,50621.9%100~299名34,9134,31412.4%99名以下1,781,18411,2000.6%出所:さわかみ投信HP本来企業……