一般NISAからつみたてNISAへの変更手続きはどうするの?

ご相談者様 DATA

 

【年齢】 30代後半

【職業】 派遣社員

【性別】 女性

【家族構成】 夫、子2人

 

相談しようと思ったきっかけ(アンケート抜粋)

 

FPの野原さんの有料個別相談を受け、年会費制で担当してもらっています。

初回でiDeCoの制度説明を受け、2回目で運用商品を決めました。

すでに一般NISAには加入していましたが、120万円の非課税枠を使いきれておらず、非課税枠の大きさより、非課税期間の長さのほうが自分にとっては大事です。

そこで2018年からはつみたてNISAを始めたいと思いました。

 

ご相談内容

 

iDeCoだけでも一人ではなかなかできないし覚えられないうえに、つみたてNISAも新たに始まるというので、つみたてNISAの手続き方法や注意点などを把握しておきたいとおっしゃり、再びご相談にこられました。

 

ご相談でお話しした内容

 

ご相談者様は楽天証券を利用いただいております。そこで今回は楽天証券について、一般NISAからつみたてNISAへの変更方法やお手続きについてご案内いたしました。

※2017年10月20日現在の情報となりますので、今後変更される可能性もございます。また他社においても基本的には大きな差はないと思いますが、他社をご利用の場合は個別にご確認ください。

来年2018年の初営業日(大発会)からすぐにつみたてNISA内で取引したいというかたは、余裕をもって遅くとも12月中旬を目途に変更手続きを開始してください。

 

変更手続きの流れ

 

現状投資を行っている一般NISA口座を2018年は利用しない旨の届け出と、2018年はつみたてNISA口座を利用する旨の届け出(非課税口座異動届出書

 

▼楽天証券にログイン

 

▼「NISA」タブ

 

▼「NISA・ジュニアNISA 申込/受付状況」タブ

 

▼「NISA口座 各種手続き」

 

▼「口座の種類を変更申込み」の右「つみたてNISA・NISAへの切り替えはこちら」

 

▼区分変更手続書類を請求

 

注意!

資料請求ボタンは押すとすぐに、資料請求受付完了となるので、気をつけてください。

 

▼楽天より書類配送:「非課税口座異動届出書」

 

 

▼楽天に「非課税口座異動届出書」返送

▼楽天に書類到着後、2~3営業日でつみたてNISA口座開設

 

手続き上の留意点

 

資料請求ボタンに要注意!

 

このボタンを押した瞬間、一般NISAでは売買不可となるので、年内に利益調整したいかた・売買したいかたはタイミングに注意してください。

単純に2018年の口座をどちらにするかの手続きをしたいのに、2017年内の一般NISA内で保有中の運用商品の売買ができなくなってしまいます。

万が一、この変更手続き・資料請求ボタンを間違って押してしまった場合は、コールセンターに問い合わせれば15分程度で取り消してもらえますようですのでご安心ください。

 

受渡日(換金日)に注意!

 

実は、投資信託を売買する際には、3種類の日にちが存在します。

 

注文を出す「申込日

注文が成立する「約定日

決済が完了する「受渡日

 

個別の投資信託の「詳細情報」の欄ですと、

【ご換金】申込受付日から起算して5営業日目

という項目になります。

 

商品を買付すると、この「受渡日」を基準に非課税口座(NISA)内に入ること(入庫)になります。

 

楽天証券では、一般NISAにおける受渡日の年末年始対応がまだ未定のようですので、ここは一般NISAを例にご説明いたします。

 

こだわる人はいないかもしれませんが、

来年2018年1月の初営業日、大発会1月4日(木)に一般NISA口座内に入庫されるようにしたい場合、この受渡日にあわせて、2017年に約定させる必要があります。

つまり実際にはつみたてNISAは2018年からスタートですが、このようなケースでは買付自身は2017年末に実行される必要がでてきます。

 

