相談事例集|確定拠出年金(企業型・iDeCo・個人型)の相談事例をまとめました。

相談事例集|確定拠出年金(企業型・iDeCo・個人型)の相談事例をまとめました。

2017年 09月 01日

公務員ですが、お勧めの運営管理機関はありますか?

相談者様DATA

【年齢】38歳 女性 
【職業】公務員
【性別】女性
【家族構成】夫(公務員)、長女(小1)長男(5歳)

相談しようと思ったきっかけ(アンケート抜粋)

新聞で節税ができる制度という記事を見かけ、公務員も平成29年1月から加入できるようになったことを知りました。上司からも確定拠出年金iDeCoの説明を受けていたことを思い出し、調べてみようと思いました。いざ調べてみようとしたとき、どこに問合せしてよいかわかりませんでした。

相談内容

ご相談者は職場で、取引する金融機関は自分で好きなところを選べると言うことを知り
自分で調べようと思われたそうです。ところが、確定拠出年金iDeCoの内容についてはそれぞれのホームページで詳しく書かれていましたが、どこを選べば良いのか見当もつかなかったため、お勧めの運営管理機関を教えて欲しいと相談に来られました。私自身(FP木田)が公務員であったというプロフィールも相談のきっかけになったとのことです。

ご相談でお話した内容

公務員に合った運営管理機関選びのポイントについて
3つの視点でお話をしました。
1. 手数料を比較
2. 運用商品から選ぶ
3. サービスの確認
 

1.手数料の安い運営管理機関を選ぶ

公務員が手数料を意識して選ぶ理由
節税メリットが大きい確定拠出年金iDeCoには、掛金に限度額が決められています。所得の多い人も、少ない人も公平になるよう枠が決められているからです。限度額がないとお金持ちはたくさん掛金を払って優遇をたくさん使うことになります。自営業、会社員、公務員、専業主婦などの区分により掛金限度額が変わります。

公務員の掛金限度額はいくら?
下記の図にまとめてみましたので、ご確認ください。
公務員・私学共済加入者(共済年金加入者)は毎月12,000円です。
1年間で合計144,000円まで掛けることができます。


 

なぜ公務員は限度額が少ないの?

ちょっと少ないように感じることでしょう。それは、公務員のような共済年金加入者には年金払い退職給付という厚生年金にプラスされる上乗せ部分がついているためです。平成27年10月に厚生年金に統合された時にできた制度です。共済年金の人だけ付いていた厚生年金の上乗せだった職域加算に変わって年金払い退職給付になったわけです。簡単に年金払い退職給付の事をご説明します。

年金払い退職給付3つの相違点

①    上乗せ年金から退職金の一部になったことです。

上乗せ年金であれば自動的に遺族年金の対象となっていたのですが、遺族年金の対象にはなりません。

②    年金払いとして退職金が支払われます。

半分は有期年金(原則20年間)~早く亡くなった時には未払部分を一時金で受け取れます。長生きした時には、20年を過ぎるとこの分年金が減少します。

半分は終身年金~早く亡くなった時には、その時点で受け取りは終了します。

長生きした場合は長く受け取ることができます。

③    賦課方式から積立方式へ

共済年金の掛金は保険料率に基づいて決められていました。年金払い退職給付はキャッシュバランス方式という上限を決めて自分で掛け金を払う形になっています。運用や受給者の変化により掛金が高くなったり、もらえる金額が少なくなったりするということです。

 

年金払い退職給付の仕組み図

ご相談者様の思い
なぜ限度額が少ないかおわかりいただけましたか?以前の公務員の優遇されていた制度職域部分がなくなりましたが年金払い退職給付があるためです。ご相談者様は年金払い退職給付についても、よく内容を把握されていませんでした。理解されたことで、確定拠出年金iDeCoを始めなければいけないという思いがさらに強くなり、ご夫婦お二人で12,000円満額加入を希望されました。

