林 智慮

NISA恒久化 何がどう変わったの?

制度や仕組みを、

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FP相談ねっと林です。

2022年12月23日、令和5年度税制改正の大綱が閣議決定されました。

財務省HP 令和5年度税制改正の大綱https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2023/20221223taikou.pdf

多くの方々が興味を持たれた『NISAの恒久化』、決定しました。

ただ期間が長くなったというわけではありません。

何が、どう変わったのでしょうか。

金融庁の資料でみてみましょう。

www.fsa.go.jp/news/r4/sonota/20221223_3/01.pdf

(出典:金融庁 令和5(2023)年度税制改正について-税制改正大綱における金融庁関係の主要項目-3p NISAの抜本的拡充・恒久化)

新しいNISA制度は、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの投資枠があります。これまでの、つみたてNISAと一般NISAのようなものです。

まず、改善された点を見てみましょう。

・いつまででも非課税で保有できる・・非課税保有期間は、つみたてNISA20年、一般NISA5年だったところ、新しいNISA制度では「つみたて投資枠」と「成長投資枠」無期限で保有できます。

・年間投資枠が広がる・・・つみたてNISA40万円、一般NISA120万円 だったのが、「つみたて投資枠」120万円、「成長投資枠」240万円と、年間に投資できる枠が広がります。

・併用出来る・・つみたてNISAと一般NISAは同じ年にどちらかしか利用できなかったのが、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」は併用できます。

(おまけ)

・ジュニアNISAの非課税手続きが簡素化・・2023年で廃止されるジュニアNISAですが、18歳になるまでは非課税期間が終了しても18歳になるまで非課税で保有できます。これまでは、非課税期間が終了したら継続管理勘定に移管する手続きが必要でしたが、今回の改正で、非課税で保有する場合の手続きが省略され、移管しない場合に手続きが必要となります。

注意する点もあります。

・現行から新制度へロールオーバーができない・・・2023年までの投資分は現行の非課税措置が適用されます。つみたてNISA、NISAそれぞれの口座で購入した商品は、それぞれの非課税保有期間(つみたては20年間、一般は5年)まで課税されずに持つことができます。新NISA制度の枠外であるため、平行して非課税で保有することができますが、現行の非課税期間が終了したときに新NISA制度へはロールオーバーができません。非課税期間終了時は課税口座へ移管か売却するしかなく、非課税で持ち続けることができなくなります。

売却時や売却時に値上がりしていれば問題は無いのですが、値下がりしているタイミングで移管、又は売却しても、損はなかったものとされます。それだけでは無く、課税口座に移管後に値上がりした場合、たとえそれが最初の買い付けの値より安い金額でも、移管時の値段より上がっていれば利益が出たとされてしまいます。 注意が必要です。


・非課税保有額は1,800万円まで・・年間投資枠が増え、非課税で保有し続ける事ができる、良いことずくめの新制度ですが、注意することがあります。非課税期間は期間は無期限でも、非課税で保有できる総額が1,800万円(成長株投資は1,200万円)までであるということです。つみたて投資枠と成長投資枠で最高年間360万円(月平均30万円)まで投資できますが、その場合非課税保有額1,800万円は5年間で枠が一杯になってしまいます。もし、売却して保有高が減ればその分、非課税枠を利用する事が出来ます。

ただし、つみたて投資だけで1,800万円にすることは可能ですが、成長株投資だけですと1,200万円が最大です。投資に余裕があっても、1/3はつみたて投資をベースにした堅実な資産形成をしましょうってことでしょう。


ところで、どんな商品が対象になるのでしょうか。

・つみたて投資の対象商品は、つみたてNISA対象商品と同様、金融庁のお墨付きの投資信託。

・成長株投資は、上場株式や投資信託等で、①整理・管理銘柄 ②信託期間20年未満、高レバレッジ型及び毎月分配型の投資信託 は除外されています。

普通の生活とともに取り組む投資なので、投資未経験者が扱えるものとなっています。


(この改正は、2024年1月から適用されます。)



参考

財務省HP 令和5年度税制改正の大綱

金融庁 令和5(2023)年度税制改正について-税制改正大綱における金融庁関係の主要項目


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