相談事例集|確定拠出年金(企業型・iDeCo・個人型)の相談事例をまとめました。

相談事例集|確定拠出年金(企業型・iDeCo・個人型)の相談事例をまとめました。

2017年 02月 01日

60歳で受け取りができないことがあるって、どういうことですか?

ご相談者様 DATA

【年齢】 52歳
【職業】 会社員
【性別】 女性
【家族構成】 配偶者、子供3名(すでに独立、別居)

 

相談しようと思ったきっかけ(アンケート抜粋)

私の会社では確定拠出年金の制度がありますが、契約社員なので対象外です。毎週職場にきている保険代理店の寺田さんが、確定拠出年金の話をしているのを聞いていました。個人でもできることをきいたので、詳しく知りたいと思ったのがきっかけです。

 

ご相談内容

公民館でマネー講座がありiDeCoの話を聞きました。節税効果がとても気に入って始めたいと考えています。子供にお金がかからなくなり、余裕が少しでてきたからです。マネー講座で、50代で始めると60歳では受取れないと言っていたのが気になります。老後の資金にしたいのですが、実際何歳から受け取れるのでしょうか?

 

ご相談でお話しした内容

60歳時点で加入期間が10年に満たない時は、60歳で受け取ることができません

ご相談者は、「契約社員でも希望すれば65歳まで働けるので、60歳で受け取らなくでも大丈夫。」と仰っていますが、せっかく積み立てているお金をいつ引き出せるかわからないのは不安ですね。具体的にお話ししましょう。

iDeCoに掛金を拠出している方を加入者と呼びます。加入者として掛金を拠出できるのは、60歳に到達するまでの期間と決められています。ご相談者は52歳6か月ですので、60歳になるまで7年6か月しかありません。受け取りが可能な年齢は、下表のように決められていますので、加入者期間が6年以上8年未満に該当し、62歳から受け取れることになります。

<通算加入者等期間> <受給可能年齢>
8年以上10年未満 61歳
6年以上8年未満 62歳
4年以上6年未満 63歳
2年以上4年未満 64歳
1か月以上2年未満 65歳

60歳から62歳までの間、今まで積み立てたお金はどうなっているのでしょうか? 

この期間は加入者ではなく、運用指図者になります。新たに掛金の拠出は行わず、今まで積み立てられた資産の運用のみを行う方を運用指図者と呼びます。凍結ではなく、暖めている期間になりますね。

受け取る方法は一時金受取だけですか?

一時金のほかに、年金受取、年金と一時金の組み合わせの3種類から選択できます。

【一時金で受け取る】

積立金を全額一時金で受け取る方法です。この場合、一時金扱いになりますが、退職所得控除が受けられます。
通常、退職所得控除は会社にお勤めの勤続年数で計算されますが、iDeCoの場合、掛金をかけた期間を勤続年数とみなして控除額を計算します。 仮に今始めると、60歳までの加入期間が7年6ヶ月なので、40万円×8年=320万円の退職所得控除になります。掛金を23,000円として2%で運用すると、元利合計が約220万円になるので、十分全額非課税で受け取れますね。

【年金で受け取る】

積立金を運用しながら、5年以上20年以下の期間で取り崩しながら年金を受け取る方法です。
年金の支給期間や支給方法は、選んでいただいた運営管理機関(金融機関)によって違います。運営管理機関のコールセンターやWebサイトで確認しましょう。この場合、雑所得扱いになりますが、公的年金控除が受けられます。 ご相談者様は、公的年金の受け取りが65歳からなので、その間に年金で受け取ると70万円の公的年金控除がありますから、年間70万円までのiDeCoの受け取りは非課税でできることになります。
その他に、年金受取開始後5年経過した場合、その時点の資産残高を一時金で受け取る方法もあります。 65歳まではお勤めを続けるつもりのご相談者でしたので、62歳以降の受け取りについてもお話ししました。

給付金は70歳までに受け取りを始めます

62歳~70歳までの間で受け取りを開始することができます。現役で働いている間は資産の運用を続け、リタイア後に老後資金として受け取ることが可能です。給付可能な時期になると、記録を管理している機関からお知らせが届きます。
受給権取得予定年齢(今回の場合62歳)の2か月前にまずお知らせが届きます。その後も給付請求をしないと、年1回、最後に70歳になる11か月と3か月前にもお知らせが届きます。どのタイミングで受け取りを始めるかは自由ですが、給付金を請求する際は、請求書類が必要となりますので、運営管理機関のコールセンターやWebサイトで請求手続きをすすめましょう。

子育てが一段落して余裕資金が持てるようになった年代の方は、iDeCoの積立期間が短く、思うような貯蓄や運用ができないかもしれませんが、掛金全額所得控除や、受取時の退職所得控除など、メリットは十分あります。10年後の自分への仕送り。早速始めましょう。

今回のご相談はご自身のことでしたが、お子さん達にもぜひiDeCoを始めさせたいとのご希望があり、お子さんが実家に戻られた折に、ご一緒に面談させていただくことになりました。また、ご主人は自営業をされていますが、老後の手当ては国民年金以外特に用意していないとのこと。自営業の方の掛金は月額68,000円までと大きな枠が設けられています。ご主人は55歳で期間は短いですが、一緒に始めたいとのご意向があり、次回お二人で具体的な手続きの仕方の面談をさせていただくことになりました。

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寺田 紀代子
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