確定拠出年金iDeCoの手数料は加入者が負担します。掛金限度額が少ないため手数料がたくさんかかる運営管理機関を選ぶと長期でのコストはバカになりません。手数料の安い運営管理機関を選ぶことが大切です。

ご相談者様節税額の確認 (所得税10%・住民税10%で計算)

 3つの税制優遇が受けられます

   掛金全額所得控除

   運用益非課税

   受取りも優遇(退職所得控除または公的年金控除)

12,000円を1年間積立して、144,000円が個人口座に貯まります。  

①    掛金全額所得控除        

節税金額 144,000×20%=28,800円 

(ご夫婦お二人分の合計 57,600円)

60歳まで積立をしたとすると

  貯めた金額 144,000×22年=3,168,000

  節税金額  28,800×633,600

  

②    運用益非課税

  3%で運用できた場合

        3,168,000円  4,480,000円 

        増えた分 1,312,000円 が非課税

 

 ③ 受取りも優遇

   60歳時に一時金で受け取った場合

   退職所得控除の計算

    800万円 70万円 × (勤続年数 – 20)

     iDeCoの勤続年数は加入期間です。

    ご相談者様の控除される金額

    800万円+70万円×22-2年)=940万円

    ※退職所得控除の金額を上回った分の2分の1が分離課税の対象です。

    ※公務員退職金と合算の場合税理士にご確認をお願いいたします。

 

    年金で受取った場合

    公的年金控除の対象となります。控除される金額は

    60歳~65歳未満・・・年間 70万円

    65歳以上・・・・・・・年間120万円

ここから、自己負担した手数料を引くことになります。

運営管理機関の手数料を比較してみます。

個人型確定拠出年金ナビ http://www.dcnenkin.jp/search/commission.php

【知っておきたい手数料の事】

支払い先

加入時

毎月管理手数料

移換時手数料

国民年金基金連合会

2,777円

103円

自動移換 

       1,029円

信託銀行

64円

運営管理機関

0円~1,080円

0円~450円

他行へ0円

      4,320円

iDeCoに加入時に必ず国民年金基金連合会へ2,777円の手数料が必要です。さらに毎月掛かる167円は運営管理金の手数料が0円の場合でも必ず掛かります。年間で計算して2,004円は支払う事になります。手数料の1番高い運営管理機関を選ぶと7,4041年間で掛かります。ご相談者の例で計算してみます。

22年間で 毎月管理手数料    0円の場合  2,004円×22年=44,088円  です。

      毎月管理手数料  450円の場合 7,404円×22年=162,888円 です。

22年間で118,800円のコストの違いが出てきました。どちらも所得控除でカバーできる金額ですが、掛金額が少ない公務員は手数料を意識して加入されることをお勧めいたしました。

 

2.運用商品から選ぶ

手数料にプラスして運用商品から選ぶことをお勧めいたします。運営管理機関によって、扱っている商品が異なっています。

モーニングスターのiDeCoサイトランキングhttps://ideco.morningstar.co.jp/pension/ranking.html

モーニングスターは中立な立場で評価しているところです。全社の内容を調べてランキングが出されています。上位5位くらいまでの中でご自分のお気に入りの投資信託など扱っているかどうかを確認されるのも方法です。

 

◆2017年6月12日までのモ―ニングスター上位5社商品数の比較

順位

運営管理機関

商品数合計

元本確保型

投資信託等

1

SBI証券

67

63

2

りそな銀行

33

31

3

楽天証券

28

27

4

岡三証券

40

33

5

スルガ銀行

33

30

 

◆商品数の少ない運営管理機関

MYDC

さわかみ投信

上位5社は商品数が豊富です。ご自分に合った投資信託があることを調べてみるとよいとお伝えしました。ご相談者の投資経験を伺ったところ、子育てと仕事で忙しく、投資は初めてということでした。なるべく手間をかけずに運用していきたい考えです。投資信託を選ぶ基準について、初心者で手間を掛けたくないというご要望から、インデックス運用で分散投資の考え方をお伝えしました。投資信託においても、販売手数料は掛からないメリットは全商品受けられますが、信託報酬という日々掛かる手数料があります。