約定日から数えて受渡日4日の投資信託 → 約定日12月27日(水)
約定日から数えて受渡日5日の投資信託 → 約定日12月26日(火)
約定日から数えて受渡日6日の投資信託 → 約定日12月25日(月)
約定日から数えて受渡日7日の投資信託 → 約定日12月22日(金)

というように日時を調整してあげる必要がありますのでご注意ください。

 

メジャーな国内インデックス型の投資信託は、昔は受渡日4日の投資信託がほとんどでしたが、最近では5日のパターンがかなり増えていますので、投資信託の経験が長いひとほど要注意です。

最終的につみたてNISA対応がどうなるのか、各社が今後タイムスケジュールを発表してくると思いますので、それまでお待ちください。

 

再投資型投資信託の再投資分の取扱い

 

投資信託には、イメージとして利息にあたる「分配金」をださずに自動的に再投資して、元本部分に組み入れて運用してくれる商品があります。

特にインデックス型の投資信託にはこのタイプが多くなっていますが、実質的に分配金を出さない投資信託もあります。

 

運用効率で考えれば、もちろん分配金はださない投資信託が望ましいのですが、信託期間無期限などと長期に運用設定されている投資信託は、基本的に分配金を出さないといけないので、少額であってもいずれは分配金を出すこともありえますが、そうなった時の対応です。

 

一般NISA → つみたてNISA

つみたてNISA → 一般NISA

 

というように区分変更すると、再投資型投資信託の再投資分は、従来は非課税枠内では可能であったNISA口座内での再投資ではなく、課税口座(一般口座か特定口座)にて再投資されますのでご注意ください。

 

一般NISAのみを利用した通常例

 

一般NISA口座 2018年に買付した投資信託 ⇒ 2019年に出される分配金 ⇒ 2019年の新規枠があればNISA口座で再投資可

 

つみたてNISAへ区分変更後の例

 

一般NISA口座 2018年に買付した投資信託 ⇒ 2019年に区分変更 ⇒ 2019年に出される分配金 ⇒ 課税口座で再投資

 

新規でNISA(一般・つみたて)を開始したかたは、非課税金額の枠内であれば問題なく非課税口座(一般NISA・つみたてNISA)内で再投資可能ですが、区分変更すると非課税口座では再投資されません。

 

過去に利用した一般NISA枠から発生した分配金は、区分変更後は一般NISAを併用できないために、つみたてNISAの新規枠として再投資することができません。

 

楽天コールセンター

NISA・マイナンバーに関するお問合せ先(8時~18時、土日祝日・年末年始除く)
0120-106-298
03-6739-3400(携帯など:有料)

 

ご参考:新規に取引を希望されるかた

 

楽天証券

NISA口座申込方法


(楽天証券HPより抜粋)

 

区分変更方法


(楽天証券HPより抜粋)

 

まとめ

 

とても有効な制度であるNISAですが、詳細な部分や活用法については、なかなか一人で対応するのがほんと大変ですよね?

基本的には知識のある相談者様ですが、やはり細かい部分や、どうやったら自分にあった活用法ができるかの判断にいたる情報の切り分けかたにはほんと苦労されていますが、少しずつではありますが進んでいます。

結局はFPとの接触回数が増えれば増えるほど、未来の安定・安心を得られやすくなります。

相談者様とは引き続き定期的に面談を行い、資産形成のサポートをさせていただきます。

 

ちなみに楽天証券のつみたてNISAにはこんな魅力があるようです。

 

1.最低100円~毎日でも積立可能
2.楽天スーパーポイントで積立可能 ※2018年春にサービス提供予定
3.まとめてつみたて ※複数のファンドを、まとめて設定可能
4.幅広い商品ラインアップ

※僕はIFA(金融商品仲介業者)ではありませんので個別金融機関の推奨はしておりませんが、全証券会社の口座開設~投資信託の買付までサポートさせていただいてますので、ご興味あるかたはご連絡お待ちしております。

 

相談者様の今後を楽しみにしています!

この記事を書いた人
野原 亮

金融経済教育を通じて、中小企業の スタッフの家計の不安を減らして、 仕事に集中できる環境づくりをお手伝い

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