寺田 紀代子

医療保険 本人請求が原則です!

こんにちは。

FP相談ねっと認定FP 寺田紀代子です。

保険販売系FPとして、青森県弘前市で保険も含めたご相談を承ってます。

医療保険の請求は原則、保険がかかっている人がします

病気やケガで入院・手術などの保険金を請求したことはありますか?

40歳台以上のお客様が多い当社では、ここ数年保険金の請求が多くなっています。

保険には契約を結び、保険料支払いの義務を持つ契約者

保険の保障の対象になる被保険者 が存在します。

契約者=被保険者 の場合はもちろん契約者が保険金を請求しますが、契約者≠被保険者の場合は、医療保険金の請求は保障がかかっている人、被保険者がすることになっています。ご存知でしたか?

 

医療保険と自動車保険はちょっと違う

生命保険である医療保険は、損害保険の自動車保険と申込みの意思確認が少し違います。

自動車保険は、契約者と主に運転する被保険者が違っても、お申込みの権限は契約者にあります。被保険者に承諾を得る必要はありません。

また、車の入替、車を主に運転される方の変更、解約などの変更の権限はいずれも契約者にあり、被保険者の承諾を得る必要はありません。

医療保険は少々違い、申込みの段階で、契約者と被保険者いずれにも承諾を得る必要があります。解約や保障内容の変更などでも、契約者と保障の対象の被保険者双方の承諾が必要です

保障の対象者に権限があるんですね。

ですから、保険金を請求する時も契約者ではなく、被保険者が行うことが原則となっています。

でも、不測の事態が起こった時、自分が請求できる状態にないかもしれません。

実はそんなときの為に、代理請求制度があります。

 

指定代理請求制度ご存知ですか?

医療保険を申し込んだとき、指定代理請求人の指定をお願いします。と言われたことありませんか?

配偶者がおられる場合は、配偶者。独身の場合は親や兄弟お子さんを指定されたかと思います。

どんな制度かというと

入院や手術給付金の受取人が、請求できない特別な事情があるとき、あらかじめ決めておいた指定代理請求人が請求できるという仕組みです。

代理を指定できる範囲は、保険会社によって異なりますが、配偶者と直系血族はいずれの会社も指定範囲に入っています。

その他、兄弟姉妹、甥姪、同居している、または被保険者と生計を同一にしている3親等以内の親族まで認めている会社もあります。

いざという時、事情をわかって動いてくれる人を指定しておくことが大事ですね。

何となく申込時に記入してしまったという方は、今一度証券を確認して、お願いしたい人に変更することをお勧めします。

では、特別な事情って何でしょう。

*給付金を請求する意思表示ができない、または困難な時 - 意識がない状態、意識はあるが署名ができない状態

*被保険者本人が病名等を知らされていないため、給付金請求ができない時 - ガンの場合、本人に告知しておらず請求できない

このような場合に限り、指定した方が代理に請求できます。とても重篤な状態の時のみです。

 

契約者は請求できない

先日こんなことがありました。

契約者 姉(ご家族有) 被保険者 弟(独身) 保険料支払 姉 

ご兄弟は生計を別にしておられて、県外に住む弟が心配でお姉さんが保険申込みを提案し、お二人で手続をされました。

弟が大腸ポリープで入院、手術をした。請求はどうすればいいか?とのお問合せです。

お姉さんは、経済的にあまり余裕のない弟さんに入院費用を援助していたので、ご自分で請求し保険金を受取ろうと考えていたようです。

被保険者は弟さんですので、請求には本人の署名が必要です。また、保険料はお姉さんの口座から引落されていますが、保険金はあくまで本人の口座にしか支払えません。同居の家族の場合だと本人以外の口座に払える場合もありますが、今回のケースは別居で生計も別でしたので、被保険者ご本人への支払いでした。

加入時には保険金支払の際の説明もしていますが、しっかり伝わっていなかったのかもしれません。

保険を売る側もしっかりとした説明をしなければなりませんが、保険に加入される方も、面倒がらずに、もしもの時はどんな流れで保険金を請求するのか、どんな書類が必要なのかをしっかり聞いておきましょう。

保険屋さんに任せておけば安心。というのはありがたい言葉ですが、いざという時、自分の想いと違ってしまっていては役に立ちませんよね。

細かいことはお任せいただきたいですが、大筋はきちんと把握しておきましょう。

 

 

 

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