信託報酬という手数料も意識する必要があります。これもせっかく運用で増やせても手数料で引かれてしまうと運用結果を悪くします。同じタイプであればなるべく安いものを選びたいところです。同じタイプの信託報酬がどうなっているかを調べてみましょう。ポートフォリオという資産の組合せを自動で行ってくれるバランスファンドも初めての方にはあっているように感じます。バランスファンドを選ぶ場合、どこの運営管理機関に気に入った商品があるか調べてみましょう。

  

商品選びで悩みたくない方にはロボアドバイザーがアンケートに答えると運用商品を選んでくれるMYDCやさわかみ投信のように運用商品が少ないところにするという選択もあるかも知れません。

ご相談者は、将来時間が取れるようになった時を考えて商品数が充実しているところから選ばれることになりました。

3.サービスの確認

これから長く60歳までお付き合いしていく運営管理機関です。ホームページを開いて使いやすさ、そして見やすさなど調べてみましょう。ご自分に合った相性の良い所を選んでいただきたいのです。ホームページを開くたびにストレスを感じてしまわないか、iDeCo以外のサービスも充実しているかどうかなどです。iDeCo加入の申込書

を候補となった運営管理機関2~3社から取り寄せてみましょう。資料を見比べてみるのも良いと思います。見やすい資料か投資信託がわかりやすく書かれているかどうかなど、見てください。また、疑問点が出た時には、コールセンターに電話でお問い合わせをされるのも方法です。相談したい事にすぐ答えてもらえるかなど確認ができます。

ご相談者にはホームページを見て資料請求していただくこと。コールセンターで問い合わせがしやすいかを確認していただくことになりました。

◆主な問合せ先

問合せ先

フルーダイヤル・携帯

受付時間

SBI証券

0120-581-214

携帯電話:03-5562-7560

平日8:00~18:00

(土日祝日、年末年始を除く)

りそな銀行

0120-401-987

音声カイダンス「2#」

楽天証券

0120-545-401

携帯・PHS・050で始まる

IP電話からは

03-6739-1363 / 0570-000-401

(通話料有料)

【平日】10:00~19:00

(月~金、但し祝日を除く)

【土曜日】9:00~17:00

まとめ

公務員の運営管理機関選びは3つのポイントを押さえて選んでいただくと良いことをお伝えしました。意識するのは、手数料、運用商品、サービスでしたね。運営管理官はずっとそばにいてくれる友人のような存在です。長く付き合える友人ってどんなタイプですか?人それぞれ違います。だからこそご自分でしっかり長く付き合いたい運営管理機関を選ばれることをお勧めしたいのです。

最後に人生100年時代、老後まで生き生きとご自分らしい人生を歩まれるために、

未来の事も考えて選ぶことも大切です。ご相談者は確定拠出年金iDeCoからスタートし未来も幸せな老後資金づくりをスタートさせますが、今後の年金減少なども考慮すると他の手段も組み合わせて検討していくこともできます。資産運用の知識をiDeCoで学び、さらに2018年1月からスタートする積立NISAなども検討することになるかも知れません。両方扱っている運営管理機関はどこか、情報を分かりやすく発信し、利用しやすい所はどこかなど合わせて考慮されると良いことを合わせてアドバイスいたしました。

ご相談者様はお二人で公務員。給与も安定しているため、積立形式での資産形成がしやすいご家庭です。お子様の教育資金づくりもありますが資金計画を立てお子様の夢実現と未来へのご準備も頑張っていただきたいです。

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木田 美智子
「今と未来を幸せに」の老後資金計画を実現!あなたらしくの初めの一歩をデザインします。

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